ザーパド2017・露軍事演習:10万人近い軍がベラルーシに!

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9月14日から始まる軍事演習!
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このまま居座りか・リトアニアの二の舞を危惧!
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ベラルーシという国の存在感は日本ではあまり高くない。
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旧ソ連のヨーロッパ部に位置する国で、東はロシア、西はポーランド、北はリトアニアとラトヴィア、南はウクライナに面している。国土面積は20万7600㎡kmと日本の半分ほどだが、人口は約950万人に過ぎない。日本との貿易額は年間40億円にも満たない額である。
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ベラルーシはルカシェンコ大統領が1994年以来、長期政権を築いており、これを指して「欧州最後の独裁国家」などとも呼ばれている。日本で見聞きするベラルーシのイメージである。
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ベラルーシと親密なのがロシアだ。同じ旧ソ連諸国であったけでなく、言語(ベラルーシ語はスラブ諸語の中でも特にロシアに近い)や宗教(ベラルーシ正教会はモスクワ総主教庁の一教区とされている)面でもロシアとの距離は近い。
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軍事的にはロシア主導の軍事同盟である集団安全保障条約(CSTO)に加盟しており、相互防衛義務を負い、ロシアとベラルーシは1999年に連合国家協定を結んでいるので、連邦未満ではあるが単なる同盟国以上という関係にある。
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<ロシアとベラルーシが9月に実施する合同軍事演習を口実に、ロシアは8万から10万人もの兵を送り、演習後も居座るのではないかと、周辺国やNATOは懸念する>
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9月に実施されるロシアとベラルーシの合同軍事演習は、単なる演習ではないのではないか――ベラルーシと国境を接するバルト三国のリトアニアやラトビア、そしてポーランドは懸念する。ポーランドのミハウ・ドボルジック国防審議官は8月20日、今回の演習が、NATO(北大西洋条約機構)の対ロシア防衛強化に対抗するために、ロシアが恒常的にベラルーシに部隊を駐留させるための「隠れ蓑」ではないか、という懸念を表明した。
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軍事演習「ザーパド2017」に関して、ヨーロッパではすでに大きな危機感が広がっている。隣接するリトアニアは、NATO連合軍との衝突を想定した軍事訓練だと批判し、NATO事務総長もまた、演習に参加する部隊の規模に疑念を抱いている。ロシア側は1万2700人と発表しているが、これまでの大規模な演習と同様に実際の参加人員を増やすのではないか、というのだ。
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アメリカのシンクタンク「大西洋協議会」では、演習の準備のために使用された列車の本数や事前に発表された演習予定などを考慮すると、演習の参加人員は8万人に膨れ上がると推定している。
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ポーランドのドボルジックは、演習でベラルーシに展開されたロシアの部隊や装備が、演習終了の9月20日に撤収するかどうか疑わしいと考えている。
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「ロシアのこれまでの行動から、多くの疑念、不安を感じている。演習が終わってもすべての部隊、兵器が撤収しないかもしれない」と、ポーランドの国営ラジオの取材に語った。
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ポーランドでは、アンジェイ・ドゥダ大統領、ビトルド・バシチコフスキ外相らが相次いでNATOの事務総長と会談し、ロシアの演習について議論した。
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ジョージア(旧グルジア)のミハイル・サーカシビリ元大統領は、今回の演習について「ベラルーシの併合に等しい」という見方を示した。「演習期間中、軍事インフラが持ち込まれる。その意味でロシアの脅威は高まるばかりだ。ちょうどウクライナがロシア国境で直面する脅威と同じように」
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ウクライナで紛争が始まった2014年以降、バルト三国やポーランドはロシアが同様の戦争状態を引き起こすのではないかと懸念してきた。こうした懸念を払拭するため、NATOは4カ国の東側国境付近に4つの大隊を派遣し、加盟国部隊が装備を増強している。
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しかし、ロシアの大部隊8万人に対し800人規模の4大隊では何の役にも立たない。
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極東での北朝鮮問題に注意を払う余裕がないプーチン、北朝鮮崩壊で避難民が来ることを極力ないように、北朝鮮政権が崩壊しないよう口頭応援をしている。
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11日の国連安保理の制裁内容がどう出るのかで、プーチンの動きも変わってくる。
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