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SBIが設定した10月25日のTOB期限!
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最後の手は新株予約権の割当だが!
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新生銀行が、インターネット金融大手SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)に対し、買収防衛策の導入を検討していることが9月14日、分かった。SBIHD以外の既存株主に新株予約権を無償で発行し、SBIHDの持ち株比率を引き下げる方策を視野に入れる。まずは防衛策を臨時株主総会に諮るまで、TOB期限の延長を狙う考えとみられる。株主総会の決議で発動するとは言うが、既存株主の何割が同調するのか、TOBで困るのは現在の経営陣だけで、株主にとって経営改善が見込めるならTOBに応じるのではないか。
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新生銀はこれまで、SWBIHDのTOBについて「当行取締役会の賛同を得て実施されたものではない」としてきた。TOBが完了すれば、SBIHDの新生銀への出資比率(議決権ベース)は現在の20.32%から最大48%まで高まる。
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新生銀行の発行済株式は、259,034,689株。2020年11月末での新生銀行の自己所有株式は39,355,070株、SBIHDが所有する文は29,260,500株である。
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大株主は
・SBIHD 19.85%
・預金保険機構 12.50%
・整理回収機構 9.28%
・日本マスタートラスト信託銀行 6.74%
・SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT
(常任代理人香港上海銀行 東京支店) 3.53%
・日本カストディ銀行 3.37%
・BNYM AS AGT(常任代理人 三菱UFJ銀行) 1.39%
・STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103
(常任代理人 みずほ銀行) 1.30%
・MSCO CUSTOMER SECURITIES
(常駐代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券) 1.18%
・STATE STREET BANKWEST CLIENT-TREATY 505234
(常駐代理人 みずほ銀行) 1.15%
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議決権数は
・総数 2,152,652個
・SBIHD 427,377個
子会社 1個
公開買付で 582,114個取得予定。
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買付上限株数 58,211,300株
買付金額 1164億2260万円 (1株@2000円)
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申請銀行は臨時株主総会の決議で発動する仕組みとし、週内にも取締役会で導入を決める見通し。新生銀は、SBIHDによるTOBについて「事前の連絡を受けていない」と説明しており、買収提案を吟味するためにも10月25日のTOB期限を引き延ばしたい意向とみられる。
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新生銀行が対抗案を模索しているが、買収防衛策以外に、複数の陣営に打診しており、セブン&アイ・ホールディングスやソニーグループ、企業再生ファンドなどの名前が友好的なスポンサー(ホワイトナイト)候補に浮上している。17日の取締役会で議論を始めるが、SBI以上の好条件を出すのは難しく先行きは不透明だ。
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加えて、ホワイトナイトが上場企業の場合、自社の株主に対する説明責任があるので、そう簡単に1株2000円以上の買収価格を提示できる企業はないし、何社が集まって1100億円以上を負担できるだろうか。結果論としては、買収防衛策しかないだろう。
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新生銀行がSBIHDと過去に買収・業務提携の交渉をしてきた経過の中で、SBIHDの競争相手のマネックス証券と業務提携をして以来、敵対関係になっているわけだから、いずれはこのようなTOBに発展することは予想されていたはずだ。6月の新生銀の株主総会では、複数の取締役の選任にSBIHDが反対票を投じるなど関係は悪化しており、修復は困難だろう。
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