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建設業界、産業廃棄物業界、行政などのニュースを発信。

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2018 / 6月

リニア工事・等々力非常口新設工事:清水JVと契約!

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談合で起訴のゼネコンと初・JR東海!
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リニア中央新幹線の建設工事で、JR東海は6月8日、清水建設が代表の共同企業体(JV)と、川崎市中原区の等々力非常口新設工事の契約を結んだ。リニア工事を巡る入札談合事件で起訴された大手ゼネコンを含むJVとの契約は、起訴後初めてとなる。
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JR東海は「清水建設には実績、技術力、経営力がある。価格、技術提案等を総合的に判断した」と説明。談合事件後に契約業者に義務付けた、不正行為をしないとする誓約書を提出させたという。
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等々力非常口は、多摩川の南岸で地上と地下のトンネルを結ぶ縦穴。工期は2023年6月まで。
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JR東海によると、この工事は2017年8月、見積価格や施工技術などを総合的に評価する1次審査後に、価格交渉に移る「公募競争見積」方式で業者を公募。清水建設のJVだけが応募して交渉していたが、事件発覚後の2018年2月、辞退の申し出があった。だが、JR東海は「工事のスケジュール上、新たに公募する時間がない」として清水側と再交渉し、随意契約した。
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談合事件は品川駅と名古屋駅の工事で不正な受注調整をしたとして、東京地検特捜部が3月、独占禁止法違反(不当な取引制限)の罪で大林組、清水建設、大成建設、鹿島の法人としての大手ゼネコン4社と、大成、鹿島の元幹部ら2人を起訴した。
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国土交通省、経済産業省など官公庁や自治体の工事には4社を指名停止にする動きが広がっている。
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千葉市が不祥事防止策:入札額事前調整不可に!

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官製談合事件受け「総合評価落札」見直し!
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官製談合不祥事防止策!
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千葉市発注の工事を巡る官製談合事件を受け、同市幹部職員らで構成する「市コンプライアンス委員会」(委員長・鈴木達也副市長)は6月6日、全庁的な不祥事防止策を発表した。入札金額を調整できないよう入札事務の手続きを見直すとともに、新任部長へのコンプライアンス研修の実施などを盛り込んだ。本年度中に順次、各対策を実施するとしている。
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同事件は、市発注の道路工事などの制限付き一般競争入札(総合評価落札方式)で、建設局緑土木事務所の元所長=部長相当、懲戒免職=が予定価格や入札業者の技術評価点を特定の業者に漏らしていたとして逮捕、起訴され、千葉地裁から有罪判決を受けた。
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鈴木副市長が市役所で会見。防止策では、技術評価点の算出に必要な書類の提出期限と入札締め切りを同じ日とするように、来年1月をめどに同方式の運用を見直すとした。入札後に技術評価点を算出することで、入札金額の事前調整が不可能になり評価点が漏えいしても入札価格に反映できなくなるとしている。算出も工事担当課と別の課に項目を振り分けることで、工事担当課に情報が集中することを防ぐ。
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予定価格の漏えい防止策としては、設計書を保管する際のパスワード設定や印刷する際の適切な保管・処分を義務化する。市は「100%の対策は難しい。今後、情報漏えいリスクのさらなる低減を図りたい」とし、工事担当課が入札参加者を特定できない「自動採点システム」の来年度導入も検討していく。
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千葉市は6月6日、不祥事防止策を発表した。入札情報が漏えいしないよう現在の「総合評価落札方式」を見直し、その他の不祥事を防止するための全庁的な対策も盛りこんだ。
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同市は、工事契約のための一般競争入札で、入札価格と技術評価点を総合的に考慮して落札者を決定する「総合評価落札方式」を採用。業者から技術提案書が提出され、技術評価点を決めた後に入札を締め切っていた。事件では、当時の同事務所長が他社の技術評価点などを業者に漏らし、業者は他社より高くても確実に落札できる金額で入札していた。
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防止策では、技術提案書と入札の締め切りを同じ日とし、技術評価点が漏れても入札価格に反映できないようにする。10月にガイドラインを改訂し、年明けにも運用を始める。
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また、これまで市土木部幹部が技術審査会で技術評価点を決めていたが、今後は工事の実施計画に関わる技術点のみ決め、工事成績や地域貢献などに基づく基礎点は工事担当課以外の職員が付ける。佐藤寿之建設局次長は「100%ではないが、今できる措置は全て盛り込んだ」と話す。
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他にも懲戒処分の情報を共有して注意喚起を図ったり、気軽に悩みを相談できる窓口を設置したりする。
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同市では2016年にも市下水道施設設計事業を巡る官製談合事件があり、他にも職員の不祥事が相次いだことから、4月に全庁的な組織として「コンプライアンス委員会」を設置し、防止策を検討してきた。
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※主な不祥事防止策
・工事担当課が入札参加者を特定できない自動採点システムを構築
・入札参加者からの質問窓口を工事担当課から契約課に変更
・談合に関与した業者は5年間、評価点を減点される
・契約・発注事務で同一職員が長期に担当しないよう人事配置する
・課長補佐に昇格する際、法令順守の誓約書を提出する
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三菱マテ:銅スラグ骨材・JIS不適合製品出荷!

