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データなど押収!
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市会の事務局も捜索!
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奈良県御所市が発注した新火葬場建設工事の業者選定で不正があった疑いがあるとして、公競売入札妨害容疑で6月23日早朝から大阪地検特捜部が同市役所や複数か所で捜索が行われた。24日、工事の担当課などでマスコミ対応に追われる様子が見られた。
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関係者によると、同日午前8時30分ごろから、市役所秘書課、管財課、事業推進課、総務課情報システム係、議会事務局などの捜索を行った。秘書課のスケジュールや現在建設中の新火葬場関連資料、パソコンなどトラックほぼ1台を押収したとみられる。捜索は午後6時30分ごろに終了。
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入札は2020年、事業者に技術提案などを求める公募型プロポーザル方式を実施。2グループが参加表明したが、一方が辞退。技術提案などのためのプレゼンテーションを前に1グループが辞退。残る同市内の建設会社と京都市の設計会社など3社JVが選ばれ、同年7月に契約が結ばれた。
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現施設の老朽化に伴い同市朝妻、僧堂両地区で建設を進める新火葬場は2021年11月に起工。敷地面積は約3万6000平方メートルで火葬場のほか公園なども整備され、23年春の開業を予定している。工事の契約金額は6月の同市議会で変更が認められ、約25億9597万円となっており、既に工事が始まっている。
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特捜部はこの選定過程で不正があった疑いがあるとして同市役所など関係先を家宅捜索。同課では工事関連の書類やデータが押収されたといい、担当者は「捜査には協力する」としている。
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プロポーザル(DB方式)を採用する新火葬場整備事業の公募型プロポーザルを行い、NGCグループを最優秀提案者に決定した。代表企業(建設企業)はゴセケン(御所市)、構成員は設計・工事監理企業の内藤建築事務所(京都市左京区)と火葬炉企業のコモンテックス(大阪市北区)。
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大阪地検特捜部から捜索を受けたことについて
【市長“東川裕”】。
「突然の家宅捜索に驚いております。詳細を把握しておらず、捜査中でもありますので、コメントは差し控えさせていただきますが、捜査には全面的に協力させていただきます」とコメント。
【設計会社“内藤建築事務所”】。
「詳しい状況がわからないので、コメントは差し控えます」。
【建設会社“ゴセケン”】。
「担当者がいないので対応できない」。
【火葬場建設工事とは】。
市内にある公営の火葬場は58年前(昭和39年)に建てられ、老朽化のため、市内に新たに建て替える。火葬場の建物は鉄筋コンクリート2階建てで、建築面積はおよそ1890㎡、火葬炉が3つのほか、動物用の炉も1つ設置される。2021年4月に着工しており、2023年(令和5年)4月から稼働する予定。
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