秋の臨時国会:立憲・国民 亀裂修復なるか!

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崩れた野党・立憲、国民の疑念が深まった!
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臨時国会に自民党改憲案提出を明言!
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安倍晋三首相(自民党総裁)は8月12日、山口県下関市内で開かれた長州「正論」懇話会の設立5周年記念会で講演し、自衛隊の憲法9条明記を盛り込んだ憲法改正案について「自民党として次の国会で提出できるよう取りまとめを加速する」と述べ、秋に予定される臨時国会への提出を明言した。
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首相は、憲法改正は自民党の立党以来の党是であることなどに触れ、9月の党総裁選では「誰が総裁になろうとも、その責任を果たしていかねばならない」と強調した。また、総裁選が「党員の間でしっかりと議論を深め、一致団結して前に進むきっかけとなることを期待する」と述べた。
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北朝鮮による日本人拉致問題については「いまだ解決できないということは私にとって痛恨の極みだ。しかし、私は安倍政権でこの問題を必ず解決するという強い決意で臨んでいる」と語った。その上で「最後は私自身が金正恩朝鮮労働委員長と直接向き合い、わが国が主体的に解決しなければならない」と重ねて述べた。
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なぜ、安倍首相はここまで強気でいられるのか。
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通常国会の終盤、野党の「伝家の宝刀」ともいえる常套手段である安倍内閣不信任決議案をめぐり野党が協議を続ける中、立憲民主党の幹部がこう漏らした。
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「野党内で疑心暗鬼になっている」
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立憲民主党が、国民民主党への疑念と不満を募らせたのは、重要法案の審議が衆院から参院に舞台を移した後半国会からだった。それは、野党第一党は立憲民

主党なのだが、参院における野党第一会派は国民民主党であることに起因する。
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立憲・国民の「亀裂」がとりわけ深まったのは、2つの出来事だった。
1つ目は、与党が参院厚生労働委で働き方改革法案の採決を目指した6月28日に起きた。
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立憲民主党は、採決を阻止するため、共産党・自由党・社民党とともに島村厚労委員長の解任決議案を提出した。しかし国民民主党はこれに同調しなかった。

参院の野党第一会派が共同提出に加わらなかったことで、解任決議は採決すらされなかったのだ。これにより立憲民主党内で国民民主党に対する不信感が強まった。
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党幹部は、「国民民主党がひどい前例を作った」「自民党にすり寄ってるだけだ」と怒りを吐露した。
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2つ目は、カジノを含む統合型リゾート=IR実施法案をめぐる対応だ。「カジノ法案」は7月19日に参・内閣委で採決された。
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国民民主党は法案自体には反対したものの、参院での採決をめぐる与野党の攻防に至ると、採決容認と引き換えに、運用面での制限を図る「付帯決議」を付けることに傾いた。
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付帯決議は自民・公明・国民・維新の賛成多数で議決されたが、国民民主党の矢田議員が決議案文を読み上げた際には、同じ野党側から「なんでそんなものを読んでるんだ!」とヤジが飛んだ。そして立憲民主党の幹部からは「国民民主党はめちゃくちゃだ」「何を考えているのかわからない」との声が相次いだ。
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立憲民主党は、野党の政府へのチェック機能を重視し、「野党は野党らしく政府与党と対決すべき」という姿勢だ。それだけに国民民主党の行動は理解しがたく、許せないものだった。
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両党の間で深まる「溝」について、ある立憲民主党の関係者は「路線対立が鮮明過ぎてもう1つに戻れないところまで来てしまっている」と危機感をあらわにしている。
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立憲民主党の枝野代表は、この状況をどう見ているのか。通常国会が事実上閉幕した7月20日の夜、衆院“史上最長“2時間43分にわたる演説の疲れも見せず、次のように述べた。
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「意見の違いがあるから政党が違う。(野党の)5党1会派で安倍内閣を倒すということが重要だ」
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意見の違いを認めた上で野党連携の重要性を強調した発言なのだが、その裏には、安倍内閣打倒を目指さず与党にすり寄るのであれば、野党連携の枠組みから外すとの脅しが込められているともとれる。現に立憲民主党は、与党に対して「是々非々」の態度をとっている日本維新の会を野党として扱わず、野党の幹部会談にも招いていない。国民民主党についても、立憲内では「維新化している」との声が多く聞かれる。
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立憲民主党の次の一手は何か?
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幹部は「今国会は参議院で『国民民主党の言う通りにやったが、ダメだった』ということが分かったことが大きい。次の臨時国会は衆参両院で野党第一党を取りに行く必要があることが分かった」と述べ、参院でも野党第一会派となり、両院で主導権を取ることへの意気込みを示した。
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国民民主党 「立憲と同じことをしたって仕方ない」
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一方の国民民主党は、旧希望の党の議員と旧民進党の議員らが合流する形で、5 月に結成されたばかりだ。掲げたスローガンは「対決より解決」だった。与党と対峙する際に、日程闘争に終始するのではなく、現実的な対応で「解決策」を示したいという、立憲民主党との違いを全面に出したものだ。
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前述のIR実施法案の参院での対応では、立憲民主党が日程闘争も駆使して廃案を目指したのに対し、国民民主党は、反対の姿勢は貫きながらも、運用を制限する「努力規定」ともいえる付帯決議を与党とともに議決することで、「少しでも実をとる」戦術をとったのだ。
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このような国会戦術は時に「自民党に寄っている」「維新化している」などと批判され、決議案の読み上げ中に、同じ野党からヤジを浴びせられた矢田議員は涙を見せた。
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では国民民主党はなぜ「対決より解決」という路線を選んだのだろうか。幹部はこう語った。
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「第2の立憲民主党になるより、第2の自民党になったほうがマシだ」
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「ほぼゼロ」とも言える支持率からスタートした国民民主党の執行部には、「立憲と同じことをしても支持率は上がらない、立憲民主党との違いを際立たせたい」との思いが強かった。
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その象徴が5月に行われた「党首討論」だ。立憲民主党の枝野代表が森友・加計問題に論点を絞る一方、国民民主党の玉木共同代表は外交や経済など政策議論を安倍首相にぶつけ、「解決」を目指す野党を強調した。
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その結果、討論終了後に、安倍首相が玉木氏に歩み寄り握手するという場面が生まれた。
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