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重要なのは陸上の氷河・氷床が融けた場合!
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南極大陸の西側の氷床の一部である巨大なスウェイツ氷河の全面。この氷河の下にマンハッタンの3分の2の大きさの巨大な穴ができ、急速に溶けている。
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NASA主導の研究チーム、論文で明らかに すべて溶ければ海水面は0.6m上昇 周辺の氷河も連続崩壊する可能性 海水面2.44m上昇、大災害への懸念も。
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南極の巨大氷河にニューヨーク・マンハッタンの3分の2大の大きな穴が生じ、氷河が急速に崩壊すると予想される。ここ数年で加速した地球温暖化が巨大氷河を崩壊させると、海水面の急激な上昇が懸念される。
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「ガーディアン」は2月6日、科学者らが南極大陸のスウェイツ氷河の下の部分で高さ300m、大きさがマンハッタン3分の2の穴を発見し、これを通じて南極を覆っている巨大な氷床の一部が予想より早く溶けていることを把握したと報じた。
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陸の西側のアムンゼン海に接する巨大なスウェイツ氷河の水面下の部分に生じたこの穴は、140億トンの氷が入る大きさだ。米航空宇宙局(NASA)が主導した研究に参加した科学者らは、この3年間で氷河が溶けて穴が開き、穴に海水が入りスウェイツ氷河はさらに速く溶けて崩壊すると予測した。
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NASAのジェット推進研究所のピエトロ・ミリロ氏は「氷河の下にある穴の大きさは、氷河の解凍に重要な役割を果たす」とし、「さらに多くの熱と水が氷河の下に入り、氷河はさらに早く溶ける」と説明した。
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彼は、スウェイツ氷河にできた穴そのものは問題ではないと説明した。しかし、大型の穴がスウェイツ氷河を崩壊させ、究極的には海水面を上昇させる結果をもたらすだろうと憂慮した。
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スウェイツ氷河は幅120kmの巨大氷河で、この氷河の縮小と崩壊は地球環境に大きな影響を与える可能性がある。この氷河が完全に溶ければ、海水面を0.6m上昇させる潜在力を持っていると評価される。研究チームは、周辺を支えるこの氷河の崩壊で他の氷河まで連鎖的に崩壊すれば、海水面をさらに2.44m上昇させ、全世界の沿岸地帯を脅かす恐れがあると警告した。
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研究チームは「現在の問題は氷河が縮小されるか否かではなく、どれくらいの速度で進行するかだ」とし、今後の研究はスウェイツ氷河がどの側からどのように縮小されるかに焦点を合わせなければならないと指摘した。これに先立ち、英国の研究チームは1992年以降、スウェイツ氷河の西に穴ができ、その長さが毎年0.6~0.8kmずつ拡大しているのを発見した。
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南極の氷河がこのように急速に溶けて崩壊しているのは、2000年以降地球の気温が急速に上昇し、気候観測以来もっとも暖かい期間が続いているためだ。NASAは6日、2018年は気候観測記録のある140年間で4番目に暑い年だったと発表した。2018年の地球の気温は、産業化が本格化し始めた19世紀末の平均気温より摂氏1度以上高かった。
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この140年間で最も暑い年は2016年だった。特にこの期間中に気温の高い1~5位を2014年以降の連続5カ年が占めている。また、最も暖かい19年のうち18年が2001年以降だ。気候研究所のバークレー・アースのジーク・ハウスファーザー研究員は、今年は2番目に暑い年になるだろうと「ニューヨークタイムズ」に述べた。
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この5年間記録を更新してきた暑さは、今後の5年間も続くと予測される。英国国立気象観測所は、今後5年間、産業化以前の平均より摂氏1度以上高い気温が続くと予測した。また、平均気温が産業化以前の平均より摂氏1.5度以上高い年が5年内に現れる可能性もあると述べた。英国国立気象観測所は、今年前後の10年は、この150年間で最も暑い10年になるものと予想されると明らかにした。
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北極海に浮かんでいる海氷は、いくら融けても海水面の上昇には結びつきません。コップの水に浮かんだ氷が融けても、コップの水位が変わらないのと同じです。問題となるのは大陸や島全体を覆う氷床、山岳氷河など、陸上の氷河・氷床が融けた場合です。
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最新の予測では、2100年までの海面上昇は18~59cmと見積もられています。最大の理由は海水体積の膨張です。海抜ゼロメートル地帯がある東京湾、伊勢湾、大阪湾の海岸堤防は、台風や低気圧による2~3m以上の高潮を想定して整備されているため、上記の範囲内ならば水没する可能性は低いと考えられます。
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しかし、海面上昇の理由として、2番目に大きいと予測されているグリーンランド氷床の融解については、温暖化がこのまま進行した場合、早ければ2100年までに融解量が降雪量を上回り、氷床が縮小し始めると指摘されています。その後、氷床は数百年以上かけてゆっくり縮小していき、グリーンランド氷床が完全に消滅すると、海面水位は7m上昇すると見込まれています。したがって、温室効果ガスの排出を大幅に削減しない限り、数百年後、現在の海岸堤防のままでは、海抜ゼロメートル地帯が水没の危険にさらされることも十分に考えられます。
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問題は、グリーンランドと南極の氷床が解けて海に流出した数十億トンもの水によって数十年もしないうちに異常気象が増加し、局地的に気候が不安定化する恐れがあると指摘する研究論文が6日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。
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論文によると、グリーンランドをはじめとする巨大な氷床の融解は大西洋の海底沿いに南下する寒流をさらに弱める一方、北上する暖流をより海面近くに押し上げるという。
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大西洋子午面循環として知られるこの二つの海流の循環は、地球の気候システムにおいて重要な役割を果たし、比較的暖かい北半球の気候に寄与している。
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「われわれのシミュレーションで確認された大規模な変化は、異常気象の増加やより激しい頻繁な熱波をもたらす、さらに混沌(こんとん)とした気候の要因となっている」と指摘した。
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論文によると、今世紀半ばまでに「グリーンランド氷床の融氷水は大西洋子午面循環を著しく混乱させる」といい、循環が減速している兆候はすでに表れているという。
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氷床に関する研究については、地球温暖化による氷床の縮小ペースや、融解が不可避となる「臨界点」に達する気温の上昇の限界に焦点を当てたものがほとんどで、融氷水が気候システムそのものにどのような影響を与えるのかについての研究はこれまでほとんど行われていない。
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