腹を括った安倍首相:五輪前に総選挙をする!

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全国一斉の休校・首相の「独断」!
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裏に菅VS今井直哉の暗闘! 
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新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、安倍晋三首相が打ち出した臨時休校要請は、政府内の慎重論を振り切っての一手だった。与党内には内閣支持率低下への焦りが背景にあるとの見方も浮上している。
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2月27日午後1時半、首相官邸。安倍晋三首相は腹心の今井尚哉首相補佐官らを傍らに、萩生田光一文部科学相、同省の藤原誠事務次官らと向き合っていた。首相が新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中高校と特別支援学校への休校要請を打ち出す約5時間前のことだ。
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首相はこの日午前に面会した藤原次官に、全国一斉の休校も選択肢との意向をすでに伝えていた。藤原次官から報告を聞いた萩生田氏は、首相の真意をただしに急きょ官邸を訪れた。
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「休業補償はどうするんですか」。萩生田氏は、休校に伴い保護者が仕事を休まなければならない世帯への補償が課題だと訴えた。「大丈夫」と今井氏らは応じたが、多くの国民の日常生活に影響するだけに、萩生田氏は「補償の問題をクリア出来ないと春休みの前倒しは出来ない」と食い下がった。首相は最終的にこう語り、その場を引き取った。「こちらが責任を持つ」
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当初は、首相と気脈を通じる萩生田光一文部科学相らが発案し、省内でシミュレーションしたが、患者の多い地域に限定し、期間も2週間程度と短いものだった。
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状況が変わり始めたのは、今夏の東京五輪について国際オリンピック委員会(IOC)の委員が、感染が5月下旬までに終息しなかった場合、開催中止の可能性に言及したと報じられた。英国の市長選でも、東京が中止の場合引き受けるという内容の公約を掲げる候補者も現れた。これという実績がない首相にとって東京五輪は死守すべきイベントだ。ここで今井尚哉首相補佐官らが全国一斉休校を献策した。
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萩生田氏は「影響が大きすぎる」と反対。首相も当初は、文教族の重鎮国会議員が慎重姿勢であるとして同調していた。だが、今井氏らは先行して小中学校の休校に踏み切った北海道の決定を挙げ、「道民を中心に世論は支持している」などと説得。首相も受け入れるに至った。
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しかし、今井補佐官らの献策にかじを切り全国一斉休校の発表をしたことは、菅義偉官房長官や和泉洋人首相補佐官らが抱えたスキャンダルも起因する。菅に近い閣僚2人が「政治とカネ」の疑惑で辞任に追い込まれた菅氏と、女性問題を国会で追及されている和泉氏に対し、「首相が強い不信感を持ち始めているからだ」(官邸周辺)ということもある。菅官房長官らと協議したら、全国一斉休校は飛ぶ。首相の影響力はますます小さくなる。
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具体策は後にして、まず全国一斉休校を実施することだ。これについて首相は、卒業や進学、進級の節目を控えた時期に一斉休校を要請したのは「断腸の思い」と発言。発表が唐突すぎるとの指摘が出ていることに対し、「十分な説明がなかったのはその通りだが、責任ある立場として判断をしなければならず、時間をかけているいとまはなかった。どうか理解をいただきたい」と述べた。
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新型肺炎の現状については、専門家の見解を基に「今からの2週間程度、感染拡大を防止するため、あらゆる手を尽くすべきだと判断した」と説明。正規、非正規を問わず休職した保護者を対象にする新助成金制度をはじめ、本年度の予備費を活用した緊急対策の第2弾を今後、10日間程度でまとめる考えを示した。
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影の首相と呼ばれて久しい菅官房長官と第一次安倍内閣以来傍に控える今井尚哉首相首席秘書官関係が最悪状態となっている。菅官房長官は、菅原一秀や河井克之・案里夫婦議員らのスキャンダルで次々とポストを失うなど、強引な押し込み手法の求心力が急速に落ち込んだ。今井尚哉は2019年から政策企画の総括担当首相補佐官も兼務し、経済政策や外交を仕切っている。
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この結果、首相と官房長官が会う時間は減る一方だった。逆に、今井補佐官と会う時間は増えるという逆減少が今回の政策?の裏にある。
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安倍首相にとっても正念場なら、菅官房長官にとっても正念場だ。ポスト安倍は一体誰になるのか。菅官房長官が総理になれる器量があるのか、キャスチングポートを握る立場になるのか。菅派を立ち上げるなら50人くらいは集まるだろう。
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安倍首相が退陣しても憲法改正実現で影響力を保ちたい。いろいろの場で次期候補の名前を挙げるが一番多く出る名は「茂木敏充外相」のなめである。首相の腹の内はどこにも見えない。
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新型肺炎の不手際で「加藤厚労相」は消えた。甘利は次期官房長官候補であり、名前が一番多く出る茂木外相は目くらまし用の候補だ。相手にもされていない岸田政調会長は「禅譲」を期待している。
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首相の口癖は、「政権とは奪って取るものであり、禅譲はあり得ない」と。石破は今の混迷を喜んでいる。選挙民や自民党員の人気は相変わらずだ。残念ながら自民党議員の人気はすこぶる悪い。加えて、政権批判の言い過ぎが首相の座を遠くしていることを本人は気づいていないようだ。水戸黄門気取りなのだろう。それは、総裁選の推薦人20名を確保できないことを見ても器でないことを見て取れる。
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新型肺炎を抑え込めれば、これを御旗に憲法改正で「国家緊急事態条項の新設」を表面化させ、九条と抱き合わせで「憲法審査会」開催を急がせることもできる。
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都知事選が7月5日にある。いまのままだと、知事選に自民党候補はいない。二階氏は現職の小池再選でいいじゃないかと是認方針だ。安倍首相も同調するだろう。
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2月27日の奇策で新型肺炎を抑えきれたなら、国民が忘れないうちの選挙なら、都知事選と抱き合わせで総選挙という手もある。そうなると、自民党の勝ち戦を仕込むため、各国首脳に東京五輪への出席招待をさせるのが一番だ。
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さて、これから2週間、安倍首相は従来の口先だけなのか、陣頭指揮で各省庁を動かせるのか、正念場だ。
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