きらやか銀行・公的資金申請へ:SBIHDと追加支援協議!

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申請額は160億~180億円程度!
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2023年3月期の連結最終損益が83億円の赤字に!
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山形県が地盤のきらやか銀行と親会社のじもとホールディングス(仙台市)は4月28日、2023年9月をメドに金融機能強化法に基づく公的資金注入を金融庁に申請すると発表した。新型コロナウイルス禍で苦境に陥る中小企業支援を目的とした特例制度を活用する。
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同日、じもとHDの大株主であるSBIHDと追加支援の協議を始めたと発表した。SBIHDからきらやか銀に新たに役員を招くほか、追加出資を求める。
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きらやか銀とじもとHDは22年5月から公的資金の注入の申請を検討しており、正式に申請時期を固めた。地銀への公的資金の注入となれば14年の豊和銀行以来9年ぶりとなる。申請額は非公表だが、160億~180億円程度になる見通し。
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記者会見では、きらやか銀の川越浩司頭取は「抜本的な取引先の再生支援をする。その責務のために公的資金は必要な手段と判断した」と述べた。経営責任を明確にするため、きらやか銀の取締役を5人減らして9人にするほか、役員報酬の削減額を増やす。
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記者会見に同席したSBIHDの森田俊平専務は「資本に関しては官民一緒になって増強しようというのがいい」とし、追加出資に応じる考えを示した。
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きらやか銀とは別に、仙台市で記者会見を開いたじもとHDの鈴木隆社長は「(SBIからの支援は)だいたい10億~20億円のラインで話を進めたい」と述べた。
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公的資金はコロナ禍で苦境に陥る地域経済を下支えするために設けられた「コロナ特例」となる。20年の改正金融機能強化法で設けられた特例措置で、返済期限を定めず、数値目標を課さないで公的資金を注入できるようにした。申請の第1号となる見通し。
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じもとHDは28日、2023年3月期の連結最終損益が71億円の赤字(前の期は25億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想は40億円の赤字だった。きらやか銀の業績が想定よりも落ち込む。予防的に引き当てを積み増すなどして86億円の与信関係費用が発生する。きらやか銀の23年3月期は83億円の赤字を見込む。
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