静岡県知事選:細野氏擁立浮上・本人は否定!

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6月8日告示、同25日投開票!
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川勝平太知事の任期満了に伴う6月の知事選で、民進党の細野豪志代表代行(45)=衆院静岡5区=を擁立するとの構想について、川勝平太知事は3月7日午前、静岡市駿河区での公務の式典出席前、記者団に「(構想に関する報道は)聞いていない」とした上で、「今、予算の審議中。そういう話はしないのが基本。予算を(県議会に)通していただいて、執行する体制を整える。政治の動向で雑音を入れるのは最悪」と述べて言及を避けた。細野氏の評価を尋ねた質問には「高い。民進党のエース」と答えた。
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一方、細野氏は同日午前、「私は川勝県政を支えてきたという自負があるし、立派な知事なので、川勝知事に(知事選に)出ていただきたいと思っている。川勝知事の出馬に向かって準備をしているところなので、私の出馬は全く考えていない。まず、川勝知事が判断するのが最優先」と自身の立候補を改めて否定した。
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現時点では立候補を表明した人はいない。7月4日に任期満了を迎える川勝知事も、3選に向けた自身の態度について明言していない。
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川勝知事は、浜松市内で2月に開いた政治団体主催の出版記念講演会で出馬に向けて始動したとの見方がある一方、「優れた人がいればバトンタッチしたい」と繰り返し述べている。
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川勝知事の対抗馬について検討を続ける自民党県連も他党との連携を模索し、細野氏の動向を注視しているとみられる。細野氏が出馬する場合、民進党内の調整や衆院静岡5区の後任についての対応など環境整備には課題も多い。細野氏は滋賀県出身。京大卒。

シンクタンク研究員を経て2000年に衆院初当選。原発事故担当相、環境相、民主党政調会長、幹事長を歴任した。衆院当選6回。
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静岡県選挙管理委員会(立石健二委員長)は2月22日、7月4日に任期満了になる知事選の日程を6月8日告示、25日投開票と決めた。遠藤栄氏の死去に伴う富士市の県議補選についても、6月16日告示として知事選と同日の投開票にする。
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5月21日投開票の伊東市長、市議補選、島田市長、市議選と選挙事務の重複を回避するとともに、6月2日までとされる改正公選法の施行日以降の日程となるよう考慮した。立石委員長は「関係機関と協力し、適正に選挙を執行したい。有権者は1票の価値を無駄にせず投票してほしい」と述べた。
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自民党は川勝氏の3選を容認せず、対抗馬の擁立を目指している。
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2月24日に代表質問した2会派はいずれも政調会長が登壇し、2期目任期の最終盤を迎えた川勝知事に論戦を挑んだ。最大会派自民改革会議は知事の政治手腕をただす場に、第2会派ふじのくに県民クラブは6月の知事選への態度表明の機会にと、それぞれ狙いがあったが、知事自身は自らの理念と実績を強調する答弁に終始。質問は不発気味に終わった。
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知事の県政運営を平均「3・7」の及第点としたふじのくにの遠藤氏は、知事選を念頭に「知事が進めてきた“ふじのくに”づくりは6月でいったんリセットされるのか」と県政続投の意欲を尋ねた。知事は「静岡県がポスト東京時代を引っ張る新しい顔になることは誰がなさろうとも変わらない」と、とうとうと持論を述べながらも、自身の進退には触れなかった。遠藤氏は「知事の胸元に(質問を)投げ込んだが、ストレートが返って来なかった」と苦笑いして質問を終えた。
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知事に総合評点「2・2」の及第点未満をつけた自民の仁科氏は「4年前の2期目就任時に述べた決意が前倒しで完遂されたか甚だ疑問」と県政全般にわたって切り込んだが、「総合計画は順調」と主張する知事と議論がかみ合わなかった。
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2016年12月19日に静岡市内で開かれた県・政令指定都市サミット(G3)で、清水区の桜ケ丘病院移転問題などを巡り対立する川勝平太知事と田辺信宏静岡市長が、前回G3以来1年1カ月ぶりに公の場で対話した。だが、溝は埋まらず、互いに記者会見で主張していた批判を繰り返すだけ。「静岡市は政令指定都市として失敗」との知事の言葉に、田辺市長が「看過できない」と迫る場面もあった。
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県と政令指定都市の連携を密にする場として設定されたはずのG3で、知事と市長の“言い合い”は過熱した。川勝知事は70万人を切ろうかという静岡市の人口減少に触れ、「政令市になって10年たってこれは失敗だったという危機感を持つことが大事」と指摘。田辺市長は「まだ10年。市職員は現場で一生懸命、政令市づくりにまい進している」と色をなして反論した。
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事前にテーマとして設定されていなかった桜ケ丘病院の移転問題も、知事が口火を切った。津波浸水想定区域内にある市役所清水庁舎所在地への移転に反対する知事は、移転先について「清水区民はどう考えているか」と再三質問。田辺市長は直接問いには答えず、「年内にも移転先の優先順位を決め、市民に丁寧に説明する」と繰り返した。その後もテーマにかかわらず知事が病院問題を取り上げると、田辺市長は「当事者として市民に説明すると言っているのに執拗(しつよう)に問題提起される。静岡市政のことに口を出し過ぎではないか」と語気を強めた。
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