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抗体なくともT細胞がウイルス退治か!
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新型コロナウイルスから人間を守る役目を持つ機能として、一部の科学者がT細胞と呼ばれる免疫システムを研究している。現在の新型コロナの多くの研究は抗体の有無が免疫性を確実にするかどうかを巡るものだが、これとは別の着眼点だ。
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最近の複数の研究で、新型コロナから回復したものの抗体検査で陰性となった一部患者が、新型コロナ感染症への体の反応としてT細胞が発生・成長していたことが示された。こうした研究は小規模で、外部専門家の評価もまだ受けていない。ただ、症状が軽かったり無症状だったりする人で、T細胞の反応を通じてウイルスによる感染が取り除かれている可能性を示すという。
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フランスの最近の小規模な研究で新型コロナ感染者と濃厚接触した家族を調べたところ、8人中6人で、抗体テストは陽性にならなかったがT細胞反応が見られたという。
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スウェーデンで200人を対象にした研究では、抗体反応の有無にかかわらず、症状が軽いか無症状の新型コロナ感染者の大半では強いT細胞反応が見られた。
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こうした結果は、新型コロナに有効なワクチンの働きとして、抗体を作るのに加えてT細胞の働きも促す必要を示す科学的根拠になる。新型コロナ感染症の治療にも意味を持つかもしれない。ウイルスの感染に新しくさらされる場合に免疫システムはどう働くのかについての解明につながる可能性もある。
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米カリフォルニア州のラホヤ研究所感染症ワクチンセンターのアレッサンドロ・セテ教授は「新型コロナウイルスにさらされた人が、一時的に抗体反応を持つか、もしくは抗体反応はなかったり弱かったりしてもT細胞の反応は起こす証拠が増えている」と話した。
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