前香芝市議・収賄容疑で逮捕:契約ルール変更迫り!

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13回に分け479万円を受け取る!
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前香芝市議がゴミ処理施設の建て替え工事などに関して、業者に便宜を図る見返りに現金を受け取った疑いで逮捕された。
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逮捕されたのは、前香芝市議で「香芝・王寺環境施設組合」の議会議員だった北川重信容疑者(72)。
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奈良県香芝市の一般廃棄物処理施設「美濃園」の工事をめぐる汚職事件で逮捕された前香芝市議の北川重信容疑者が贈賄側の業者に工事の受注機会を与えるため、施設の運営元に対し契約ルールの変更を迫っていた。特捜部は、賄賂を受け取った見返りの便宜だったとみて調べている。
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一部事務組合「香芝・王寺環境施設組合」の記録などによると、毎年実施される施設内の機器修繕工事を控えた平成30年9月、香芝市議会の応接室で北川容疑者が同組合の幹部職員と会談。容疑者は同組合議会の議員を兼ねており、贈賄側とされる新潟市内の清掃施設工事業者名を告げた上で「部品は安いのを使わはったらどうでんねん」などと迫り、長年、随意契約だった工事を入札方式などに変更するよう再三求めた。
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北川容疑者は同組合議会でも同様のルール変更を求めて発言。結果的に工事の一部が入札方式となり、同工事業者も令和元年8月の入札に参加したが、落札できなかったという。
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北川容疑者は、生計をともにしていた知人の女性(47)と共謀し、機器修繕工事や美濃園の施設建て替え工事で同工事業者の元顧問(72)に便宜を図る見返りに、31年3月までの約1年間で、元顧問から計約479万円の賄賂を13回に分けて受け取ったとして10月19日に収賄容疑で特捜部に逮捕された。
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捜査関係者によると、賄賂の提供に際し、この知人女性名義の借用書が作成され、元顧問は貸し付け名目で容疑者側に資金を渡していた。こうした手口などによる資金提供の総額は1000万円を超えるという。
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検察は北川容疑者の認否を明らかにしておらず、現金を渡した業者側から事情を聞くなど実態解明を進めている。
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香芝・王寺環境施設組合は「逮捕と聞いて驚いた。事件の全容はわからないが、組合は後ろめたいことは一切していない」とコメント。
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香芝市議会の事務局によると、北川前議員は、市議会議員を平成9年から6期連続で24年間務めたが、2021年3月の選挙で落選。
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北川前議員は、市議会議員の任期中、平成15年からは、市内にあるごみ処理施設、「美濃園」に関する工事を発注する権限のある香芝・王寺環境施設組合の議会の議員を3月まで務めていた。
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組合議会の議員は、香芝市議会議員と王寺町議会議員から4人ずつ選出され、処理施設の建て替えや修繕の工事に関して、予算の審議や決裁の審査を行うなどしていたという。
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昭和57年から操業している「美濃園」では、香芝市と王寺町の産業廃棄物を除く家庭ゴミなどを処理していて、老朽化のため3年前から建て替え工事が行われ、3年後に完成する予定。
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