建設汚泥・どっちが得:中間処理とゼネコン!(上)

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汚泥の業界はゼネコンが主導!
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建設汚泥が発生する現場は
アースドリルやクラムジェットなどが据え付けられた現場や地下鉄工事、共同溝、トンネルなどのシールドから出る。現場内のピットに貯め、そしてバキュームカーや特殊ダンプが使われるが車両数も少なく運搬費も割高となる。
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諸費用の関係上(安くするため)現場で固化させる。砂目が多い汚泥はピットに入れておけば自然に水が抜けるが、シルトや汚泥は水が抜けないため、セメントやベントナイトを入れ固化させるが、時間が経ち過ぎれば固まり過ぎ、出来るだけ早めに運搬する必要がある。
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ダンプ等の行先は汚泥を脱水固化する中間処理場か、管理型処分場である。ゼネコンの多くは処理費を安くする手法として、中間処理場複数と最終処分場を重複契約する。もし排出量が1万tなら全ての契約先と1万tの契約をしておく。
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前述の現場ピットで固まった汚泥は、そのまま最終処分場へ行けるが大抵は中間処理場へ行く。バキュームカーが天日乾燥処理場へ行くことも多い。処理能力1日最大2t~5tの許可なのに、入ってくるローリー車の処分料は1日15t~30tもある。コンクリートピット入れた泥水汚泥がどうしたなら簡単に乾燥するのだろう。次のバキュームが入ってくる前に泥水は抜き取っている。不思議な汚泥乾燥ピットだ。現場から出た汚泥運搬車の90%は中間処理場へ向かってゆく。
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建設汚泥処理場には、脱水系と固化系の施設がある。脱水系では泥水に振動を与えたり、フィルターを使うが、効率は非常に悪く大量の汚泥処理には不向きだ。処理の主流は固化処理施設なのである。
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建設汚泥を投入するピット、固化剤を貯蔵するサイロ、これを混合する混合機、加えて破砕施設を設置すれば完全である。固化系施設の1日の処理数は許可の時に決められるが、実際には許可数量の何倍もの受注契約がされている。
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排出現場内で固まっていた汚泥がそのまま中間処理場へ向かう。処理されなくとも良い脱水汚泥が堆積場にどんどん積み上げられてゆく。こうなると処分の方法を考えないと過剰保管で指導を受けることになる。一番手近な違反行為は、建設汚泥や処理物に土砂を混入し、土砂として残土処分場へ持ち込むことが多く、不法投棄として摘発されるケースである。
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各地で発生している残土問題(残土ダイジェスト版より)

16.08.29 zando1

16.08.29 zando2
つづく