中国の負債圧縮方針:貿易戦争の悪影響は想定以上!

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圧縮は対米貿易戦争で後退も!
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中国の過剰債務リスクは世界経済の火種に!
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中国は持続可能な成長を目指して経済のデレバレッジ(負債圧縮)を進めているが、米中間の通商紛争が激化して貿易戦争に突入すれば、目先の成長確保を優先して軌道修正を図りそうだ。
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中国政府は経済全体で負債の危険な積み上がりが起きているとみており、今年は「影の銀行」などによる野放図な融資の抑制に動くと見込まれていた。しかしトランプ米大統領が通商面で中国に対する圧力を強めたここ数週間、政策の見直しが近いことをうかがわせる兆候が出ている。
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5月17日に突如として銀行預金準備率が引き下げられたことは、最もあからさまな兆候だ。また19日には産業用電気料金の平均10%引き下げを発表。これも規模とタイミングが市場の予想外だった。
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さらに政府は年内に所得税と法人税の減税を行う方針を示しているほか、5月1日から製造業や運輸などの産業で付加価値税(VAT)の税率を引き下げる予定だ。
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このため投資家やエコノミストは、米中通商紛争が全面衝突に至れば中国政府は産業や経済のてこ入れをさらに強めると予想している。
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アバディーン・スタンダード・インベストメンツのシニア新興国市場エコノミストのアレックス・ウォルフ氏は「経済がマイナス成長に陥っても政策を変えず、信用の伸び抑制や金融セクターのデレバレッジを最優先に据えるとは思えない。優先順位は変わるだろう」と話す。
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もっとも中国はこの1年間、住宅価格の上昇減速や信用の伸び鈍化などを看過し、なお予想を上回る成長率を達成している。今年第1・四半期の国内総生産(GDP)成長率は6.8%と年間目標を上回った。
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しかも、米中間の通商紛争は制御不能な事態には至らないとの見方もある。モルガン・スタンレーの首席中国エコノミストのロビン・シン氏は「われわれは世界景気の回復や中国の輸出の見通しについて引き続き楽観的で、中国政府には負債圧縮政策を続ける余地があると考えている」と言う。
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トランプ米政権の課税措置による中国の経済成長やマクロ政策に及ぼす影響を、現段階で推計するのは時期尚早だとアナリストは言う。
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トランプ政権が警告通りに中国からの輸入品1500億ドル相当に課税したとしても、これは昨年の中国の全輸出の7%以下で、GDPの2%にもとどかない。
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米の課税によって当初は物価が上昇し、一部の地域で失業者が増えるだろうが、深刻な打撃にはならないというのがエコノミストや当局者の見立てだ。
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中国の国家発展改革委員会(NDRC)のCong Liang経済局長はロイターのインタビューで、中国の労働市場は弾力性を備えており、沿岸部都市は人手不足に陥っているため、米中貿易戦争で失職しても吸収できるとの見方を示した。
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ただ、米政府は米企業による中国通信機器大手、中興通訊(ZTE)への製品販売を7年間禁止するなどの締め付けも強めており、こうした政策は成長に対して長期的に影響しそうだ。米政府は最近、一部のセクターで中国企業による米事業の買収阻止にも動いている
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こうした資本移動や通商面の障壁は米中両国の経済に打撃を与えるほか、価値連鎖で上位層を目指し、成長の質を高め、家計所得の安定的な増加を図ろうとする中国の取り組みにとって妨げになる。
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オックスフォード・エコノミクスのアジア経済ヘッドのルイス・クイジス氏は、米中間の緊張の高まりによって中国の生産性の伸びは今後10年間にわたり鈍化し、世界の生産性にも影響が及ぶと予想。中国は今年と来年、内需への依存度が高まるため、経済政策は従来の見通しより引き締め色が薄くなるはずだとと予想した。
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