武田薬品工業:和光純薬の売却へ・日立が名乗り!

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現金調達目指す・関係者!
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武田薬品工業が売却を進める子会社の試薬品メーカー「和光純薬工業」(大阪市)の買収に、日立製作所が名乗りを上げた。
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武田薬品工業は傘下の化学会社、和光純薬工業の過半数株式の売却を模索している。
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検討内容が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者によれば、武田は野村ホールディングスを助言役に起用し、和光の売却を協議している。売却すれば10億ドル(約1061億円)余りを調達できるという。一般企業のほかペルミラ・アドバイザーズ、カーライル・グループといったプライベート・エクイティ(PE、未公開株)投資会社などが関心を示す可能性があるという。武田は和光の約72%を保有している。
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富士フイルムホールディングスの広報担当、青木宇雄氏は取材に「現時点では何も決まっていないが、入札への参加を検討している」と述べた。富士フイルムについては和光純薬工業に買収提案すると報じていた。
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日立製作所が武田薬品工業に対し、子会社の和光純薬工業の買収を提案したことが17日、分かった。関係者によれば、武田薬品が実施した和光純薬を売却する入札で、日立は子会社の日立化成を通じて応札した。富士フイルムホールディングス(HD)や複数の投資ファンドも和光純薬の買収に高い関心を示しており、争奪戦となりそうだ。
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和光純薬は創薬系試薬で国内首位。創薬研究用の試薬や感染症などの診断薬に強く、平成28年3月期の売上高は757億円。売却額は1千億円規模になる見通しだ。
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日立はヘルスケア事業の強化を打ち出しており、30年度に同事業の売上高を27年度比3割増の4400億円に引き上げる計画だ。和光純薬の買収で同事業の拡大を目指している。
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ヘルスケア分野は成長事業のため、今春の東芝メディカルシステムズに続いて、争奪戦が激しくなる可能性がありそうだ。
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