半導体不足:需給安定には2年かかる!

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中国も自動車生産にブレーキ!
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自動車向け半導体不足が一段と深刻になっている。当初「2~3か月で正常化が可能」といった見方もあったが、パソコンなどの需要も旺盛になり、半導体の供給が厳しくなっている。需要を満たすのは2023年にずれ込む見通しだ。
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自動車産業は半導体不足で4%程度市場が縮小するという予測もあります。4%とくらい大したことないと思われますが、世界全体の自動車販売額は年間300兆円以上です。4%は大きな金額。
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自動車向け半導体が最も不足する時期については、4月から6月となりそうです。大手自動車メーカーの生産計画をみても、6月はトヨタも減産を実施します。岩手工場で2回に分け8日間、宮城工場で3日間稼働を止めます。日産自動車は、メキシコ工場や神奈川、九州、栃木の国内工場で数日稼働を停止したり、夜間勤務を取りやめたりして生産を調整する。
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自動車向け半導体は製造に2か月程度かかります。7月にルネサスの生産能力が火災前に戻ったとしても、出荷が火災前に戻るのは早くてさらに2か月後の9月ということになります。ただ、ルネサスの火災発生前、昨年暮れあたりから、自動車向け半導体はすでに不足していました。したがって、ルネサスの生産能力が復旧し、TSMCが増産しても、需要を完全に満たすことはできないと言われています。需給が正常化するのは早くて来年半ばとなるのはこのため。
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なお、自動車向け半導体の需給が正常化しても、半導体全体の需給はタイトな状況が続きます。すべての用途の半導体の需要が充足されるのは、TSMCやインテルの新工場が完成する2023年後半以降になると考えrる。
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