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神戸市「違法、撤去を」要望!
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豊能・能勢町「適切処理」と説明!
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一転し・組合側は撤去の意向!
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no1
神戸市は7月7日、ダイオキシン汚染が問題になった大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」(廃止)から排出された焼却灰を含む廃棄物が、神戸市西区の産業廃棄物最終処分場で埋め立て処分されていたと発表した。大阪府豊能、能勢両町でつくる「豊能郡環境施設組合」が業者に処理を依頼しており、神戸市は「一般廃棄物である焼却灰を無断で埋め立てており、違法」と抗議し、撤去を求めている。
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no2
神戸市が6日、センターを運営していた組合から説明を受けた。市によると、廃棄物は、センターから排出されたダイオキシン類を含む焼却灰やばいじんなどドラム缶163本分の25トン。2月23日、神戸市西区の中間処理業者に搬送され、ダイオキシンが流れ出ないようコンクリートで固める中間処理をされた後、同区の産業廃棄物最終処分場に埋め立てられた。
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no3
組合によると、1997年にセンターの高濃度ダイオキシン類汚染が発覚。風評被害などの懸念から焼却灰などの受け入れ先が決まらず、豊能町の倉庫に保管されていた。昨年8月、いったんは福岡県大牟田市の業者で一般廃棄物として処理することに決まったが、地元との調整がつかず断念。産業廃棄物として、神戸市西区の業者に処理を委託することにしたという。
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no4
廃棄物処理法によると、家庭ゴミなどの一般廃棄物は、地元自治体内で処分するのが原則で、他の市町村で処分する際には搬出先の自治体への通知が必要。神戸市はセンターの焼却灰も一般廃棄物としているが、組合は、センターを解体した際のがれきが多く含まれており、産業廃棄物と判断を改めたと説明している。
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神戸市は「組合は長年、一般廃棄物として処理しようとしていたのに、突然方針が変わるのは理解できない」と強調。ダイオキシン類濃度は基準値の最大29倍とされるが、中間処理されていることなどから、市は周囲の環境に与える影響は極めて低いとみている。
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no5
組合管理者の田中龍一・豊能町長と副管理者の山口禎・能勢町長らは7日夜、豊能町役場で記者会見し、「産業廃棄物として処理したのは適切と認識している」とし、現段階では撤去に応じない考えを示した。
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田中町長らは「大牟田市の業者から『産業廃棄物』と指摘を受けたので、検討した結果、産廃にあたると判断した」と説明。「産廃は処分について搬出先の自治体に伝える必要はないが、長年問題になってきた廃棄物なので、事前に神戸市へ話しておけば良かったと思っている」とした。
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そのうえで、山口町長は「(神戸市からまだ正式な要請がなく)撤去は考えていない。引き続き、神戸市に理解を求めていきたい」と述べた。
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神戸市は7日、高濃度のダイオキシンを含むドラム缶163本分(約25トン)の汚染焼却灰や汚泥が、同市西区の産業廃棄物最終処分場に無断で処理され、違法に埋め立てられていたと発表した。1997年にダイオキシンが検出された大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」(閉鎖)から出た廃棄物で、運営していた豊能郡環境施設組合が埋め立てたという。
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組合は昨年8月、福岡県大牟田市内で処理することを決定したが、大阪府などによると、組合は「大牟田市にいったん運んだが、同市の業者の事情で処理できなくなった。その後、今年2月に神戸市の業者が処理した」と説明している。
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no6
一般廃棄物は地元自治体での処理が原則で、搬出先の自治体への事前通知が必要。神戸市は今回の汚染物は一般廃棄物にあたるとして、組合側の対応は廃棄物処理法に違反すると主張しているが、組合側は事前通知が必要ない産業廃棄物で問題ないと反論している。
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no7