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4月には問題を把握!
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生コン用の「銅スラグ骨材」・再試験せずなど!
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三菱マテリアルは6月8日、香川県直島町の直島製錬所で日本工業規格(JIS)に適合しないコンクリート原料を誤ってJIS製品として出荷していたと発表した。認証機関から要請を受け、JIS製品の出荷を停止している。
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グループによる一連のデータ改ざん問題に関連して、三菱マテリアル本体で品質問題が明確になったのは初めて。臨時の品質検査を実施して4月に問題を把握していたが、公表していなかった。
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生コンクリートなどに使う「銅スラグ骨材」で、試験結果をチェックする際の見落としでJIS規格外の製品を合格としたり、必要な再試験をせずに出荷したりしていた。
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三菱マテリアルは10日、グループ会社数社で製品データの改ざんを含む新たな不正が見つかったと明らかにした。顧客と安全性の確認が済んでいるため、会社名や不正の内容など詳細は公表しないとしている。
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三菱マテリアルはこれまでに、子会社の三菱電線工業(東京)や三菱伸銅(同)など5社による不正を公表している。グループの生産拠点で実施した臨時の品質監査で、これら5社とは別の会社で不正が見つかった。
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三菱マテリアルは3月28日に不正の原因などを調べた最終報告書を公表。この時点でも一部拠点の品質管理手法に問題があったと指摘していた。
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銅スラグ骨材
炉で銅鉱石から銅を製錬採取する際に生じる溶融スラグを水によって急冷し、粒度調整を行った骨材。細骨材のみが規定されており、粒度による区分がある。JIS A 5011-3に規定されている。
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北朝鮮:非核化の経済負担・米国は出費せず!

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日本の支援は当然だがと韓国!
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ほぼ全額を韓国に押し付けるのか?
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トランプ米大統領が北朝鮮の非核化に伴う経済支援について「韓国がすることになる。米国が出費する必要はない」と語ったことに、韓国で波紋が広がっている。
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米朝首脳会談の6月12日開催が発表された際の発言で、トランプ氏は「中国や日本も支援するだろう」とも述べた。韓国では「事実上、ほぼ全額を韓国に押し付けるという意味だ」(朝鮮日報社説)と当惑や動揺が見られた。
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朝鮮日報は「韓国への核の脅威が完全になくなった確認もできずに支援負担だけ押し付けられてはならない」と強調。「核・生物化学兵器が全廃棄されても、支援はできる範囲でなければならない」と主張した。
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「韓国はもはや高度成長国ではなく、経済の将来性も明るくない。対北支援で国が傾くなら国民は絶対に納得しない」と韓国の現実にも触れた。また、トランプ氏が「韓国に準備すべきことを伝えた」と語ったとし、「韓国政府は対北経済支援で米国とどんな約束をしたのか明らかにすべきだ」と訴えた。
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北朝鮮の核廃棄にからむ経済支援について韓国政府は説明していない。韓国外務省の5日の記者会見でも韓国政府の立場を問う質問があったが、報道官は「(非核化の)費用の問題は今後、米朝会談に続く協議の過程で話し合われると思う」と明言を避けた。
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トランプ米大統領が北朝鮮の非核化に伴う経済支援について「韓国がすることになる。米国が出費する必要はない」と語ったことに、韓国で波紋が広がっている。
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米朝首脳会談の12日開催が発表された際、トランプ氏は「中国や日本も支援するだろう」とも述べた。韓国では「事実上、ほぼ全額を韓国に押し付けるという意味だ」(朝鮮日報社説)と当惑や動揺が見られた。
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朝鮮日報は「韓国への核の脅威が完全になくなった確認もできずに支援負担だけ押し付けられてはならない」と強調。「核・生物化学兵器が全廃棄されても、支援はできる範囲でなければならない」と主張した。
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「韓国はもはや高度成長国ではなく、経済の将来性も明るくない。対北支援で国が傾くなら国民は絶対に納得しない」と韓国の現実にも触れた。また、トランプ氏が「韓国に準備すべきことを伝えた」と語ったとし、「韓国政府は対北経済支援で米国とどんな約束をしたのか明らかにすべきだ」と訴えた。
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北朝鮮の核廃棄にからむ経済支援について韓国政府は説明していない。韓国外務省の5日の記者会見でも韓国政府の立場を問う質問があったが、報道官は「(非核化の)費用の問題は今後、米朝会談に続く協議の過程で話し合われると思う」と明言を避けた。
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一方、韓国ではトランプ発言の前から、日本への漠然とした期待がある。だが、日本は北朝鮮と2002年の日朝平壌宣言で、核・ミサイル問題の解決の必要性を確認し、「国交正常化後の経済協力」を約束している。
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韓国政府が米朝首脳会談後の朝鮮戦争終戦宣言の可能性に期待する半面、韓国では費用負担という現実を前に、皆が顔を見合わせ戸惑っているような状況だ。韓国の負担について「不均衡なシナリオの現実化も考えられる」(中央日報)と憂鬱気味に伝えているメディアも少なくない。
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高知署新築・入札中止:設計書に非公表額・記載ミス!

