自民党大会:党員獲得ベスト10・1位は二階氏!

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党内選挙区での公認争いに威圧が効くか!
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自民党は3月21日の党大会で、2020年の党員獲得数の党所属国会議員上位10人を発表した。1位は二階俊博幹事長、次いで堀内詔子環境副大臣、3位に森山裕国対委員長が続いた。二階氏はあいさつで「120万党員の目標に向かって、一層の協力をお願い申し上げる」と訴えた。
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同党は2020年6月、1人当たり年間1000人の党員獲得目標を設定し、達成できなければ、次期衆院選で比例代表との重複立候補を認めない方針を決めていた。引き締め効果もあってか、20年の党員数は前年から5万147人増加し113万6445人で、12年の政権復帰後、最多となった。
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4位は旧民進党出身の鷲尾英一郎外務副大臣、5位は茂木敏充外相だった。
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2位以下は、堀内詔子衆院議員(山梨2区)▽森山裕国対委員長(鹿児島4区)▽鷲尾英一郎外務副大臣(新潟2区)▽茂木敏充外相(栃木5区)▽野田毅元自治相(熊本2区)▽畦元将吾衆院議員(比例中国)▽中曽根康隆衆院議員(比例北関東)▽寺田稔総務副大臣(広島5区)▽青山繁晴参院議員(比例代表)。
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自民党内で衆院選挙区の公認争いが熱を帯び、二階幹事長が野党出身議員を党や二階派(志帥会)に入れた結果、他派の現職などと競合し、保守分裂になりかねない選挙区も目立っている。
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旧民主党出身で、2019年6月に自民入りした長島昭久衆院議員は2020年1月6日、前回当選した東京21区から、東京18区に移る。
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18区は立憲民主党の菅直人元首相の地盤だ。自民党は1月14日付で長島氏を同区支部長に充てると通知した。ただ、「土菅戦争」で菅直人氏と争った二階派の土屋正忠元衆院議員との溝は残る。
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土屋氏は平成29年衆院選も同区から出馬したが、菅氏に敗北。以後、同区の自民党支部長は空席だった。土屋氏は16日、「決定に反対はしないがまだ戦闘態勢だ」と強調。二階派のベテランは「土屋氏の応援がなければ長島氏は勝てない」と話すなど波乱要因は消えない。
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旧民主出身の細野豪志元環境相は2019年1月、無所属のまま二階派に特別会員として入会。1万軒を戸別訪問するなど、支持のつなぎ止めに躍起だ。
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これに反発するのが、静岡5区で議席を争ってきた岸田派(宏池会)の吉川赳衆院議員(比例東海)だ。吉川氏は選挙区で3回連続で細野氏に敗れている。吉川氏は、富士市の会合で「悔しい思いをしているが(選挙区を)諦めない」とリベンジを誓った。
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新潟2区でも旧民主出身で2019年3月に自民入りした二階派の鷲尾英一郎衆院議員(同区)と、細田派(清和政策研究会)の細田健一衆院議員(比例北陸信越)が争う構図になっている。
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細田派のベテランは「党県連は細田氏の選挙区公認を前提に鷲尾氏の入党を認めた」として、鷲尾氏の比例転出を働きかける。しかし、党の選対幹部は「鷲尾氏は勝算があれば無所属でも新潟2区から出る可能性はある。最後は2人の力勝負かもしれない」と語る。
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自民党総裁選挙で、菅義偉圧勝の流れをつくったのが幹事長の二階俊博だ。党役員人事や組閣では、重要なポストに二階派の議員が名を連ねた。まるで総裁派閥のように、、。
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二階派が衆院公認の人選に圧をかけるのは現実の問題となってきた自民党総大会であった。
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