パナマ運河拡張式典:台湾次期総統を招待・習手席は欠席!

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ライバルのニカラグア新運河が中国企業で着工へ!
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中国外務省の洪磊副報道局長は3月25日の定例記者会見で、台湾と外交関係がある中米パナマが6月に予定している運河拡張工事の完成式典に台湾の蔡英文次期総統と、中国の習近平国家主席を招待したことについて「中国の外交は『一つの中国』の原則を根本的な前提としている」と述べ、習氏は出席しないとの見通しを示した。
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台湾政府は24日に蔡氏が招待されたことを明らかにした。出席するかどうかは不明。
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外交部(日本の外務省に相当)は3月24日、パナマ政府が、1月に行われた次期総統選挙の当選者、蔡英文民進党主席をパナマ運河拡張工事の竣工開通式に正式に招待していることを明らかにした。同式典は6月に開催され、民進党による新政権側には外交部がすでに通知済みだという。
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BBC(英国放送協会)は、パナマ運河の拡張工事は6月26日に竣工と開通の式典を行う予定で、パナマはすでに70カ国の国家元首や政府指導者に対して正式な招待状を発送しており、蔡英文次期総統と中国大陸の「国家主席」、習近平氏も含まれると報じた。
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外交部の林永楽部長(大臣)は台湾のメディアの取材に対し、中華民国の駐パナマ大使館は1、2日前にパナマからの招待状を受け取っており、外交部にはコピーが届いていると明らかにした。
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林外交部長は、蔡英文氏が出席するかどうかは新政権が回答することとしながらも、自分の立場から言えばこれは重要な活動で、多くの国が参加するので、出席することは友好関係の強化に役立つと強調した。林外交部長はまた、台湾のエバーグリーン・グループ(長栄集団)はパナマに膨大な投資を行なっており、中華民国はパナマ運河を使用する最も重要な国の一つでもあるので、中華民国の総統の出席は大変有意義だと述べた。エバーグリーン・グループは、海運大手のエバーグリーンマリン(長栄海運)を中心とする企業グループ。
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ラテンアメリカのインフラプロジェクトを支えてきたIDB(米州開発銀行)やCAF(アンデス開発公社)の参画意欲は非常に強く、重要な局面では契約交渉を総裁自らが指揮するほどであった。また、世銀グループのIFC(国際金融公社)や、欧州のユーザーを代表してEIB(欧州投資銀行)も融資の実現に向けて非常によい条件の提示に積極的であった。
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2008年夏、リーマン・ショックに端を発した世界的信用収縮が起こった。それまで、億ドル単位で貸出を申し出ていた外国の民間銀行はいっせいに融資を辞退し、残されたのは国際機関4機関とJBICと邦銀3行であった。
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パナマ運河という国際的な交通インフラの重要性に鑑み、支援する意義が高いと判断され、各機関がリーマン・ショックから1カ月以内に融資を決定した。結果的に、日本勢(邦銀3行およびJBIC)は、総借入額23億ドルのうち、3分の1を超える8億ドルの融
資を決定し、パナマ運河庁に対し最大のレンダーグループとなった。
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調印式はにパナマの首都、パナマシティで行われた。トリホス大統領(当時)とアレマンパナマ運河庁長官(当時)が誇らしげに壇上でスピーチを行い、国際機関4機関とJBICの調印者が案件の成功を祈りつつ、調印のセレモニーを行った。
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2014年3月1日、パナマ政府と、欧州の建設会社から成る企業連合は、パナマ運河拡張工事の完了に向け基本合意に達したと発表した。双方の間では予算超過をめぐる対立が続いていた。
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最終合意は早ければ今週末にも調印される予定だという。パナマ政府は、この合意により運河の拡張を予定通り2015年末までに完了できる見通しだと述べた。
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拡張工事に従事する企業連合「グループス・ユナイテッド・フォー・ザ・カナル(GUPC)」は1月上旬、パナマ政府に16億ドルの支払い追加を求め プロジェクトからの撤退も辞さない構えを示した。GUPCは09年、パナマ運河の両岸に3つ目のこう門(ロック)を建設する、プロジェクトのうち最も高額な工事を31億ドルで勝ち取った。
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パナマ政府は支払いを拒んだものの、交渉の場を設けることに応じた。話し合いが続く間、GUPCは2月上旬に工事をいったん全面的に中止したが、合意に近づいたことで工事の再開を決めた。GUPCには、スペインの建設大手サシールとイタリアのサリニ・インプレジロが合わせて96%出資している。
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パナマ運河に対抗し、中国企業の資本投下でニカラグア運河が間もなく着工される予定だ。2016年1月14日、開発は5年後の2020年開通、2024年完成をめざし、総工費500億ドル(約6兆415億円)の大工事のために少なくても約6800世帯、27000人の立ち退きが必要で、計画では、2016年末までに開始の予定だが、すでに未開地域の住民の反発と不満がおきている。
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工事規模は、全長276km、幅520m、深さ30mで、263㎡kmに及び、地域住民を擁護する弁護士らは、地域政府と、ニカラグア政府、開発会社の取り決めを、住民の人権と憲法に反すると主張し、2016年1月8~10日に急に行われた6人の地域原住民やアフリカ系カリブ人代表者による開発同意書へのサインは、政府関係者や覆面姿の警官監視の中で、内容をよく吟味することも許されず脅迫されてしたものだと非難している。
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肝心な運河の需要については、ファーンリー・コンサルタンツの海運専門家、スヴェレ・スヴェニング氏が、競合するパナマ運河では、50億ドルかけて進められている拡張で現行より大型の船舶が通航可能になると指摘。これに加えてニカラグアの運河を支えるほどの海運需要はないとの見解を示す。
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