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解体と建築に分けて再入札!
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設計は変更せず!
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高知県警は6月5日、高知署(高知市)の新庁舎建設事業に関し、業者に渡す設計書に非公表の事業費金額を記載するミスがあったとして、入札を中止した。
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事業を巡っては、2017年2月にも建設費の積算ミスが発覚。県警
は、設計期間の延長により20121年2月予定の開署が1年遅れるとしていた。
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県警装備施設課によると、今年5月15日に入札を公告し、複数の参加希望業者に設計書や図面を貸し出した際、同課職員が本来非公表の事業費が記された設計書を誤って手渡した。業者から指摘があり、5月18~23日に全て回収した。7月に落札業者が決まる予定だったが、公平性が失われたとして公告を取り消した。
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設計はやり直さず、工事を解体と建築に分けて再入札する。開
署までのスケジュールには影響ないとしている。同課担当者はチ
ェック態勢が不十分だったとし「再発防止に努める」としている

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一帯一路は“債務の罠”:中国は外交でアジアを蝕む!

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中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」で起きている!
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マレーシアのマハティール首相は なぜ中国参加の鉄道建設事業を見直したのか
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マレーシアで今年5月に実施された選挙で、92歳のマハティール・モハマド元首相が率いる野党連合が、政府の汚職に嫌悪感を抱いた有権者を動かし、予想外の勝利を収めた。
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首相の座を奪還したマハティール氏の内政上の優先課題は、それまでのナジブ・ラザク首相と彼が政権与党として率いた統一マレー国民組織(UMNO)の汚職をどう摘発し、腐敗した統治機構をいかに建て直すかである。
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同時に外交上の課題として、新首相は、マレーシアで「一帯一路」構想を推進する中国の経済進出が顕著であることに重大な懸念を示した。
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これが汚職や腐敗の温床となっているのこともあり、同国とシンガポールを結ぶマレー半島高速鉄道計画や港湾建設、マレー半島南東沖の人工島建設などを含む事業を見直す方針だ。
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その方針は、スリランカが陥った中国の「債務の罠」にはまってはならないとの強い危機感から発したものである。
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スリランカの親中派ラジャパクサ前政権は、第3の国際港湾として計画したハンバントタ港の厖大な建設費の大半を中国からの融資に頼った。
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しかし、財政難のスリランカは「悪夢のような返済」の目途が立たず、その代替措置として港を99年間中国国営企業に貸し出すことを強いられたのである(中国国営企業への貸し出しは、中国という国家への貸し出しと同じことである)。
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選挙が終わった直後、マハティール氏は、次のように指摘し、中国に対する姿勢を見直すと明言していた。
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「大金を持って現れ、それを貸してやると言うのが中国のやり方だ。・・・だが考えるべきだ。どうやって金を返すのかと」
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「一部の国々はプロジェクトに目を奪われ、返済の部分を無視
する。そしていつの間にか国の大半を失うのだ」
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そして首相に就任した同氏は、中国が「一帯一路」構想の主要事業として受注攻勢をかけていた、同国とシンガポールを結ぶマレー半島高速鉄道計画の廃止を表明した。
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また、中国が開発を進める、タイ国境近くから東海岸クアンタン港を経由し、西海岸のクラン港まで全長約690kmを結ぶ東海岸鉄道(ECRL)事業(2017年8月着工)について、中国と契約条件の再交渉を行っていることを明らかにした。
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その際、マハティール首相は、下記のように述べ、前政権が続いていれば「国は破綻していた」と憂国の情を吐露したが、同時に、中国の「債務の罠」の具体的な手口を明らかにすることにもなった。
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「総額550億リンギット(約1兆5000億円)の事業費は、融資する中国輸出入銀行から、受注した中国交通建設に直接支払われ、マレーシア側は一度も引き出していない。支払いは出来高でなく計画ベース。利息も含むと、中国への債務は920億リンギット(事業費の約1.7倍)に」(産経ニュース、2018.5.28 23:54)
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マレーシアが中国輸出入銀行から融資を受けた事業費は、マレーシア側には一切支払われず、工事を受注した中国国営企業の懐に直接入る仕組みである。
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さらに、支払いが計画ベースであることは、水増し請求や手抜き工事など、受注した中国国営企業が不当な利益を貪ることができる不正助長の構造にもなっており、中国の汚い「債務の罠」外交の実態が透けて見えるのである。
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中国の「債務の罠」外交は、中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」のもとで繰り広げられている。
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「一帯一路」構想は、一般的に中国の経済発展戦略と捉えられがちであるが、前述の「債務の罠」外交をはじめとする外交戦略、そして「真珠の首飾り」戦略に代表される軍事戦略などの分野と総合的かつ一体的に運用されるものである。
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さらに、中国共産党の指導の下、「官民融合」政策によって企業や人民までも密接不離に取り込んだ戦略として推進される。
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例えば、中国共産党は、2017年の中国共産党大会において、国営企業14万7000社のうち93.2%に、また外資企業の約7割に党組織を設置したと公表したように、外資企業を含め、ほぼすべての企業が中国共産党の統制監督下に置かれていることからも明らかである。
