英国:此のままでは2050年までに・水不足に直面!

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漏水による損失30億リットル!
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2000万人が1日に使用する量に匹敵!
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2050年には世界人口の半数が水の確保に苦労する可能性があると言われている中、英国環境庁(EA)は、個人や企業が水の使用を制限しない限り、今後30年の間に英国国内でも主要な水不足に直面する可能性がある、と警告した。
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将来的な水不足や河川や野生生物への被害を防ぐために、個人や企業が水の使用を減らして無駄を抑制するよう促している。
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英国国内の水の供給は既に過剰に伸びており、さらに気候変動と人口増加が伴うことで、多くの地域で2050年までに大幅な水の供給不足が見込まれる可能性があるという。特に南東地域が最も深刻な水不足になる見通しだ。
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2016年には、河川、湖沼、貯水池、地下資源から約9,500億リットルの水が採取され、その55%が公共水道会社で使用されていた。
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そのうち、1日当たり30億リットルがパイプからの漏れによって失われている。これは水道会社が供給している水の約5分の1にあたり、おおよそ2000万人以上が一日で使用する水の量に相当する。
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さらには、家庭でも大量の水が浪費されるため、全てをあわせると、自然環境から採取された水の3分の1が無駄になっているという。
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また環境庁によると、地下水の抽出は、地下水の28%と表層水の18%において、持続可能なレベルで行われていないという。前年の報告書によると、河川や地下水資源から大量の水が抽出することで環境条件を悪化させているという。これは野生生物に害を及ぼすだけでなく、気候変動によって引き起こされる河川の水量変化を増大させ、より乾燥した環境を招き、さらに悪化を招く可能性があるという。
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干ばつと高温のある時期に、河川の水の流れが滞ることで、デング熱や西ナイル熱などの蚊に媒介される病気が広がる可能性もあることが指摘された。干ばつはまた、水による疾病や、ほこり、ストレスや不安の増加による呼吸器系の病気を引き起こす可能性がある。
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環境庁は、今後人口の増加が見込まれる中、各家庭への水の供給はさらに増加し、深刻な気候変動がもし起こる場合、今のうちに対策を取らない限り、2050年には多くの地域の水の需要に応えられなくなると警告している。
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