トランプ商法:各国に脅しが通用するか!

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国益なのか・自分の我なのか!
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有利な条件なら・パリ協定復帰も、TTPも!
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トランプ米大統領は、英民放ITVが1月28日夜に放送したインタビューで、2017年6月に離脱を表明した地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」について、米国に有利な条件が整えば、復帰を検討するとの考えを改めて示した。
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トランプ氏はパリ協定を、「米国にとって不公平な、ひどい取り決めだ」と批判した上で、「復帰はしたいが、米国にとって良い条件でなければならない」と話した。今月開いた記者会見でも復帰の可能性に言及していたが、現行の協定は「石炭や石油などに恵まれる米国のビジネスチャンスを奪う」などとして、再交渉が必要との立場を強調していた。
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トランプ氏は離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)に関しても、米テレビのインタビューで再交渉を前提に復帰を検討する方針を表明しており、自らの成果と強調してきた公約について、転換の可能性を相次いで示唆している。
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トランプ米大統領はTPPを「ひどい協定だ」と批判し、2017年1月の大統領就任直後に離脱を表明。自国に有利な二国間協定を重視する方針を掲げており、TPPを含む多国間の枠組みへの関与は、通商政策の転換といえる。
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河野太郎外相は1月26日午前の記者会見で、トランプ米大統領が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関し、米国に有利な条件付きでの復帰を示唆した件について、「すでにTPPの中身は決まっている。これを変えるつもりはない」と述べ、米国に有利な条件の付与は行わない考えを示した。
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米国のTPP離脱後、日本を含む11カ国は米国の復帰を念頭に置いた新協定で大筋合意しており、3月に南米チリで署名式を開催する。
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カナダのトルドー政権がTPP参加11カ国の交渉のブレーキになっている背景には、国内に独立運動を抱える内政事情と、「米国第一」を掲げるトランプ米政権への対応の難しさがある。TPP11交渉の合意内容がこれらの課題に影響を与えることへの懸念と、TPP11への期待との間で板挟みになっている状態だ。
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カナダは昨年11月の大筋合意時から「文化例外」規定の拡充にこだわり、協定内容の修正を求めている。文化例外とは、自国文化を保護・育成するため、書籍や映像、音楽などの文化産業を自由貿易の原則から除外するというものだ。
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トルドー政権が気にかけるのは、カナダからの独立機運が強いケベック州の動向。フランス語圏である同州は文化的な独自性の維持への関心が強く、カナダの歴代政権も同州への考慮などから、過去の通商協定で文化例外の規定を盛り込むよう求めてきた。
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カナダが求める例外規定が実現すれば、カナダは自国産業への補助や外国からの投資規制ができる。ケベック州では今秋に州議会選が予定されており、トルドー首相の政権運営で同州の重みは増しているとされる。
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またカナダは現在、輸出の約7割を占める米国、およびメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉中だ。「カナダの懸念は、TPP11で合意したすべての内容について米国が同様の譲歩を求めてくること」(テイベルギアン氏)にある。トランプ政権が強硬姿勢を強める中、カナダはTPP11の協議で安易な合意には踏み切れないというわけだ。
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一方、テイベルギアン氏はカナダ政府が「TPPの一員となることの重要性を認識している」とも指摘。今後、日本との関係強化にも強い意欲を示すだろうとみている。
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米国、カナダ、メキシコの3カ国による北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第6回会合が23日、モントリオールで始まった。トランプ大統領が協議は「かなり順調」と述べるなど、明るい兆しも見える。
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トランプ大統領はホワイトハウスで洗濯機と太陽光パネルに輸入関税をかける大統領令に署名した際、「NAFTAはかなり順調に進展している。不調に終われば廃止するというのがわたしの立場だ」と述べた。
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この発言を受けてメキシコ通貨ペソMXN=は下げを取り戻した。
再交渉は、メキシコ総選挙と時期が重ならないよう、3月末までに終了する予定。
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カナダの首席交渉官を務めるスティーブ・バーホール氏は記者団に「交渉での隔たりをいくらか埋めるため、多くの新しい案と多くの創造的な戦略を持って会合に臨む」と述べ、進展するとの「高い期待」があるとした。
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関係筋によると、米国が提案している自動車部品の域内調達比率引き上げについてカナダとメキシコは柔軟に対応する用意がある。ただ、両国は米国製部品の調達率を50%に引き上げるという提案には強く反発。米国が求める加盟国間の紛争解決の仕組みの変更案についても隔たりが残ったままだ。
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メキシコの首席交渉官、ケン・スミス氏は、通信や汚職対策、食品安全など対立点が少ない分野で進展を期待していると述べた。
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カナダ当局者の多くは、米国が真剣に交渉に取り組むつもりかどうかが分からないとして、悲観的見解を示した。
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カナダの交渉スタンスに詳しい関係者は「交渉相手の意向が不明確な場合、要求を黙って受け入れる以外にどのように折り合いをつけられるのかは理解が非常に難しい。黙って受け入れることは決してない」と語った。
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