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森友・加計・財務省を責めるのは!
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危機管理能力を必要としないから!
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原発事故で危機をひた隠しした民主政権時の官房長官・枝野氏が、南スーダンのPKO日報の隠蔽批判も空念仏に聞こえ、逆に「『教訓生かせてるか』と問いたい」。
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立憲民主党の枝野幸男代表が2018年4月11日の衆院予算委員会で述べた発言に、自衛隊OBから疑問の声が噴出している。枝野氏は「戦場に一番近いところで活動した日報から教訓を引き出して生かさなければ、実際のときに機能しなくなる」といい安倍晋三政権を批判した。だが、2011年の福島第1原発事故に際し、史上最悪とされた菅直人政権の官房長官だった枝野氏の対応に、「苦い記憶」を抱える自衛隊関係者は多い。
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枝野氏は予算委で、約1間10分の質疑時間のうち、最後の15分ほどを「自衛隊の日報問題」にあてた。そのなかで、「日報の組織的隠蔽の可能性」を指摘し、冒頭の発言に及んだ。
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発言は一見すると正論だが、自衛隊OBにとっては、快く受け入れられないのが本音のようだ。
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11年3月11日に東日本大震災が発生した後、福島第1原発1号機と3号機が爆発したが、官房長官の枝野氏は記者会見などで「直ちに人体や健康に影響を及ぼすことはない」と繰り返し、危機をひた隠しにした。菅政権は震災発生の4日後に、4号機で水素爆発が起きるまで、自衛隊に本格的な原発対応を命じていなかった。
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当時、陸上幕僚長だった火箱芳文氏は「菅政権は当初、原発事故について『何とかなる』と楽観的だった。1号機について枝野氏は『爆発的事象』といったが、実際は水素爆発だった。3号機の事故で自衛隊員4人が負傷し、現場は『言っていることと違うじゃないか!』と困惑した。菅政権は危機的状況を速やかに伝えず、国民を欺いたに等しい」と批判する。
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陸自は、原子炉建屋内の状況が分からないまま、放射線量が高い危険な状況で、原子炉冷却のためにヘリコプターでの放水を断行した。菅政権の情報発信が後手に回り、隊員は命の危険にさらされたのだ。
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後手に回った菅政権の対応は、米側の不信感も増幅させた。
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火箱氏の著書『即動必遂-東日本大震災 陸上幕僚長の全記録』(マネジメント社)には、《米国政府が苛立っていた根底には、彼我の情報収集力の差があった》と記されている。米国は独自に原発事故の情報を収集していたが、肝心の日本から情報が入らず、不信感を高め、日米関係が危うくなったとされる。
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今回、自信満々に「教訓の活用」を呼びかけた枝野氏の発言に、火箱氏は「枝野氏自身にこそ、『震災時の教訓を生かしていますか?』と問いたい」と語った。
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