京都市・新庁舎整備事業:不調・応札なし・連続!

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鹿島は涼風小中一貫校で赤字!
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旧京都会館(ロームシアター京都)では大林が赤字!
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竹中は府立総合資料館立替で赤字!
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京都市美術館は清水JVと値が合わず!
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京都市、京都府の発注する箱モノが「スーパーゼネコンの主導で叩き値の落札が続いていたが、どれも最後は赤字となり、JV構成員に赤字を要求」する状態で終わっている。
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京都市は9月5日、新庁舎整備事業の実施設計の概要を公表した。本庁舎を改修するとともに、北庁舎と西庁舎を建て替え、分庁舎を新築する。設計は日建設計が担当、本体工事費は約320億円を見込む。2017年度に着工し、22年度中に工事を終える予定だったが、設備工事では衛生工事が応札者ゼロ、16日の建築本体入札は不調となり再入札となった。
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建築に合わせ設備が進むのだから、空調・衛生工事は分離せず機械工事として入札した方が管理費負担が助かるというものだ。今回の本庁舎・西庁舎は改修であり、職員が入ったままの工事故、建設工事の進捗で設備が動くという待機待ちの多い工事となり、工程も建築合わせの部分が多い。経費倒れの設備工事となりそうだ。
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12月23日、一部オープンの京都府資料館(京都学・歴彩館)は竹中工務店・増田組・あめりか屋JVの施工で進められているが、来年春のグランドオープンを迎える前に、竹中工務店は4億円の赤字であるから構成員の増田組・あめりか屋に対し、2億円の赤字分を負担するよう請求しているという。
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JVの親企業として、資材発注の時に代表者利益を確保しておきながら、赤字でその利益を吐き出さず、赤字のみ表に出して応分負担せよというのはスーパーゼネコンの横暴であろう。過去の鹿島も、大林も赤字の応分負担は請求しても、JV親企業の利益は取りっぱなしである。
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この新総合資料館の施工で、竹中工務店の施工ミスがあるのではないかという風の便りも吹いて来ている。重大ミスなのか、軽微なミスなのか、施工管理のコンサルは知っているのか、現在情報を調査中である。施工引渡しの前には判明するだろう。
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京都市本庁舎・西庁舎の建築工事は何処が取るのかは定かでないが、元請が歩金徴収するのが習わしであるが、今回は各設備業者がどの程度払うのか、安値受注の補いとして歩金のパーセンテージを上げられたのでは、別途発注しで落札した業者にとっては大迷惑なことだ。
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