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清水・大日本・青木あすなろJV!
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大深度地下使用で近く認可申請へ!
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JR東海が2027年開業を目指す、リニア中央新幹線(品川~名古屋間)のうち、岐阜県内に計画している日吉トンネル新設(南垣外工区)の施工者が清水建設・大日本土木・青木あすなろ建設JVに決まった。
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公募競争見積方式を採用し、23日付で契約した。契約額は非公表。
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柘植社長は「同県内で初の本格的な土木工事の契約で、山岳トンネルでは南アルプストンネル新設の山梨工区、長野工区に次ぐ3件目の工事契約となる」とした。
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概要は、同トンネル(長さ約14.5㎞)のうち、長さ約7.4㎞の本線トンネルと非常口(斜坑)の新設。工事場所は、端浪市日吉町と大湫町。工期は26年9月30日まで。
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端浪市を始めとする同地域は、一部にウラン鉱床の存在が確認されている。柘植社長は、「計画路線は、ウラン鉱床を回避しているが、施工に当たってはボーリング調査を行い、地質状況を確認して掘削していく」と説明。さらに、「掘削中の放射線量や排水中のウラン濃度などをきちんと把握して、万全を期して慎重に進めていく」との考えを示した。
工事の安全に加え、環境の保全、地域との連携を重視して計画を推進していく。
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南アルプストンネル新設(山梨工区)は大成建設・佐藤工業・錢高組JV、同(長野工区)は鹿島・飛島建設・フジタJVが担当している。
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JR東海はリニア中央新幹線の東京・品川~名古屋間(延長約286km)の建設プロジェクトで、大深度地下使用の認可を申請する。東京と名古屋の対象区間での事前の事業間調整や現地調査などを終え、現在は申請書類の内容などを詰めており、確定次第、国に申請書を提出する予定。既に大深度地下区間では立坑(非常口)の工事発注手続きが順次進められており、認可取得後に本線部分のシールドトンネルの工事を発注する。
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大深度地下使用の認可手続きなど、リニア新幹線建設プロジェクトの進ちょく状況について、同社中央新幹線推進本部の後藤康之企画推進部担当部長が14日に都内で開かれた講演会で説明した。
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東京側の大深度地下区間は品川、大田、世田谷の3区から川崎市を抜けて東京都町田市に至る延長約35kmで、土かぶりは約40~110m。名古屋側は愛知県春日井市から名古屋市中区までの延長約20kmで、土かぶりは約40~100mとなる。
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既に対象区間周辺の公共・公益インフラ(道路、河川、鉄道など)の事業者らとの事前調整のほか、井戸などの現地調査を終え、国土交通省と認可申請書類などの調整を進めている。書類作成後に認可申請し、国交省の審査、申請書の公告・縦覧を経て大深度地下の使用が認可される。
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用地取得の取り組みについて、後藤部長は「土地の取得面積は350万㎡、土地所有者数は約5000人に上り、ノウハウを持つ方々の支援・協力を得ながら事業を進める体制を構築した」と説明。ほとんどの区間の用地取得事務を自治体(相模原市、神奈川県、山梨県、長野県、同県飯田市、岐阜県、愛知県、名古屋市)に委託し、補償説明などを進めている。
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自治体とは別に、用地取得支援・補助業務を首都高速、中日本高速、阪神高速の3高速道路会社のほか、土木工事の一部発注業務を担当する鉄道建設・運輸施設整備支援機構に委託している。
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建設発生土(5680万m3)の処理では、沿線自治体から対象土量を超える活用方法の情報が集まっており、配分先を今後決める。シールドトンネル現場の建設発生土については処分方法について、国や自治体の協力を得ながら検討を進めている。
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