世紀東急工業:高速道復旧談合の反省・決別宣言!

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今更、念仏を唱えても、、!
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世紀東急工業㈱が東北大震災の談合の舗装談合摘発で、変なコメントを発表した。10年前に耳にした「談合決別宣言」である。
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スーパーゼネコンが談合決別宣言をした舌の根が乾かぬ間に、新しい談合組織を作っていたのだ。さて今回は、お呼びが掛らぬ業者の独り言で終わるのか、業界がそう決めたのか、舗装業界はアスファルトプラントが乱立しているわけではないので、、、、。
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平成28年3月25日
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世紀東急工業株式会社
取締役社長 佐 藤 俊 昭
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<独占禁止法順守に向けた再発防止策について>
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当社は、平成28年3月4日に東日本高速道路株式会社東北支社発注工事の入札に関する調査等への当社の対応についてお知らせいたしておりますが、関係者の皆様には、多大なご心配とご迷惑をおかけいたしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。
当社では、この事態を厳粛に受け止め、現在も、再発防止に向けた様々な取り組みを行っておりますが、このたび取締役会において違法行為の徹底排除につきあらためて決議を行い、また、これを機として、さらに再発防止策を強化いたしてまいりますので、これらの概要につき、下記のとおりお知らせいたします。
当社は、今後も、再発防止策の完全実施と法令順守のなお一層の徹底を図り、引き続き皆様からの信頼の回復に努めてまいる所存でございます。
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談合決別宣言
当社の全役職員は、「コンプライアンス経営の推進」を企業存続の大前提とし、あらゆるルールを厳守し行動いたします。
世紀東急工業グループの行動規範に則り、事業活動における独占禁止法をはじめとする独占禁止法関連法令を順守し、入札談合はもとよりすべての反競争的な行為を行わないことを宣誓いたします。
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経営トップのコミットメントとイニシアチブ
コンプライアンス経営の推進にあたり、経営トップが、役職員に対してコンプライアンス重視の基本方針を明確に示すとともに自ら率先垂範してまいります。
本件発生後、全役職員に向け「談合の徹底排除」を旨とする社長メッセージを発信いたしましたが、今後も引き続き、役職員に向けて、適宜、コンプライアンス順守に向けたメッセージを発信してまいります。
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談合決別宣言、どこかで聞いたような言葉だ。10年程前、 05年末に鹿島、大成建設、清水建設、大林組のスーパーゼネコン4社は「談合決別宣言」を出した。
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和歌山県発注のトンネル工事の談合事件、防衛施設庁発注の在日米軍岩国飛行場の土木工事の官製談合事件、名古屋市発注の地下鉄工事の談合事件、大阪府枚方市発注の清掃工場建設の官製談合事件など談合事件が続発し、06年1月に談合を封じ込めるべく独禁法の罰則が強化されたためだ。
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思い返すと、次のような記事であった。2005年(平成17年)12月末のスパーゼネコン4社の「談合決別宣言」があった。
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平成5年の仙台市の汚職事件で鹿島建設、清水建設、大成建設、大林組のトップクラスが逮捕された。この事件をきっかけに鹿島建設、清水建設は、談合組織から「脱退」しようとし、各地の談合組織に、その旨連絡した。しかし、その結果、清水、鹿島らは、JVが組めなくなるなど受注ができなくなった。
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結局、各地の談合組織などに「泣き」をいれ、まもなくこの2社も談合組織に復帰した。そして、大手ゼネコンは、全国、各地で談合を繰り返した。
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このようなことがあったので、大手4社は「談合」によってしか、談合と決別できなかった。本社が扱う「中央物件」は鹿島と大成の役員が指揮っていた。
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2005年10月から大手4社の間で、今後、談合問題に対処するか協議が続いたようだ。平成17年度 (平成18年3月末) までは談合を続け、平成18年4月からやめるとかの協議が続いた。公取委との非公式の折衝などがあった。
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最終的には2005年12月末にやっと「談合決別宣言」がなされた。
合意された内容とは
① 平成18年1月からは一切の談合行為は行わない。
② 談合の温床になっている団体からは直ちに脱退する
③ 「業務担当者」は配置転換する
④ 平成17年中に本命が決定している物件については、粛々と進める。(それを反故にせよとは命じない)
⑤ 大規模工事のダム工事などの100億円以上の長期営業物件などの「ビッグプロジョクト」は別扱いとするなどであった。
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①②③の事実は報道されたが④⑤の裏合意は報道されていない。
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談合の歴史は、役者を変えて繰り返している。こんな話は、オリンピック工事が終わるまでのこと。そのあとは、建設業も冬の時代に入り、叩きか・談合の世界に戻る。
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