千島列島にミサイル防衛システム配備へ!
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ロシアのショイグ国防相は3月25日、北方領土の択捉島、国後島を含む「大クリール諸島」に、太平洋艦隊の艦艇を配備するため基地の設置を検討すると語った。省内会議での発言をタス通信などが伝えた。
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北方領土交渉の前進を目指す安倍晋三首相が5月に訪ロし、プーチン大統領との会談を計画しているのをにらみ、ロシアは両島について妥協できないとの意思をあらためて示す狙いもありそうだ。
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ショイグ氏によると、今年4月から3カ月にわたり太平洋艦隊の専門家による調査団を派遣し、海軍基地設置の可能性について詳細に調べるとしている。
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ショイグ国防相は、年内に千島列島へ最新のミサイル防衛システムや小型無人機「ドローン」を配備することを国営テレビで明らかにした。バスチオンは射程距離最大300キロの対艦ミサイル2発を搭載した機動防衛システム。クリミア半島にも配備されている。
バルの射程距離も同程度。
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同国防相は国防省での会議で「沿岸ミサイルシステム『バル』ならびに『バスチオン』と、新世代軍事用ドローン『エレロン3』を今年配備するだろう」と述べた。
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<バル>
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ロシアで開発された空対艦ミサイルKh-35の地上発射型を3K60 バルと呼ぶ。
規模・性能がアメリカのハープーンに類似していることから、西側においてはハープーンスキィと通称される。
ソ連海軍は、対水上火力として、長射程と短射程の2種の対艦ミサイルを整備する方針を採用していた。
本機種は短射程艦対艦ミサイルの系譜に属しており、第1世代の短射程ミサイルであるP-15(SS-N-2)の後継として開発された。
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<バスチオン>
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ロシアで開発された超音速対艦ミサイルP-800の地上発射型が「バスチオン」と呼ばれる。
オーニクスは、従来、長距離ミサイルと、中・短距離ミサイルの二本立てで開発が進められてきたロシア海軍の対艦ミサイルを統合する新世代対艦ミサイルである。
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