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各社順調に伸びているが・先が見通せない!
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ダンピング受注に走り始めた事務所も!
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日刊建設通信新聞社は、全国約150の建築設計事務所を対象に、直近の業績や設計・監理収入などを調べた。上位30事務所は前回調査とほぼ変わらず、比較可能な29事務所のうち、19事務所が前期比増収となった。2桁増も8事務所あり、5割以上の大幅増も2事務所あった。
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用途別収入は各社の建築分野の設計・監理収入に用途別比率を乗じて独自に算定したもので、各社の実際の数字とは異なる場合がある。
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上位30事務所のうち19事務所が前期比プラスと堅調に推移し、日建ハウジングシステムと昭和設計は前期比50%増だった。6事務所が100億円の大台を超えた。
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用途別収入では
・事務所系ビル、集合住宅、商業施設の各分野で好況が目立った。特に事務所系ビルにおいては日建設計、久米設計、山下設計、石本建築事務所、ジェイアール東日本建築設計事務所、松田平田設計、佐藤総合計画、梓設計、安井建築設計事務所などの上位陣が軒並み前期比2桁増となった。
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・集合住宅分野では日建ハウジングシステムを筆頭に日本設計、IAO竹田設計、佐藤総合計画、日建設計、アール・アイ・エーが10億円を超え、商業施設分野では日建設計、三菱地所設計、梓設計、久米設計、観光企画設計社など6事務所が前期比2桁増と好調だった。
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・公共収入ではINA新建築研究所の61%増、昭和設計の46%増などの増収が目立つ一方、12事務所が前期比マイナスと明暗が分かれた。民間収入では上位20事務所のうち12事務所が前期比増で、50%以上の増収となった石本建築事務所と日建ハウジングシステムを含む6事務所が2桁増を達成し、好調を維持している。
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今後の見通しについては、事務所規模の大小を問わず先行きの不透明感を指摘する事務所が多かった。日常業務に忙殺されながらも、大手事務所を中心にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を始めとする新たな生産手法の導入や発注者支援や維持管理といった新分野へ業域を拡大しようとする動きは加速している。
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