焼却灰や汚泥は、平成9年にダイオキシン汚染が発覚した能勢町内のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」の解体後に残されていた。各地の反対などで長年処理先が決まらず保管を続けていたが、組合は産業廃棄物と判断した後の今年2月、神戸市西区の中間処理施設「関西環境建設」でコンクリートと混ぜて固め、同区内の産業廃棄物最終処分場・環境保全センターに埋めた。
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(平成28年7月7日)
神戸市環境局事業系廃棄物対策部 斉藤、岡部
TEL:078-322-6428(内線3564)
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ダイオキシン類を含む焼却灰、ばいじん等の市内最終処分場への搬入について
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1.概要
このたび、大阪府能勢町・豊能町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」より排出されたダイオキシン類を含む焼却灰、ばいじん等の「一般廃棄物」(ドラム缶163本分)が、平成28年2月に「産業廃棄物」として、神戸市西区神出町にある(株)環境保全センターの産業廃棄物最終処分場で違法に埋立処分されていたことが、昨日7月6日、豊能郡環境施設組合からの報告により判明しました。
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2.経緯
豊能郡環境施設組合のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」は、平成9年に高濃度のダイオキシン類汚染が発覚したため、焼却停止して施設を解体し、そのダイオキシン類を含む解体廃棄物等を平成19年までに処分したと聞いております。
しかしながら、焼却灰などの本件廃棄物の処分先は、住民の反対などで難航し、能勢町役場倉庫、豊能町役場倉庫など転々と場所をかえて保管されていました。
平成26年2月以降、同組合は「豊能郡美化センター焼却施設内汚染物処理審議会」を設置し、本件廃棄物を「一般廃棄物」として、豊能町内で現地処理するための処理技術について専門的見地から検討・評価したと発表されていたところですが、平成28年2月23日、本市にあらかじめ通知することなく、神戸市西区岩岡町にある関西環境建設(株)で中間処理(コンクリート固化)し、同区神出町にある(株)環境保全センターの産業廃棄物最終処分場で埋立処分したものです。
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3.周辺環境への影響・安全性について
今回、埋め立てられた廃棄物のダイオキシン類濃度は、埋立基準値(3ng-TEQ/g)の最大
29倍(87ng-TEQ/g)であるとの報告を豊能郡環境施設組合側から受けました。
このことについて、本市としては、下記の理由から、ただちに河川環境などに影響が出る可能性は極めて低いと考えております。
・容積換算で約20m3(約25トン)と、当該最終処分場のこれまでの総埋立容量約130万m3の約6万4千分の1であることから、相当程度に希釈されると考えられること。・本件廃棄物埋立処分後の平成28年4月に、民間処分業者が実施した最終処分場の放流水の定期調査では、ダイオキシン類濃度が0.0018pg-TEQ/Lと基準値(10pg-TEQ/L)の約5000分の1であり、影響は出ていないと考えられること。
・埋立処分前に、中間処理として、コンクリートによる固化処理が行われていることによって、廃棄物からのダイオキシン類の溶出が抑えられていること。
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4.今後の対応について
・埋立処分が行われた最終処分場の放流水について、緊急にダイオキシン類濃度の調査を実施し、現在分析中です。検査結果が出次第、報告します。
・当該産業廃棄物最終処分場の運営業者である(株)環境保全センターに対し、
(1)本件廃棄物の埋立区域の特定及び当該区域のダイオキシン類濃度の調査の実施
(2)当該区域のビニールシート等による雨水浸透防止措置の実施
を指示しております。
・本件については、市町村のごみ焼却施設からの焼却灰又はばいじんなどの「一般廃棄物」が、「産業廃棄物」として違法に埋立処分されたとの本市の認識であり、豊能郡環境施設組合に対しては、厳重に抗議するとともに、搬入廃棄物の掘り起し・撤去を求めていく予定です。
・今後とも、市民の安全・安心を守るため、市内の廃棄物処分場の監視に努めてまいります。
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ダイオキシンに汚染された廃棄物が無断で神戸市西区の最終処分場に埋め立て処分されていた問題で、処理を依頼した大阪府豊能、能勢両町でつくる「豊能郡環境施設組合」は8日、廃棄物を撤去する方向で検討すると明らかにした。「処理は適切」と繰り返していた前日の説明から一転、「神戸市には道義的に申し訳なかった」と陳謝した。
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同組合ではこの日、一連の経緯を説明するため、組合議会を開催。神戸市に事前説明なしに埋め立て処分したことなどに対し、議会を構成する両町の議員計10人から質問が相次ぎ、「自治体間の信義にもとる行為だ。廃棄物を最終処分場から豊能郡内に移動させることを強く求める」とする決議を全会一致で議決した。
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no9