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企業側の対応次第!
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日本に暮らす外国人247万人で過去最多!
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2017年末には250万人突破の見込み!
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政府が新たな高齢社会対策大綱で「エイジレス社会」を目指すと宣言した。高齢者になるべく長く働き続けてもらい、経済の「支え手」に回ってもらうことで少子高齢化を乗り切ろうとの思惑だ。多彩な施策のメニューをそろえたが、実現にはハードルがある。
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「すべての年代の人々が希望に応じて活躍できるエイジレス社会を目指す」
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安倍晋三首相は2月16日の高齢社会対策会議でこう述べた。エイジレス社会は人を年齢で区別せずに意欲や能力に応じて生活し、負担もしてもらう社会を意味する。首相は昨秋の衆院選で少子化を「国難」と位置づけ、大綱も「これまでの我が国の社会モデルが今後もそのまま有効である保証はない」と危機を強調。「10年、20年先を見据えて持続可能な高齢社会を作っていくことが必要」と構造改革を進める決意を示した。
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背景には急速に進む少子高齢化がある。1995年に約8700万人だった15~64歳の生産年齢人口は、2015年までの20年間で約1千万人も減った。一方で、65歳以上は約3500万人に倍増。この流れに歯止めはかかりそうにない。高齢者1人に対する15~64歳の「支え手」の人数は15年の2・3人から、65年に1・3人になる見込みだ。対応策を協議している自民党の「一億総活躍推進本部」の中心議員は、「このままでは社会そのものが持たないのは明白」と話す。
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一方で高齢者の健康寿命は延び、働く意欲も高まっているとのデータがある。13年の健康寿命は男性が71・2歳、女性が74・2歳で、それぞれ01年から1・8歳、1・6歳延びた。14年の内閣府の調査では、仕事をする60歳超の8割が「70歳以上まで」か「働けるうちはいつまでも」働きたいと答えた。総務省の労働力調査では、昨年の65歳以上の就業者数は約807万人。10年間で1・5倍になった。
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大綱の施策では、こうした希望する人たちが働き続けられる環境作りが柱となった。さらにある一文が盛り込まれた。「65歳以上を一律に『高齢者』と見る一般的な傾向は、現実的なものではなくなりつつある」。政府関係者によると、菅義偉官房長官がこだわった表現だという。高齢者が元気なうちは「支えられる側」から「支える側」に回るものだと、社会の意識も変えていこうとの狙いとみられる。
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2017年10月12日、法務省は「平成29年6月末現在における在留外国人数について(確定値)」を公表しました。それによると、日本に3か月以上の中長期に滞在する外国籍の方々は2,471,458人となり、2016年末と比べ88,636人増、過去最多となりました。
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在留外国人人口の推移を追ってゆくと、2012年から2013年にかけては約32,000人の増加であったものの、2013年から2014年では約55,000人、2014年~2015年で約11万人、2015~2016年に約15万人と、着実に増加のスピードが上がってきています。
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このままのペースで増加すると考えた場合、2017年末には前年度比17万人以上の増加となり、250万人を超える見込みです。これは、都道府県の人口ランキングで上位13位に位置する京都府約260万人に迫る数で、それに続く新潟県の人口(約232万人)を超えています。
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最も外国人が多い都道府県は東京都、次いで愛知県、大阪府、神奈川県と続きますが、外国人の増加を肌で感じている方々は一部の都市部に限りません。
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2016年末から2017年上半期にかけてどのくらい外国人が増えたか、その増減率を見ると、7.5%増加の青森県をはじめ、熊本県6.8%増、佐賀県6.0%増、石川県5.7%増となっており、外国人人口が比較的少ない県での増加が目立ちました。尚、この半年間で在留外国人人口が減少したのは鳥取県と長崎県のみでした。
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今回公表されたデータの中で注目するのは「2013年から2017年上半期にかけて、どの在留資格で滞在する外国人がどれだけ増えたのか」についてだ。
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日本に暮らす外国人の在留資格として最も多いのは「永住」で、次が「特別永住者」、それぞれ2017年上半期の時点で738,661人、334,298人となっています。この2つの在留資格を持つ人だけで、247万人の内の44%を占めており、特別永住者は高齢化等にともない減少を続けており、永住の資格を有する外国人も数としては多いが、増加率としては対前年度比1.6%とそれほど急激に増加した分けではない。
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ホワイトカラーと専門職の外国人受入れが進みつつある一方で、2016年末から2017年6月末にかけての増加率が顕著だったのは「特定活動」(15.4%増)、「医療」(21.6%増)、「高度専門職」(46.0%増)で、日本政府が受け入れを促進している、いわゆる高度人材は2015年の6月末の時点で557人でしたが、2年後の2017年6月末にはおよそ10倍の5,494人にまで増加した。
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これ以外にも一般企業で働く際などに適用される「技術・人文知識・国際業務」が11.8%の増加と、ホワイトカラーや専門職の外国人の受入れが進みつつあることを示しており、政府が推進してきた高度人材ポイント制などの政策は一定の成果を出している。
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2013年から2017年上半期までの間に、どの在留資格を有する外国人が「何人増加/減少したか」。増加人数が多かったものから「留学」(約98,000人増)、「技能実習」(約96,000人増)、「永住者」(約83,000人)、、「技術・人文知識・国際業務」は約64,000人の増加となった。
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問題は「(偽装)留学生問題」と「技能実習生問題」。前者は「留学生30万人計画」の下、就労時間制限の緩和によりコンビニやファストフードだけでなく、宅急便の仕分けや弁当・惣菜工場、ホテルの清掃など日本人が働きたがらない職種で、日本の生活を下支えする存在となっている。
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「技能実習生問題」はこれまでの受入れ業種であった繊維・衣服、金属加工や建設業などに加え、新たに「介護」が追加されることになり、コンビニエンスストアの店舗運営も追加するよう業界から要請があるなど、今後も対象となる職種は拡大してゆく傾向が見られます。
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2017年10月16日にはインド政府が日本のインド人技能実習制度(TITP)に向けた協力覚書の締結を閣議承認し、30万人のインド人が今後、技能実習制度の下派遣される見込みであるなど、その勢いは増すばかりだ。
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すでに「国際協力のための技術移転」という建前は崩れ落ち、単純労働者として人手不足を穴埋めする存在としての技能実習生が「貴重な戦力」と公言しはばからない企業も少なくない。
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日本政府が「移民政策はとらない」としている以上、人手不足が深刻化する日本社会はあらゆるサイドドアを開け続け、「移民ではない」としながら外国人労働者を受け入れ続けることになる。 「なし崩し的に、労働者ではないようなフリをさせて外国人を働かせること」にはいつか限界がくる。
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最近では、世界的な人材獲得競争に日本が負けつつあるとの報道も増えており、高度人材のみならず、技能実習生の獲得も開発途上国の都市部では難しくなりつつある。「ドアを開ければ日本で働きたい外国人がいくらでもくる」、という感覚は間もなく通用しなくなる。日本が「一定の割合で働く外国人を必要としている」ことは事実であり、この現実を直視した上で「なるべく長く働いて」というのか、年金・医療費削減のため言いだしたのか、真意は分からぬが、我々は「いかに元気で、長く働けるか」を考える時代に突入したのだ。
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その内、「50・60才ははなたれ小僧よ」と言われる時代が来るのかもしれない。80才時代の元気者が言わせる言葉だ。
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