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つまり、「一帯一路」構想は、中国の国家目標である <中国の夢>としての「中華民族の偉大な復興」を果たすため、「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」戦略とともに、グローバル・ガバナンスの強化・変革、言い換えれば、中国の世界的覇権拡大の野望を推進する構想として位置づけられているのである。
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経済発展戦略としては、資源エネルギーの獲得と「世界の工場」である自国の巨大な生産能力・建設能力の海外進出を主眼としており、国内の地域発展戦略と「一帯一路」沿線国・地域との連接性の強化を課題としている。
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そのため、交通インフラ(港湾、鉄道、高速道、ガス・石油パイプライン)を重視したアクセスの整備に力点を置き、それらのネットワーク化を強化して勢力圏・影響圏を逐次拡大する手法を採っている。
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インフラ整備には借款、投資、融資などが必要であり、それを行うためアジアインフラ投資銀行(AIIB)やシルクロード基金、BRICS開発銀行などの金融機関が準備されている。
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マレーシアの例が示すように、中国は、最も使い勝手のいい国務院直属の中国輸出入銀行をもって、金融・経済支援ではなく法外な高額・高金利の融資を持ちかけ、それが「債務の罠」の仕かけとして巧妙に作用している事実に着目しなければならない。
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外交戦略としては、外交上の常套句・慣用句である「平和外交、平和的発展、平和共存」を唱えながらも、「一帯一路」構想を影響力拡大の機会として位置づけ、外国の大学などに「孔子学院」を設置して文化交流・人的往来などの人文交流を行いつつ、「チャーム・オフェンシブ」あるいは「笑裏蔵刀(微笑みの裏に刀を隠せ)」を推進している。
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上海協力機構(SCO)やG20等の既存の多国間制度・協力枠組みを活用しつつ、特にインド洋、アフリカ、中東、中央アジア、欧州(中・東欧)の沿線国と「戦略的パートナーシップ協定」を結ぶなど、包括的な関係の構築と連結性の強化を図っている。
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特に注意しなければならないのは、前述の「債務の罠」外交である。
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これをもって、政治的連携を強要しつつ政治的影響力を拡大し、もし相手国が債務不履行に陥れば、土地やインフラを収奪する。その末路は、相手国の植民地化であり、軍事基地化である。
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軍事戦略としては、まず「マラッカ・ジレンマ」の改善、すなわち、マラッカ海峡への過度の依存を回避するため、同海峡をバイパスする海路と陸路の連結性を高めることである。
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そして、南アジアの盟主であり、自らを「歴史的に海洋国家」と規定し、安全と繁栄のために「インド洋が死活的に重要」と考えるインドを軍事的に封じ込めることである。
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そのために採用したのが「真珠の首飾り」戦略である。
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インドを取り巻く周辺国に港湾を建設して補給・修理・休養施設等の作戦基盤を整備し、軍事基地化を図りながら、海軍を中心とした立体的な軍事力の展開と作戦能力を強化して、インド洋を有効支配し海上交通路を確保する策略である。
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中国は、ミャンマーのチャウピュー、バングラデシュのチッタゴンに港湾拠点を確保している。バングラデシュは、中国から引き渡された明級潜水艦をクトゥプディア海軍基地に配備しており、同基地に中国がアクセスを求める可能性がある。
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中国(国営企業)は、スリランカのハンバントタ港を99年間租借しており、長期の租借によって港が軍事拠点化される懸念がある。
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中国はモルディブ北部のイハヴァンディフル岩礁で総合開発プロジェクトに参加しており、中国海軍の支援基地化が懸念されている。
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パキスタンのグワダルで港湾整備に携わってきた中国は、2015年にパキスタン側と同港の43年間の租借で合意した。グワダル港は「中パ経済回廊」のインド洋とアラビア海へのゲ-トウェィ(玄関)に当たり、同港を含め、ジワニ(イラン国境に近い)やオルマラに第2の海外軍事基地を建設すると見られている。
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中国は、海外に軍事基地を作らないと公言してきたが、アデン湾から紅海に至る海路の要衝であるマンダブ海峡に面したジプチに初の海外軍事基地を建設した。
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2017年7月に運用開始されたこの基地は、3段階のセキュリティーガードを備えた厳重な警備を敷き、2万3000㎡の地下施設が建設され、弾薬や燃料の保管場所として使われると見られる大規模で、本格的な軍事基地である。
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中国は、インドを軍事的に封じ込める「真珠の首飾り」戦略をものすごい勢いで進めている。
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他方、中国は、武器輸出を軍事戦略の有力な手段としている。
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「一帯一路」構想の目的に沿う形で、東南アジア、南アジア、中央アジア、中東、アフリカなどの沿線国を中心に、小型武器、戦車、潜水艦、航空機などの武器を輸出して相手国との戦略的関係を強化し、政治的・軍事的影響力の拡大を図っている。
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この地域の殆どの国は発展途上国であり、武器製造の能力を持たないため、武器輸入を契機として中国への依存体質を強める傾向にある。
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その際、中国は、財政が豊かでない国に対し、資源エネルギーとのバーター取引を推奨していることもあり、その要因の一つになっている。
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中国の「一帯一路」構想は、グローバル・ガバナンスを強化・変革する構想として位置づけられ、経済戦略、外交戦略、軍事戦略などが総合的かつ一体的に運用され、中国共産党の指導の下、「官民融合」により国を挙げて推進されている。
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アルゼンチン:IMFから500億ドルの借款・合意!

