衆院補選・福岡6区:党公認なければ負ける・蔵内謙!

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謙の事務所開き・自民県議団43人中32人出席!
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一致団結は望むべくもなし!
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鳩山邦夫氏が地盤としていた久留米市の経済界や医師会などは、二郎氏に推薦を出す。久留米商工会議所の本村康人会頭らは8月30日、自民党本部を訪れ、古屋氏に二郎氏公認を要請した。
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古屋氏は産経新聞の取材に「福岡県連の決定は承知しているが、まだ協議していない。時間はそんなにかけられないが、プロセスとしては丁寧にやる」と述べた。
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こうした状況に、蔵内サイドには焦りが募る。謙氏の選対本部長代行の原口剣生県議(久留米市選出)は31日の事務所開きで、「自民党は1区から10区まで、乱れず応援することでまとまった」と述べた。
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福岡県内には衆院の選挙区が「11区」ある。前回衆院選では、すべて自民党候補者が当選した。原口氏が触れなかった11区選出の武田良太衆院議員(二階派)は、鳩山二郎氏の支援に動くとされる。言葉とは裏腹に、乱れはあちこちにある。
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しかも、世論調査の数字も謙氏に厳しい。
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自民党が8月6~7日に続き、同月20、21両日に行った調査で、二郎氏と謙氏の差はさらに開いた。
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謙氏の選対事務局長の井上忠敏県議は記者団に「久留米は1対9と負けているが、公認を得られたならば、1カ月もすれば6対4になる」と強気に語った。
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党本部では謙、二郎両氏が無所属で出馬し、勝者を事後公認する案も浮上する。その場合、自民党県連は謙氏を推薦する。だが、蔵内氏の陣営は「県連推薦では、勝てない」と焦る。
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「知名度不足は否めない。公認が出なければ名誉ある撤退を選択する可能性も出てくるだろう」(県連関係者)。予断は許さない。
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蔵内謙氏(35)は31日午後、福岡県久留米市で記者会見した。補選への出馬が取りざたされて以来、公の場で語るのは初めて。
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記者会見には大家敏志参院議員、原口剣生県議も出席した。
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質問は、自民党公認が出なかった場合の対応に集中した。蔵内氏「選対本部長の麻生太郎副総理兼財務相から『得られる』と聞いている」と述べ、「公認が出ないとは想定していません」と繰り返した。「政治には万が一がある。公認が下りなかったらどうするか」との質問に対しては、「県連の先生方が対応すると思っている」と語った。
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また、保守分裂含みとなっている点については「事務所開きに出席した先生の顔ぶれをみれば、分裂したとは思っていない。(鳩山二郎氏が)無所属で出られるのであれば、残念だ」と牽制した。
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国政の場で具体的に何をやるかについては「人と対話し、重要なことを見つけ出し、政策として実現したい」と述べるにとどめた。
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自民党の蔵内勇夫県連会長の長男、謙氏(35)が8月31日、福岡県久留米市で事務所開きを行った。告示まで1カ月余りだが、鳩山氏の次男で同県大川市長の二郎氏(37)との公認争いは決着しておらず、蔵内父子の先行きには不透明感が漂う。
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「久留米は幼少から塾に通い、大好きな映画を見に通い詰め、思い入れがある。県南の発展が豊かな国づくりにつながるよう頑張る」
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謙氏は事務所開きで、集まった約400人を前に、緊張した面持ちで語った。
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勇夫氏は「息子は若輩者だが、最後まで戦い抜きたいと申している。家族一同、万全を期して支えたい」と述べ、深々と頭を下げた。
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事務所開きに、自民党県議団は43人中32人が出席し、県連会長・勇夫氏の顔を立てた。だが、参加者の表情はどこか冴えなかった。自民党福岡県連は7月30日、謙氏の公認を党本部に求めたが、1カ月が経過しても、結論が出ないからだ。
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県連はこの1カ月間、表立った動きは自粛し、水面下で動いた。
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謙氏の選対本部長に就任した麻生太郎副総理兼財務相は8月15日、党の公認権を握る二階俊博幹事長と面会し、謙氏への公認を迫った。

面会後、麻生氏は満足げな表情だったという。
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選対顧問の古賀誠・元党幹事長も動く。同月22日、古屋圭司選対委員長と都内で会合を持った。古賀氏は「県連が一致団結しているのに、いつまでも公認を出さないのはおかしい。なんのための県連だって話になるぞ」と声を荒らげた。古屋氏は「はい、はい」と応じ、最後は古賀氏も納得した様子でその場を離れたという。
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謙氏本人も24日、音楽関係者をまじえ、安倍晋三首相夫人の昭恵さんと首相公邸で面会した。政府関係者によると、昭恵さんは「公認が出たら、頑張りなさい」と声を掛けたという。
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応援団の人数が多ければ選挙に勝てるかと言えば、そうでもない。

自民党の得意な、動員令で駆けつけても、当方票行動は別だ。小さな援団が、纏まって応援し、行動するのと、いやいや駆けつけ投票には行かないのと、立候補者にはどちらが信頼感があるのだろう。動員された参加者には熱気は感じられないが、自分の意志で参加した小集団には熱気が感じられる。
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鳩山陣営にとって、公認が取れなくても勝ち抜くという候補者の気迫が応援者に伝わっている。出だしで差が付き始めたレース、蔵内謙陣営は組織維持ができるのか、32人の応援団のうち何人が本気度なのか、烏合の衆は崩れるのも早い。
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