米・加とメキシコ:鉄鋼・アルミ追加関税撤廃!

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カナダ鉄鋼生産者協会、アルミ協会も歓迎!
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安全保障上の脅威と言っていたが脅威は去ったのか!
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トランプ米政権は5月17日、カナダとメキシコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに上乗せしていた追加関税を撤廃することで、両国と合意したと発表した。両国は、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新貿易協定の発効に向けた国内手続きを進める上で、関税撤廃を求めており、新協定は発効に向けて前進しそうだ。
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カナダとメキシコも米国からの鉄鋼や食品などへの報復関税を取りやめる。トランプ大統領は17日、ホワイトハウスで記者団に「米国製品を関税なしで送れるようになる」と合意を歓迎した。カナダのトルドー首相も声明で、「カナダの鉄鋼、アルミ業界の労働者にとって素晴らしいニュースだ」と強調した。
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米通商代表部(USTR)などによると、鉄鋼とアルミの輸入が急増しないように、監視する仕組みを導入する。安い中国製品がカナダやメキシコ経由で流れ込むのを防ぐ狙いがある。輸入が急増した場合は、再び追加関税を発動するとしている。
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トランプ政権は2018年6月、安全保障上の脅威を理由に、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を上乗せする対象にカナダとメキシコを追加した。
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3か国は2018年11月、NAFTAに代わる米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に署名したが、その後も米国が鉄鋼・アルミ関税を撤廃しなかったことから、各国の議会承認の手続きが止まっていた。米国は日本などへの追加関税は継続している。
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米国がカナダに課している鉄鋼とアルミニウムへの関税を撤廃すると表明したことを受け、カナダの経済団体は17日、歓迎する声明を相次いで発表した。
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カナダ鉄鋼生産者協会はツイッターで「カナダ政府による鉄鋼業界へのコミットメントと支援に感謝する」と表明した。カナダアルミニウム協会も「偉大な勝利だ」と歓迎した。
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カナダの企業トップらで構成するカナダビジネス評議会は関税の撤廃が「国境を超えて消費者と労働者、企業に利益をもたらす」との声明を出し、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定の批准に向けて「3カ国が速やかに行動するよう求める」とも述べた。
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米国はカナダやメキシコなどに対し、18年6月からの約1年にわたって鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課してきた。米国はこれを2日以内に解除する。米国は一時、カナダに関税撤廃の代わりに輸入数量規制を求めていたとされるが、結果的には盛り込まなかった。
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カナダは中国から自国を通じて米国に流れ込む「迂回輸出」を防ぐ厳しい監視体制を敷く。米国にかけていた報復関税もすべて取り下げる。
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難癖をつけ、へり癖をつけ貿易協定破棄を繰り広げているが、不平等協定という条件に同意するなら矛を収めるという「大国ギャング契約」で世界中を影響下に収めようとしている手法が、いつまで通るか。
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中国やEUが、おとなしく従わない昨今。5年後、10年後に軍事バランスがどうなっているかで、経済バランスも代わってくる。いまのトランプ戦略が米国民の支持を、何時までも取り付けていられるのか、2010年11月3日予定の大統領選が答えを出してくれる。
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