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国家経済の正常化と発展のために使いたい!
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6月7日、アルゼンチンは国際通貨基金(IMF)から3年間にわたって500億USドル(= 約5.5兆円)を借り受ける合意を取り付けた。
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この借款は2001年に起ったような通貨危機を未然に防ぐための措置としてアルゼンチン政府がIMFに要請したものである。同日の首都ブエノスアイレスでの記者会見で、アルゼンチン経済大臣のニコラス・ジュジョボンは、「この資金を国家経済の正常化と発展のために使い、結果的にインフレ防止と貧困層の減少に役立てたい」と語った。
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アルゼンチンは、中南米の国の中では経済状態がいまだ危機的な状態には至っていないが、過去10年間は年間のインフレ率が20%を越している状況が続いている。 従って、これ以上通貨価値を落とさないためにはアルゼンチンの備蓄額を増やし、金融市場を安定させ、新規投資を行うのに好ましい環境を構築する経済政策がぜひとも必要となる。このような背景で、さる5月8日にアルゼンチンのモリシオ・マクリ大統領(中道右派)と経済大臣ニコラス・ジュジョボンはIMFと借款要請の交渉を開始し、ようやく今回の合意に至った。
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経済大臣の計画では、インフレ率を2019年には17%、2020年には
13%、2021年には9%にまで落とし、財政赤字については借款の返済
時期2021年には現状の国内総生産に対し3.9% から2.7%に減少させ
ることを目指している。
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現在、アルゼンチン政府と労働組合の間では賃上げについて交渉が折り合っていない。賃上げ率がインフレ率より低く、実質賃金が上がらないというのが労働側の言い分である。政府としてはインフレ率を抑制するため、賃金の上昇を抑えたい方針である。今回のIMFの500億ドルの資金がアルゼンチンで有効活用されて経済発展の「誘い水」となるか。
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中国・ハッキング:米潜水艦の機密データ・海軍が調査!

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潜水艦の信号やセンサー、暗号のデータなど!
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ここ数年・F35やPAC3情報も取られている!
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米海軍が開発中の超音速の対艦ミサイルなど、潜水艦や水中戦に関する機密データが、中国政府系のハッカーに大量に盗まれていたことが分かった。ワシントン・ポスト紙が8日、報じた。米海軍が連邦捜査局(FBI)とともに調査している。
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同紙によると、ハッキングがあったのは今年1~2月。海軍水中戦センター(ロードアイランド州)と契約する業者のコンピューターから、614ギガバイトに及ぶデータが盗まれた。その中には、潜水艦の信号やセンサー、暗号のデータなども含まれていたという。調査によると中国の情報機関である国家安全部のハッカーによる仕業だとしている。
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コーツ国家情報長官は今年2月、米国企業に対する中国のサイバー攻撃の多くは、軍との契約企業や政府のネットワークを支援する技術業者を標的としていると報告。ここ数年でも、F35戦闘機や地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の情報が中国側にわたっていたとされる。
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冷戦終結後、米国の対艦兵器の開発は停滞していたが、近年中国が新型潜水艦などの開発で追い上げてきていることなどから、米国防総省は技術開発に力を入れている。
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金正恩の体制保証:米朝にズレ!

