消費増税・先送り:否定する政府・理由を模索中!

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8割超のエコノミストらが延期予想!
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ダブル選挙・7割が実施と予想!
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ロイターがエコノミストやアナリストを対象に行った緊急調査によると、2017年4月に予定されている消費税率10%への引き上げを安倍晋三首相が延期するとの予想が8割超に達した。
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今夏に参院選と衆院選のダブル選挙を実施するとの見方も7割超を占めた。
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消費税率引き上げについて、回答した21人のうち18人が延期と予想した。延期予想は全体の約85%に当たり、市場のメーンシナリオとして織り込まれてきている。20人のうち9人が最近になって見通しを変更した。
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FPG証券の代表取締役の深谷幸司氏は、追加緩和による景気刺激効果は見込みにくいほか、為替政策、円安による景気刺激策はとりようもないとして「残るは財政政策による景気対策のみで、このタイミングでの消費税率引き上げは逆行。先日の国際金融経済分析会合でも増税見送りのアドバイスが相次いだ」と指摘している。
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延期自体への支持は延期予想ほどは多くない。消費税引き上げを延期すべきとの見方は19人中10人と、約半数にとどまる。IHS主席エコノミストの田口はるみ氏は「延期することで、再増税が困難になり財政再建への道のりが示せなくなる危険性がある。増税と同時に待機児童、介護対策を進めるとともに、雇用改革や投資を促進すべく構造改革を加速すべき」と指摘している。
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20人中、15人が衆参ダブル選挙を予想した。「法律で決まっている消費増税を延期するなら解散の大義となるし、ここで一度勝てば自民政権が長くなるのでインセンティブが十分」(国内投信ストラテジスト)と指摘している。
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安倍首相は「税率引き上げの先送り」の検討を始めたのか
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2017年4月に予定されている消費税率10%への引き上げをめぐり、「先送り論」が再び勢いを増すかもしれない。安倍政権との距離が近いとされる読売新聞が16年3月18日朝刊の1面トップで「消費増税先送り検討 首相 経済減速に配慮」と踏み込んで報じたからだ。
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表向きにはこの報道を否定する安倍政権内でも、税率を上げた結果、税収が下がるような政策は「絶対取るべきではないというのは当然のこと」(菅義偉官房長官)といった慎重論は出ている。社論に沿った記事を同時多発的に掲載していく傾向の強い読売の記事だけに、今後、税率引き上げの先送りを求める論調を強める号砲的な記事との見方も出ている。
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3月18日の読売は、まさに「同時多発的」に「先送り論」を展開した。2面にスティグリッツ氏のインタビューを「消費増税『間違った方向』」という見出しで掲載。3面では「解散 選択肢広げる」と題して
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「夏の参院選での争点化を避けるとともに、衆院解散の選択肢を広げて野党に揺さぶりをかける狙いもある」と背景を解説。4面の政治面では「『財政規律派』の説得課題」という見出しで、麻生太郎財務相や稲田朋美・自民党政調会長らが「先送り」のハードルになっていることを伝えた。
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