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有罪の失職町議が議案採決に参加!
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町長が中学校に「後援会費」支払い!
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道交法違反(無免許運転)の罪で7月下旬に有罪が確定し、失職した大町善士雄・元滋賀県甲良町議(68)が8月の臨時議会に出席し、議案の採決に加わっていたことが9月2日、分かった。議会は違法な採決だったとして、同日に臨時会を開いて再議し、異例の採決やり直しとなった。
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町などによると、大町元町議は2019年9月18日、自宅近くで軽トラックを無免許運転して彦根署に逮捕された。2020年7月27日付で有罪が確定したため、公職選挙法に基づき、自動失職した。だが、8月3~12日の本会議や委員会に出席し、9議案の採決に加わった。大町元町議は取材に対し、「失職に気付かなかった」などと話した。
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町は、有罪確定を知らずに大町元町議を招集したが、11日には検察庁から有罪を示す犯罪通知書を受け取っていた。野瀬喜久男町長は最終日の12日に報告を受けたが、町側が議会に情報を伝えたのは、閉会数日後だったという。
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このため、町議会は、採決は違法だったとして、9月2日に緊急の臨時会を開催。9議案を再議し、議員報酬を削減する条例改正案を除く8議案を可決する前回と同じ結果となった。
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町議会の阪東佐智男議長(68)は「本来であれば本人が辞職するのが筋だが、(議会は町から失職を)知らされておらず、町にも責任がある。ただ、結果的に申し訳なかった」と話した。
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滋賀県甲良町の野瀬喜久男町長や町議らが、同町の甲良中に2019年度の「後援会費」として千~5千円を支払っていたことが9月10日までに分かった。選挙区内での寄付行為を禁じた公職選挙法に抵触する恐れがあり、野瀬町長は「慣例として支払い続けてきたが、今後は取りやめる」としている。
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甲良中によると、有志で組織する学校後援会が毎年、一口500円の会費を地区ごとに募り、集まったお金を部活動の交通費に充てている。納入者は3月中旬発行の会報に記載される。野瀬町長のほか、阪東佐智男議長ら複数の町議の氏名があった。それぞれ2~10口を払っていた。記載のあった町議の一人は「寄付ではなく会費だから大丈夫と思った」とする。
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総務省は「債務の履行や対価を得る目的でなければ、会費であっても寄付にあたる」とし、違法性を指摘している。
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2口を支払った野瀬町長は「子どもが学校に通っていたこともあって払い続けてきたが、選挙を受ける身として町民に紛らわしい思いをさせた。本年度から他の町議と申し合わせて取りやめる」としている。
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滋賀県甲良町議会は11月30日の臨時議会で、失職した元町議の議会出席を見逃した不祥事や職員の不適切な下水道会計処理の監督責任を問い、野瀬喜久男町長の給与を半年間60%減とする議員発議の給与条例改正案を可決した。町議会での町長減給の可決は2017年11月の野瀬町長就任後3年間で6回目で、18年4月以降、常に20~70%の減額措置を受けてきた。繰り返される減給発議に識者は「議会の権限の乱用では」と指摘する。
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8月の臨時議会に道交法違反(無免許運転)で有罪が確定し自動失職した元町議が出席した問題で、町は検察庁から通知書が届いていたにもかかわらず議会への報告が遅れた。また、下水道事業の会計を巡って必要な事務処理を担当職員が怠ったため、会計上の実質赤字額が発生した。
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今回の臨時議会では、監督責任を取る目的で町長自身が給与(満額月66万円)を12月から3カ月間50%減とする条例改正案を提案したが、賛成4、反対6で否決。その上で町議が6カ月60%減額する条例案を提案し、賛成6、反対4で可決した。賛成した町議は「町長の反省をインパクトをもって内外に伝えることが大事」とし、提出した町議は「可決は当然。町長は信頼回復に尽くしてほしい」と話した。
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町長の給与についてはこれまで、野瀬町長が初当選した17年町長選でのビラの虚偽記載や、友人からの借入金の選挙収支報告書への不記載などを理由に町議による減額条例案提案が相次いだ。18年4月の20%減から始まり、減額幅が最大だったのは19年1~3月と同7月~20年3月の計12カ月の70%減だった。
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野瀬町長は「責任は免れないにしても、条例で保証された給与をたびたび減額され、生活に支障が出るレベル。一方的な構図だが、議会の権利でどうしようもない」と話した。
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地方行政に詳しい同志社大の真山達志教授(行政学)は「給与を条例で決める制度の本来の趣旨から逸脱し、権限の乱用にもみえる」と指摘。「町長の監視は議会の役割の一つだが、極端な制裁は町民の信認を得られないだけでなく、人権侵害にもなる」と話す。
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