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行動確認役・無罪を主張!
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福岡市博多区の路上で2008年1月、大手ゼネコン「大林組」九州支店の車が銃撃された事件で、銃刀法違反と器物損壊の罪に問われた同区の清掃業、浦誠治被告(43)の初公判が5月16日、福岡地裁(太田寅彦裁判長)であり、浦被告は「(実行犯らと)共謀はしていない。事件内容も全く聞かされていなかった」と無罪を主張した。
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検察側は冒頭陳述で、当時、同社が暴力団排除の姿勢を示していたことへの反発が事件の背景にあったと指摘。浦被告は事件当時、共犯者で実行役の特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の田中幸雄被告(52)=同罪で起訴=らの下で準構成員として活動しており「事件の約1カ月前から被害車両の行動確認をした」とした。
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弁護側は「田中被告との関係は希薄で、事前に目的を全く知らされないまま行動確認を指示された。準構成員として事件に関与した事実はない」と主張した。
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起訴状によると、浦被告は08年1月17日午後、田中被告と元組員の大曲俊定被告(67)=同罪で起訴=と共謀し、同支店の社員らが乗った車に銃弾4発を発射、バンパーなどを壊したとされる。
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福岡市博多区の繁華街で平成20(2008)年1月、大手ゼネコン「大林組」九州支店の車が銃撃された事件で、福岡県警は2018年6月28日、殺人未遂などの疑いで特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系組幹部、田中幸雄容疑者(51)ら計4人を逮捕した。工藤会トップの野村悟被告(71)=組織犯罪処罰法違反罪などで起訴=ら上層部の関与も調べる。
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この事件の約1カ月前には、大林組が北九州市小倉北区で進めていたホームセンター建設に関わる下請け会社社長が刺され、その後死亡。県警は大林組があいさつ料などの不当要求を拒否し暴力団排除の姿勢を示したことへの反発が背景にあるとみて、社長襲撃との関連も調べている。
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