.
次のエネルギー源として・支援強化訴え!
.
.
小池百合子知事は5月29日、首相官邸で高市早苗首相に面会し、愛知県の大村秀章知事らと共同で不安定な国際情勢下で水素を新しいエネルギーとして社会で活用していくための支援強化などの緊急要請をした。
.

.
.
8都道県と3政令市の首長の連名。中東情勢によるエネルギー危機を受け、水素社会を目指す取り組みを行っている自治体で要請した。
.
要請には水素の研究開発など自治体と産業界の取り組みへの重点的支援や、燃料電池車の導入事業者を後押しする施策の展開などが盛り込まれた。
.
面会後、小池氏は報道陣の取材に「エネルギーが安全保障の観点からも重要な時期に、次のエネルギー源として水素をもう一度見直し、大きな観点から取り組んでいくべきだ」と述べた。
.
.
水素社会実現に向けた方向性はどうなる?
NTN株式会社(大阪市北区)未来創造開発本部の説明で、2023年の改定の背景や水素社会実現に向けた取り組みなどについて紹介している。
.
日本は2017年に、世界で初めて水素の国家戦略となる「水素基本戦略」を策定しました。これをきっかけに、2022年までに日本を含む26の国と地域が独自の水素戦略を打ち出し、国際的に「水素社会」の実現に向けた動きが加速しました。さらに日本は翌年に「水素閣僚会議(HEM」を主催し、国際的な議論の中心的な役割を担っています。
そして2023年6月6日、日本政府は「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」において、水素基本戦略を改定しました。
.
2020年10月の「2050年カーボンニュートラル宣言」です。この宣言も踏まえて改定された第6次エネルギー基本計画6では、2030年度の電源構成の約1%を水素で賄うこととし、水素は、未来を担う新たなエネルギーから、電力供給の一翼も担うエネルギーとして位置付けられました。
あわせて創設された2兆円のグリーンイノベーション基金(GI基金)では、水素関連技術に約8,000億円が充てられ、商用化に必要な技術の開発や実証を行っています。
.
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻です。世界のエネルギー需給構造に地殻変動が起こり、G7エルマウでの首脳宣言ではロシアへのエネルギー依存をフェーズアウトすることが確認され、エネルギーとしての水素利用が現実味を帯びました。
欧州や英国では水素製造目標を大幅に引き上げ、米国ではインフレ削減法の成立による前例のない税制優遇により水素製造が加速しています。欧州委員会ではグリーンディール産業計画の策定により、水素製造・輸入プロジェクトへの巨額の予算措置が講じられ、サプライチェーンの構築が開始される予定で、各国も水素利用を進めています。
.
.
資源エネルギー庁によると「2050年の世界の水素需要量は2022年の約5倍に」
なると推測している。次に引用する。

.
.
世界の水素等需要量

.
.
水素社会を実現するためには、水素の需要が十分にあり、それを満たす供給が確保されることが重要です。つまり、水素を「つくる」「はこぶ(ためる)」「つかう」というサプライチェーンの構築が欠かせません。
.
水素等の供給源及び需要先

.
.
日本でも、これらの各分野において技術開発や実証実験が進んでおり、活用先も広がっています。
.
水素等サプライチェーンの拡大と強み

.
.
水素をつくる方法としては、化石燃料からつくる方法と、再エネからつくる方法の2つが主流です。化石燃料から水素をつくる場合には、CO2を排出しますが、排出されたCO2を回収・貯留したり(CCS)、回収して利用したり(CCUS)すれば、CO2の排出を実質的に低減することができます。一方、再エネからつくる場合は、水電解装置を通して水を電気分解して水素を取り出すため、CO2を直接的には排出していない水素となります。
.
主な水素製造手法(例)

.
.
水素は常温常圧では気体のため体積が大きく、燃えやすい性質を持っていることなどから、そのままで運ぶことが困難です。そこで、液体や水素化合物などに変換して運搬する方法(水素キャリア)を用いることが必要です。
.
このうち、水素を液体にする液化水素については、オーストラリアに多く産出する褐炭から水素を製造し、液化基地で液化、それを日本の基地まで輸送する、という大規模海上輸送の実証試験を、2022年に世界で初めて成功させました。
.
液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」

.
.
水素を「つかう」先として
①モビリティ分野
水素利用の先行している分野がモビリティです。FCVや燃料電池トラック(FCトラック)のほか、将来的には船舶や航空機などでの活用も期待されています。
.
FCVについては2024年5月末時点で8,408台であり、普及の拡大はこれからです。FCトラックも2022年から走行を始めており、こちらも今後の普及が期待されます。普及を見据えて、水素ステーションについても、人流や物流を考慮して最適な配置をおこなって稼働率を上げつつ、大型化を進めていく必要があります。
.
また、水素ステーションからパイプラインなどを通じて車両以外の近隣の水素需要に供給する取り組みも一部の企業でおこなわれており、今後は水素ステーションが供給拠点としてマルチ化していく可能性も見込まれています。
.
toyota

.
.
大成ユーレック川越工場のイメージ

.