英・EU離脱:人民元・基準値下げる!

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5年半ぶりの元安水準!
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中国の中央銀行、中国人民銀行は6月27日、為替取引の目安となる人民元レートの基準値を、前営業日より約0・9%元安ドル高となる1ドル=6・6375元に設定した。

前週末24日の基準値(6.5776元)に比べ0.0599元の大幅な元安・ドル高だった。英国のEU離脱決定の影響を受け、2010年12月以来、5年半ぶりの元安水準をつけた。
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市場が混乱に見舞われる中で「安全通貨」とみなされるドルや円が買われ、それ以外の通貨が大きく下落。人民元基準値も昨年8月以来の大幅な下げ幅となった。中国の李克強首相は27日午前、天津市内での講演で、「人民元は長期的に値下がりする根拠はない」と発言。中国の実体経済は安定的に推移していると強調し、市場が過度に反応することを牽制した。
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人民銀の周小川総裁は24日、「事態を注視し、各国の中央銀行とともに金融市場の安定を保証する」と述べ、相場の過度の変動に対しては、各国と協調介入に踏み切ってでも抑え込む姿勢を強調していた。
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基準値設定を受け、上海市場の人民元レートも、1ドル=6・64元台と、約5年半ぶりの元安水準で推移している。
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前週末の上海市場では、英国の欧州連合(EU)離脱派が勝利したことを受けて、信用が比較的高いドルを買い、人民元を売る動きが強まった。元は対ドルで約5年半ぶりの安値を付けた。
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