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北・最終目的は在韓米軍撤退!
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「北朝鮮が本当に望むのは、平壌にトランプタワーやマクドナルドの店ができること。そうしてこそ、米国の攻撃から安全が保証されると考えるだろう」
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韓国の文在大統領の外交ブレーン、文正統一外交安保特別補佐官がこう指摘したことがある。米朝首脳会談で焦点となる北朝鮮の非核化と体制保証に絡み、米国のトランプ大統領やポンペオ国務長官も北朝鮮の経済的繁栄に言及している。
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だが、金正恩朝鮮労働党委員長が4月の南北首脳会談で「終戦と不可侵が約束されれば核を持つ必要はない」と語るなど、北朝鮮側が指す体制保証は安全保障上の問題に集中している。
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金正恩氏は中国の習近平国家主席との5月の会談でも「敵視政策と安全の脅威をなくせば非核化は実現可能だ」と強調した。金桂寛第1外務次官も談話で「米国の敵視政策と核の脅威を終わらせることが条件」だと主張。トランプ政権が非核化の見返りに経済的恩恵を示唆していることには「われわれは一度も米国に期待して経済建設をしたことはなく、今後も取引しない」と拒絶感を表明した。
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一方、文在寅氏は、朝鮮戦争の休戦協定から平和協定への早期転換を目指し、体制保証をめぐる金正恩氏の不安感を代弁するなど、北朝鮮寄りの姿勢を保つ。韓国政府関係者は、北朝鮮と相互不可侵や平和協定転換に関する案を実務者レベルで協議していると認めている。
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韓国・高麗大の南成旭教授は「体制は国際社会が保証するものでなく、自ら守るものだ」とした上で「北朝鮮が求める体制保証の最終目的は、在韓米軍の撤退を意味している」と分析する。ベル元在韓米軍司令官は米政府系メディアで、平和協定締結後に在韓米軍が撤退する事態になれば「北朝鮮はイデオロギー浸透や軍事攻撃で韓国を取り込むだろう」と警鐘を鳴らす。
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龍谷大の李相哲教授は「北朝鮮がいう体制とは、金一族の独裁体制を意味する」と指摘。仮に非核化が実現し、中韓が経済支援をしたとしても「国民全体の経済が活性化すれば、体制が揺らぎかねず、住民統制や幹部らの忠誠心維持に資金が費やされる」懸念があるとの見方を示した。
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目前に迫った米朝首脳会談をめぐって、トランプ氏は北朝鮮の体制保証に度々言及している。ただ、米朝が描く体制保証にはズレが見られる。国家体制は本来、自国が守るもので、独裁体制を容認する言質にもとられかねない。中身を曖昧にしたまま、米朝が体制保証で合意すれば、大きな禍根を残す恐れがある。
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トランプ米政権が想定する北朝鮮の「体制保証」とは、北朝鮮による「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を実施した段階で経済制裁を解除するとともに北朝鮮への財政支援や投資を解禁して北朝鮮の経済発展を促し、金正恩体制による民心掌握を下支えするというものだ。
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ポンペオ国務長官は5月、米テレビの報道番組に出演し、北朝鮮の核放棄と引き換えにインフラ整備や農業支援の分野を中心に「米企業の投資を認める」と表明。また、トランプ大統領は「米国の税金は使わない」と述べ、日本や中国、韓国からの経済支援や米民間投資を通じて北朝鮮経済の再建を後押しする構想を描いていることを明らかにしている。
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しかし、息子ブッシュ政権下で国家安全保障会議(NSC)のアジア部長を務めたビクター・チャ氏は「経済開放こそが金正恩体制にとって最大の脅威になる」と指摘する。経済開放を通じて国民の生活水準が向上すれば、民主化要求などによって金体制の求心力が脅かされる恐れが高まるためだ。
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その意味でトランプ氏が金体制の内部崩壊を外から食い止め、金氏に体制保証を確約するのは不可能だ。仮に北朝鮮国内で民主化要求が高まった場合、世界の民主体制の盟主を自任する米国が民主化の動きを抑圧するはずもない。
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核放棄に踏み切ったリビアのカダフィ旧体制が崩壊した直接の原因は核を放棄したからではなく、その後も抑圧的な政権運営を続けて自ら内乱を招いたためだ。金体制が強力な制裁圧力に屈する形で非核化交渉の席に着くことを決めた以上、核放棄を受けて経済再建と安定的な国家運営をできるかどうかは、金体制自体の責任となる。
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米国は一方で、北朝鮮が「体制保証」の一環で今後、米国に求めてくる可能性のある「在韓米軍の撤収」に関しては、「あくまで東アジアの安全保障環境を勘案して判断すべき問題だ」(国防総省高官)として安易に応じない構えで、北朝鮮と折り合う余地は少ないとみられている。
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非核化について、最近では時間をかけて実現するような表現をしていますが、そもそも非核化は短期間でできるものではなく、ただ1回の会談で非核化に関する全ての事項に合意し、その実現のための行動計画でも合意するのは困難だ。
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非核化の実現にかかる期間をCIA(米中央情報局)は6カ月、国務省は2年程度としている。これは北朝鮮がもし本気で非核化に応じればの話であり、世界は懐疑的だ。
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17年度の下請法・違反事件:7%増・公取委!

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公正取引委員会は5月31日、2017年度に下請法に基づき行政導を行った件数は、前年度比7%増の6761件で、過去最多を更新したと発表した。
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このうち違反が悪質で、元請け企業名を公表するなどの勧告を出したのは2件減の9件だった。コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンや飲料大手の伊藤園、自動車部品大手タカタなど、社会的に影響の大きな企業も含まれている。
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不当減額や支払い遅延などで不利益を被ったとして、原状回復のため下請けに返金された金額は約33億6700万円で、前年度に比べて約9億7000万円増加した。
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1200兆円規模の中国債券市場:12社が債務不履!

