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業界的構造が問題!
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性被害を回避すると加害者から報復を受ける!
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3月3日の夕方、5時半以降の全国ニュースで放送業界の女性の4割が「性的からかいを受けた」という調査機関の調査結果が発表された。
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テレビニュースを見た人も多かったと思う。
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内容は、
放送業界で働いた経験のある女性のおよそ7割が職場で「性的な冗談やからかい」を受けたことがあるなどのアンケート結果を大学などでつくる調査チームが発表した。
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・上司と部下、先輩と後輩といった組織内の権力勾配
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・断ると取引停止や出演者の機嫌を損ねて番組収録に支障が
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・性被害を回避したり周囲に相談すると現場から外される
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ニュースでは
東京大学大学院などの調査チームは3日、放送業界におけるハラスメントなどの実態をまとめた調査結果を公表しました。
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2025年5月から2026年1月にかけて実施された調査では、放送局で勤務した経験のある人を対象にインターネットやSNSで公募したところ、183人の回答が集まりました。
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それによりますと、1980年代から現在までの間に受けたハラスメントなどの経験について回答があり、「性的な冗談やからかい」を受けたことがあると回答した女性はおよそ7割に上りました。
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男性では3割ほどが経験したとしています。
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また、女性のおよそ4割が「性的な関係の誘い」を受けたと回答し、1割ほどが「性的な関係を強要される」と回答したということです。
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調査チームは職場環境の改善に向けた研修の徹底や業界の横断的な調査の実施などを提言しています。という内容である。
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この調査は、東京大学大学院情報学環の田中東子教授の研究室と評論家の萩上チキさんが代表理事を務める一般社団法人「社会調査支援機構チキラボ」が共同で実施した。
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このチキラボは 2023年11月7日から2024年1月19日の期間にウエブ上で実施したメディ業界及び芸能分野に呼びかけ実施した。芸能やメディアの分野で出演者、事務所、そのほか社員やスタッフ間におけるハラスメントや圧力・忖度の問題の調査結果報告。
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この時の本調査に先駆けて、一般社団法人民間放送連盟、日本放送協会、一般社団法人雑誌協会、一般社団法人新聞協会、一般社団法人音楽事業者協会、一般社団法人日本音楽製作者連盟、一般社団法人マスコミ倫理懇談会全国協議会、一般社団法人日本レコード協会、一般社団法人日本映画製作社連盟、㈱SMILE‐UP、放送倫理・番組向上機構、宝塚歌劇団、阪急電鉄㈱など、各団体に「横断調査」を主体的に行うよう要望を行ったが、いずれも回答は消極的なものであったか、無回答であった。という。
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この調査について、「テレビと芸能 業界の透明化へ調査を」と題し2025年1月19日の朝日新聞社説でフジテレビのタレント中居正広と女性の間で性的な問題を起こしていたとフジテレビが1月17日にようやく説明の場を設けたと書いてあり、その中で「社会調査支援機構チキラボ」が2024年に公表した芸能・メディア関係者のアンケートでは、「番組プロデューサーが下請制作会社の女性スタッフに性接待を強要していた」など、「性的接待」を見聞きしたり経験したりしたという回答が複数あった。これらの訴えが「氷山の一角」である可能性を踏まえ、他局も調査や点検をしたらどうか。という内容である。
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性被害のピークは1980年代ー2020年代にかけてとされ、2010年代が最高とされている。
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チキラボによれば
「性接待」を具体的に説明している自由記述を取り上げている。
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2013年ごろ、テレビドラマのサブキャストをしていた男性俳優がプロデューサーに呼び出され性的接待を強要され断って俳優を辞めたと聞いた。(30代女性・出演者)
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性的接待の話はありすぎて、どれを書けばいいかわからない。思い出そうとすると辛くなってきたので、いまこの詳細は書けない。(30代女性・出演者)
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プロデューサー・ディレクター・マネージャーからキスを要求される、腕組みを要求される、付き合おうと言われる、ホテルで裸で待っていた子がいるという話を聞かされる、〇〇ちゃんは〇〇してたよと延々言われる、何もしないからホテルに行こうと言われる、個室サウナに誘われるなど。風俗接待営業の話をされる。18年前~今に至るまで。(30代女性・出演者)
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1996年、旅公演中に、女優からセクハラなどを相談された。そこから逃れるにはやめるしかなかった。辞めたほうがいいとアドヴァイスすることしかできなかった。(50代女性・その他)
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1990年代、今で言えばレイプ (40代女性・出演者)
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2017年頃、「●●※特定可能情報」の放送局で、高校のバスケット強豪チームの監督が取材の見返りとして女性ディレクターと女性アナウンサーにそれぞれ性接待を強要してきた。上司側もそれを知っていたので女性を担当させていた。(40代男性・メディア関係者)
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なぜハラスメントが生まれるのか?
実演家個人・芸能事務所・放送事業者・スポンサーのパワーバランス
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2024年12月26日に公正取引委員会が「音楽・放送番組等の分野の実演家と芸能事務所との取引等に関する実態調査報告書」を公表した。
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この報告書を読むと、実演家個人・芸能事務所・放送事業者の3者の関係性の中で、弱い立場におかれる構造にはまり込んでしまった時に、ハラスメントが生じることがわかります。
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公取委の調査報告書では、その3者の中で実演家が最も不利な状況に置かれやすいことが指摘されています。実演家はここでは俳優、歌手、タレントやお笑い芸人、声優、動画配信者、モデル、司会者や文化人などをイメージしてくださるとわかりやすいと思います。
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また、業界のパワーバランスを考えるためには、公取委の調査では言及されていない「スポンサー」の存在にも注目する必要があります。
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さらに、業界のパワーバランスは、個別のケースによって変わりうるという視点を持つことも大事です。つまり、「数字、予算、キャスティング」のいずれかの力を持つ人は、優位な立場に立ちやすいため、「数字をとれる実演家」もまた、スポンサーを獲得できる「予算のとれる番組」に大きな影響力を持ちます。場合によっては、キャスティングに対して影響力を行使することもあります。
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放送・芸能業界は、いまでもヤクザ、地方興行師時代の影を引きづり、暴対法が業界を浄化したはずだが根本構造は何も変わっていない。キー局に始まり、地方局にまで業界構造の悪習が根強く残っている。
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次回は、構造的背景を探ってみる。
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