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温暖化:日本の6割の沿岸で砂浜・完全消滅!

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シベリア・溶ける永久凍土!
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海岸線が毎年約2mずつ浸食!
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日本の砂浜が危険にひんしている。地球温暖化による海面上昇の影響で、最悪の場合、今世紀末までに日本の9割の沿岸で砂浜の面積が半分以上減るほか、6割が完全に消えるおそれのあることが国の研究機関などの分析で分かった。NHKニュースが報じた。
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これは、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が2014年に公表した報告書のデータなどを基に、国立環境研究所や大学など28の機関で作る研究グループが分析したもの。
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世界有数の寒冷地であるロシア・シベリア東部ヤクーツクでは、温暖化の影響を受けて永久凍土が危険なレベルにまで溶け始めている。
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ヤクーツクの9階建てアパートに住むエドゥアルド・ロマノフさんは、アパートを支える梁(はり)が沈下し、ひびが入り始めている箇所を見せながら、建物全体が不安定になっていると説明した。
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建設作業員で環境活動家でもあるロマノフさんは、「2年前から建物がゆがみ始め、40cmほど傾いた」と語った。
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世界で唯一、永久凍土の調査を行っている「メルニコフ永久凍土研究所」の科学者によると、ヤクーツクの平均気温は過去10年で2.5度上昇した。地元民によると、20年前までは気温が氷点下55度以下になると学校が数週間休校になったが、今ではそのように極端な寒さが続くことはまれだという。
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ヤクーツク市内にある旧ソ連時代に建てられた大半のアパートはコンクリート製で、床下の通気性を考えて建物が支柱の上に載せられた構造になっている。このため永久凍土に熱が伝わることはないが、安定性を保つには地面が凍っていることが条件となる。
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だが、夏の気温上昇によって、この永久凍土が破壊される可能性が出てきている。永久凍土が溶けると、道路や建物など、その上に造られているものは沈んでしまう。
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ロシアは、国土の約65%が永久凍土だ。人口約30万人のヤクーツクは、永久凍土に造られた都市としては世界最大規模となる。
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古い建物の建設時は、温暖化については全く考慮されておらず、1960年代の建築基準では、支柱は永久凍土層の6mの深さまで掘ることが定められていた。だが温暖化が進んだ今は、この深さでは不十分となり、ひびだらけの建物や、既に取り壊された建物もある。
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北極圏に領土を持つロシアは、他国に比べ約2.5倍の速さで温暖化が進んでいる。ロシアの天然資源環境省は今年公表した報告書で、永久凍土の溶解は、水資源、下水施設、原油パイプラインに影響する他、永久凍土に閉じ込められている化学物質、病原体、放射性物質などの放出につながる危険があると指摘している。
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メルニコフ永久凍土研究所の地下研究室では、永久凍土での建築技術や、温暖化の影響を受けても凍土を維持する技術の開発を行っている。
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フロンやケロシンなどの不凍剤を詰めた金属製の筒を建物周辺の凍土に、先端を突き出した形で垂直に埋める方法は既に実用化されている。冬になると、筒の中の不凍剤が冷気で凝縮し、地面の寒さを保つ仕組みになっている。しかし、この方法は高額だ。
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永久凍土の溶解によって、ロシアの北極海沿岸は浸食が進んでいる。ヤクーツクの地元議員、ウラジーミル・プロコプエフ氏は、ヤクーツクの海岸線は毎年約2mずつ、失われていると指摘する。
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ヤクーツクは今年、永久凍土の保全と監視に関する法律を国内で初めて制定し、政府にも全国規模で同じような法律を整備するよう働き掛けている。だが、政府は乗り気ではないと、プロコプエフ氏は嘆く。
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「永久凍土を保全し、ロシア北部とシベリアの環境に深刻な影響を及ぼさないようにするには、全国的な法律が必要だ」
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