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対外開放で難題山積!
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11兆ドル(約1200兆円)超の規模を誇る世界3位の中国債券市場と国際金融システムを結び付ける中国当局の取り組みが、2つの逆風にさらされている。世界的な借り入れコストの上昇と中国自身が進めるレバレッジ削減が原因だ。
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フィッチ・レーティングスによれば、こうした状況下で6月4日までに年初来で12社の発行体がデフォルト(債務不履行)に陥った。2017年全体で不履行となった発行体は18だった。JPモルガン・チェースやフィデリティ・インターナショナルなどは今後のデフォルトに備えるよう警告している。中国国内では約8兆2000億元(約140兆4600億円)相当の社債や地方政府の証券が1年以内に償還を迎えることになっており、中国が結果にかかわらず取り組みを進める覚悟があるのかは分からない。
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中国当局は2014年にほぼ全ての債券で暗黙の保証をやめ、初めて不履行を認めるようになった。市場の規律を持ち込み、非効率な企業を罰して生産的な資本配分をさらに促すことが狙いだった。
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中国債券市場の規模は非常に大きいため、移行には常に細心の注意を要する。
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どの発行体が不履行になるかの見分けが難しく、世界基準の信用格付け業界を一夜で育成するのも困難だ。クレジット調査チームやリスク管理デスクで経験豊富な人材もまだ少ない。リスクをヘッジするためデリバティブ市場の整備を進める必要がある。
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米大統領選出馬か:スターバックス会長・退任!

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従業員には・慈善活動から公職まで様々考えていると!
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新会長は元JCペニーのマイロン・ウルマン氏!
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米スターバックスのハワード・シュルツ会長が6月下旬に退任する。コーヒーハウスの文化を米国の普通の生活に根付かせ、マクドナルドに匹敵するグローバルな飲食店を築き上げたスターバックスへの40年近くにわたる経営関与に終止符を打つ。
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同社の6月4日の発表資料によると、11店舗のスターバックスを77カ国で2万8000店余りを構えるまでに成長させるのに貢献したシュルツ氏(64)は、26日付で名誉会長に就任し、マイロン・ウルマン氏が新会長となる。
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今回の退任でシュルツ氏が大統領選への出馬を準備しているとの観測が加速する可能性が高い。同氏は退任を伝える従業員宛て書簡で、「慈善活動から公職まで私自身にとって様々な選択肢を考えているが、今後どうなるかが分かるまでにはかなり時間がかかる」と説明している。
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シュルツ氏は昨年4月、CEOを退任して常勤会長に就任し、同社の社会的なインパクトに関する計画を統括していた。同氏に次ぐ地位にあったケビン・ジョンソン氏がCEO職を引き継いでいる。
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会長に就任するウルマン氏は小売り分野で長年経営幹部を務めた経験がある。現在のメーシーズやLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンで経営に携わった後JCペニーのCEOに就任。2015年に辞任している。
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スターバックスによると、シュルツ氏は今夏に家族と過ごす時間を増やすとともに、同社の社会的影響力に関する著書の作業に時間を使う。
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発表を受けてスターバックスの株価は取引終了後の時間外取引で一時2.8%安となった。年初から6月4日終値まででは0.6%安となっている。
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がん治療:化学療法が必要なくなる・研究報告!

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可能性の研究報告が発表される!
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『AFP、TIME、CNN』などの英文メディアは、乳がんや肺がんの治療において、化学療法を受ける必要がなくなるかもしれないとする新研究が発表されたと伝えた。
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6月3日に、米シカゴで開かれた米国臨床腫瘍学会(ASCO)において発表された年次報告によると、乳がんと肺がんの治療で、化学療法を使用しなくても治療ができる可能性を示した研究結果がそれぞれ発表されたという。
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乳がんについて調査を行ったのは、米国立がん研究所の委託で集まった米国内外の研究チームで、乳がんの製薬会社や遺伝子検査を行う企業への調査で得られた結果も含まれている。研究では、1万人以上の患者を対象にオンコタイプDXと呼ばれる腫瘍組織の発現検査を利用して、21種類のがんの「再発リスク」を0から100で数値化した。これまで25以上の数値に関しては再発防止のため、化学療法を適用しており、11から25についても念のため化学療法を取り入れるケースが多かった。
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今回研究者はこの11から25のスコアに注目し、手術とホルモン治療の他に化学療法を受ける患者と受けない患者とで半分に分けて調査が行われた。9年後の調査結果で、化学療法の有無にかかわらず94%の人が生存しており、どちらも84%はがんの再発も見られなかったため、化学療法の有無に差がないことがわかった。特に50歳以上で顕著な差が見られなかったという。
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また、米製薬会社のメルクが自社の免疫療法「キートルーダ」についての研究で、化学療法と比較して肺がんへの有用性を調べた。1274名の患者を対象に化学療法を受けた患者と、キートルーダだけの患者に分けて調査を行うと、化学療法の生存期間が12ヶ月程度であるのに対し、キートルーダを受けた患者は16ヶ月から20ヶ月程度と差が出た。
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化学療法は副作用が出ることもあり、患者の体に負担をかけることも多い。いずれの研究においても、その負担を減らす手助けになるかもしれないとしている。
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プーチン大統領:世界で唯一・心を許せ信頼できる首脳は!

