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産業全般で使われるフッ化水素!
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ロシア製品・すぐに使うのは容易でない!
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日本が韓国への輸出規制品目として発表したフッ化水素(エッチングガス)の輸出を、ロシアが韓国政府に提案してきたことが分かった。韓国大統領府関係者は7月12日、「ロシアがフッ化水素を供給するとの意向を韓国側にこのほど伝えてきた。現在、その提案を検討しているところだ」と語った。
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7月1日に日本が輸出規制を発表して以来、フッ化水素の問題は連日取りざたされている。超高純度フッ化水素は半導体回路を形成し、不純物を除去するのに不可欠だが、韓国の半導体メーカーはこの素材を日本にほぼ100%依存しているため、供給が中止されれば韓国の半導体産業がストップする可能性があるからだ。ロシア製のものが日本製のものの代替品になるなら、韓国の半導体産業界にとっては好材料だ。
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しかし、同業界や専門家の間では「本当にロシア製のものが半導体製造工程で使えるかどうかを見るには、確認しなければならないことが多い」と話す。
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フッ化水素は日本が主張しているように毒ガスの製造にも使われるが、実際には産業全般においてさまざまな用途に使われる一般的な化学物質だ。蛍石を硫酸で溶かして作るフッ化水素はほかの物質と結合しやすい。高級ガソリンを作る時に入れる触媒であり、フライパン・屋根材料・電線被覆・眼鏡レンズなどに使われるテフロン(合成樹脂)の材料でもある。岩石を溶かしてウランを抽出する時に使われることもあるし、エアコン・冷蔵庫の冷媒や洗濯用合成洗剤にも入っている。表面を滑らかにしたり、高級な質感を出したりするのにも使用される。
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だが、このようなフッ化水素は99.9%以下の低純度製品だ。こうした製品は韓国はもちろん、中国・台湾・インドでも作られている。一方、半導体製造工程用のフッ化水素は99.999%以上の超高純度製品で、サムスン電子やSKハイニックスなどに納品している日本のステラケミファや森田化学工業が世界市場を掌握している。
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超高純度であることは製品不良率を下げるために不可欠な要素だ。半導体は10ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)前後の超微細工程で作られる。純度が低く不純物が増えれば不良率も跳ね上がる。例えば、純度99.99%のフッ化水素内にある不純物は、純度99.999%のフッ化水素内にある不純物の10倍となる。ソウル大学材料工学部のファン・チョルソン教授は「肉眼では見えない不純物でも、10ナノ以下では致命的なダメージとなる」と話す。
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純度の数字が1段階上がれば、製造の難易度は幾何級数的に上がる。コメ1万粒の中からアワ(粟)100粒を見つけ出す場合、90粒までは簡単に見つけられても、最後の1粒を見つけるのが難しいのと同じだ。西江大学化学科のイ・ドクファン教授は「高純度で精製する技術は、金をたくさん使ったからと言ってすぐに確保できるものではない。政府がこのほど出した国産化案を見ると、『へぼ祈とう師が人を殺す』(ということわざのような)羽目になりかねない」と言った。
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半導体専門家らは、ロシア製フッ化水素を半導体製造工程に使えるかどうかについて判断できずにいる。韓国は最近6年間、ロシア製フッ化水素を輸入していない。ソウル大学化学生物工学部のソン・ヨンウン教授は「半導体製造工程で使用するには、大量の超高純度フッ化水素を安定した品質で供給できなければならないが、ロシア製はまだ何も証明されていない」と語った。
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ロシア製の純度が十分に高くても、サムスン電子やSKハイニックスがこれを実際の製造工程で使うまでには、少なくとも数カ月以上必要だ。
半導体の製造工程は700段階に分かれており、このうちフッ化水素が使われるのは40~50段階で、段階ごとに使われるフッ化水素の純度や形態はすべて異なる。既存の工程は日本製のフッ化水素に最適化されているので、ロシア製を使う場合は工程をあらためて組み直さなければならない。
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それに、ロシア製が日本製のように純度99.999%であっても、使えない可能性がある。不純物の純度が同じだけで、不純物の粒子の大きさや種類が確認できないからだ。半導体業界関係者は「新しい素材・装置が入ることになれば、少なくとも2カ月は試験生産をして品質をチェックし、品質が低下していたらさらに2カ月間、時間がかかるだろう」と話している。
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韓国政府は日本に対する慢性的な部品材料の依存を改善するため、1990年代から地道な努力を重ねてきた。1991年から5年間、400以上の部品材料の国産化品目の告示を通じて、技術支援を行ってきた。2001年には「部品・材料専門企業などの育成に関する特別措置法」を制定し、10年間1兆4千億ウォン(約1280億円)を技術開発に支援した。2010年には「10大材料の国産化プロジェクト」を通じて、毎年1兆ウォン(約914億)ずつ10年間10兆ウォンをつぎ込んだ野心に満ちた計画を推進した。その後、予算問題で支援規模が減ったものの、自動車やディスプレイなど部品材料の国産化につながる成果を生んだ。
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日本の輸出規制事態からも分かるように、半導体・ディスプレイなど主要な産業で核心的な部品材料の日本依存度は相変わらず高い。経済界では電子だけでなく自動車など他の分野も事情は似ていると口をそろえる。現代自動車グループのある役員は「自動車産業の部品の国産化率が99%を超えるとも言うが、完成車を基準にしたもの」だとし、「部品を供給する中小企業の段階からすると、日本に対する主要な部品材料の依存度ははるかに高い」と話した。
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サムスン電子が日本の半導体材料の輸出規制強化に対応するために代替製のテストに着手したと伝えられた。日本経済新聞はサムスン関係者の言葉を引用して「サムスンが半導体工場で新しい材料を試す際に使用するラインに、日本以外のメーカーのフッ化水素を投入し試験を始めた」と7月17日、報じた。
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サムスンが実際に日本製以外の材料調達するかの判断は2~3カ月かかる見込みだ。これに先立ち7月16日、共同通信は中国メディアを引用して「化学原料メーカー浜化集団(山東省)が韓国の一部半導体メーカーからフッ化水素を受注した」と報じた。
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