愛媛県文化ホール改修工事:仕組まれた入札!(8)

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情報公開文書では設計図は異常なく受領!
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過去7回文化ホールの客席照明について、資料を収集し、なぜ入札が中止になるような重大なミスが起き上がったのか、調べているが、情報公開請求をしたが、肝心なところは「書類がない」として、本当に設計ミスなのか「ブラックボックス」のままである。
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愛媛県は、「平成30年3月26日」仕様書、図面その他の指示事項に適合したとし、設計書、設計図、特記仕様書、内訳明細書を受領している。
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それが、平成31年2月27日の入札開札時に「この図面では点灯しない」と1入札者から指摘を受け調べたら事実であったとして、入札が取り止めとなった。
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入札取り止めとなった第1回目入札メンバーと再入札のメンバー及び入札額はどうであったのか、、、。本紙は、題名の通り「仕組まれた入札」であり、落札予定者がなにかの拍子で別業者になった、元施工の東芝製調光操作卓(直流)を改造する予定でなかったのに電気設備担当には伝わらなかった。

愛媛県民文化会館ホール客席照明改修外電気設備工事 入札状況

 

第1回入札 2019.02.27 再入札 2019.06.03.
予定価格    275,811,000円 予定価格   249,767,000円
調査基準価格  252,638,683円 調査基準価格 228,865,926円
落札  入札中止 落札  青木電気工業㈱
253,500,000   越智電気産業㈱ 228,890,000 青木電気工業㈱
262,000,000   ㈱デンカ 229,180,000 四国通建㈱
252,595,000 基準価格以上で× 青木電気工業㈱ 229,500,000 山電工業㈱
  無効 山電工業㈱ 228,943,000 越智電機産業㈱
  無効 松山電設工業㈱ 230,000,000 神野電気㈱
入札中止にならなければ、越智電機産業㈱が落札になっていた。青木電気工業㈱が調査基準価格を4368円オーバーし、落札できなかった。オーバーしていなければ、青木のはずだ。 青木電気工業㈱の落札は、調査基準価格を2408円低く、順当な落札となった。越智電機産業㈱は価格的には2位。

 

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再入札における基準書の内容が情報公開文書の中にあったので、その内容を掲載する。
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何を言わんとするかは、県の発表の中に「3社見積もりであるのに1社しか取らなかった(客先照明は2社より)」「入札中止分については、必要な調光器盤の改修図面が欠落していたため、図面はない。再入札分については、調光操作卓の更新を追加し、漏れていた調光器盤の改修(制御盤の新設を含む)を追加した」とある。
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東芝製(直流)の既存改修と追加で制御盤とするか、初めから交流式のpanasonicでするのか、電気設備の担当部署が迷っていた結果が今回の「設計事務所のミス」という一方的な結論を押し付けた。
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この一連のペナルティ決定にあたっては、中村知事が強引に結論を出したフシが見えてくる。言ってみれば、40億円とも言われる改修工事の調光操作卓と制御盤新設、2億3000万円程度のことで、設計ミスという表現が正しいのか「設計事務所と県担当者間での指示・確認のやり取りについて「メールによる打合せ内容は、ない」という返答であるが、やり取りメールは必ずあるに決まっているが、「公開したくないから、無い」したのであろう。
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今回の内容をもって、本稿の連載を終了する。

この一件は、間違いなく「愛媛県内の電気業界の悪しき習性が表面化した」出来事である。昔なら、一種の談合事件として記事になっていただろう。
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