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習国家主席だとコメント!
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ウラジーミル・プーチン大統領は、中国メディアのインタビューに答えて、世界で唯一心を許せて信頼できる首脳は習近平国家主席だけだとコメントした。
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中国向けのリップサービスが含まれているかも知れないが、同主席より倍以上の回数プーチン大統領と会談している安倍晋三首相は、日本メディアの前でもそこまで褒めてもらえていない。
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同大統領は、2013年10月に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC、10月7・8日@バリ島)に出席した際、習国家主席がウォッカとソーセージで自身の誕生日(1952年10月7日)を祝ってくれたことを明かした
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同大統領はまた、習国家主席は、自国の民のために様々な施策を実行して成し遂げていることを称賛した上で、国際問題や世界経済について同主席と協議することは非常に興味深いともコメントした。
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更に、やり方やアプローチの仕方は少々異なるかも知れないが、同主席の目指すゴールは国民生活の向上であり、それは同大統領自身の目標でもあるとも付言した。
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6月6日付中国『新華社通信』:「中国外交部報道官:プーチン大統領の訪中で中ロ関係は更に強固になると表明」
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中国外交部(省に相当)の華春瑩報道官は6月6日、6月8~10日にプーチン大統領が訪中するが、これによって中ロ両国間の関係は更に強固になると表明した。
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同大統領は、上海協力機構出席のために訪中するものだが、2018年3月に再選されて以来初の訪中であり、また、中ロ両首脳の会談も今年初の開催となる。
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6日付米『CNBCニュース』は、プーチン大統領、トランプ大統領とは“定期的に電話会談している”と語る。
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プーチン大統領は6月5日、訪問先のオーストリアに向かう前にオーストリアメディアとのインタビューで、自身はドナルド・トランプ大統領と“定期的に電話会談をしている”と語った。
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本件に関し、ホワイトハウスもロシア大使館も『CNBCニュース』の質問に答えていないが、ホワイトハウスのウェブサイト上の公開情報によると、トランプ大統領が大統領選当選以来、都合8度にわたり両首脳が電話会談している。
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なお、プーチン大統領は更に、米ロ両首脳会談の開催の行方は、米国側の“国内政治情勢”次第だとも言及した。
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ロシアにとって米欧と秋風が吹いたまま、関係改善は一向に見えてこない。逆に、経済の締め付けは厳しくなる一方で、中国とも国境問題などではトラブル続きだ。
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心底は中国に対し一部の隙もない対策を立てながら、経済的・軍事的な同盟の一端で「習主席を褒めちぎることは政策の一環」であることは明々白々だ。
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ソ連崩壊から、共産主義の先生も生徒である中国の台頭に、軍事力も、人口も、経済も抜き去られつつあるロシアとしては、共産主義同盟と言う傘をたたんでしまう分けには行かないというジレンマに揺れているのだろう。
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生活習慣に起因する癌:過去10年・世界で増加!

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癌による死亡率は減少している!
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癌の発症率は増加傾向にある!
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対策は「定期的な検診を受けること」!
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生活習慣に起因する癌、すなわち肺癌、結腸・直腸がん、もしくは皮膚癌が過去10年間で全世界的に増加していることがアメリカのワシントン大学、健康度計量、評価研究所(IHME)での世界各国の癌患者の分析調査の結果明らかになった。
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IHMEのクリスティナ・フィツモリス助教授によれば、これらの生活習慣に起因した癌の予防できる可能性は高いという。例えば喫煙の量や頻度を制限したり、食事療法を行ったり、直射日光にあたる時間を少なくするなどである。同助教授はこのような生活習慣の改善運動を国レベルまで広げることで生活習慣に根ざした癌の年々の増加傾向を抑え、逆に減少傾向にまで転ずることができると考えている。
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以上は6月4日に米国医師会雑誌(JAMA)‐腫瘍学で出版された研究結果の一部で、研究では主に世界各国の癌に関連した健康度合いの比較を行っている。癌を肺癌、乳癌、前立腺癌、皮膚癌、結腸・直腸癌、すい臓癌、胃癌、肝臓癌、白血病などの29グループに分けて年齢、性別ごとの世界195か国のデータを分析した結果をまとめている。
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その幾つかの結果はつぎのとおりである。
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2006年から2016年の間に生活習慣に起因する癌が全般的に増加傾向にあるのに対して、感染症を原因とする癌、例えば子宮癌や胃癌の方は同期間に逆に減少傾向にある。
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癌発症率と癌による死亡率に関して、先進国と発展途上国の間には大きな隔たりがある。例えば、先進国においては最近の2016年においても癌発症率と癌による死亡率は依然として高い値を示しているが後進国ではいずれも減少している。
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先進国ほど女性が乳癌に罹る割合が高く、1/10であるのに対し、後進国では割合が低く、1/50である。逆に、発展途上国の女性の子宮癌発症数は、先進国の女性に比べて4倍となっている。
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2006年から2016年の間で癌の発症患者数と増加率は発展途上国と先進国の中間に位置する国で最高値を示した。
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まとめれば、癌による死亡率は過去10年間で減少傾向にあるとのことであるが、癌の発症率は増加傾向にあるとのことである。

生活習慣に起因する癌は、禁煙や食生活の改善で防止していきたいものである。また胃癌など感染症に起因する癌に関しては定期的な検診を受けることで未然に防ぐことが必要とのことである。
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