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最低制限価格とほぼ同額の5件落札!
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笛吹市発注の公共工事を巡る価格漏えい事件で、地方公務員法違反(そそのかし)容疑で逮捕された浅川順一容疑者(56)経営の「浅川住宅設備」が2017年度に落札した市発注工事6件のうち、5件は落札価格の下限となる最低制限価格とほぼ同額だった。
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市が公開している競争入札結果の一覧によると、同社は15~17年度、市発注の公共工事14件を落札。うち3件は最低制限価格と同額だった。17年度に限ると、同社は消防署の機械設備や配水管敷設などの工事6件を落札しており、うち2件が最低制限価格と同額で、いずれも高額な工事だった。さらに3件は最低制限価格と1000~2000円しか差がなかった。
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笛吹市発注の公共工事を巡り、県警捜査2課と笛吹署は12月2日、工事価格を漏らすよう働き掛けたとして同市石和町中川の市職員、大村淳(58)▽同市石和町河内の会社社長、浅川順一両容疑者を地方公務員法(そそのかし)違反の疑いで、工事価格を漏らしたとして同市石和町中川の市職員、中川和彦容疑者(48)を同法(守秘義務)違反の疑いで、それぞれ逮捕した。
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市は記者会見を開き、「市民の信頼を著しく失墜させた」として謝罪した。
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市下水道課施設担当主幹は昨年度行われた下水道関連工事を巡り、両容疑者から働きかけを受け、予定価格に関する情報を漏らした疑いがある。県警は3人の認否などを明らかにしていない。
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県警は2日午後6時頃、市役所本館に捜索に入り、続けて市消防本部の捜索にも着手。同社の事務所からは証拠品の入った段ボール約10箱を押収した。
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市によると、市下水道課施設担当主幹は1993年に合併前の旧石和町に採用され、昨年度は下水道課で工事発注などを担当。下水道工事の予定価格などを知り得る立場だった。市消防本部管理課長は84年に同町に採用され、2006年度に市下水道課施設担当主幹と同じ公営企業部に所属していたという。
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市の小沢紀元総務部長は記者会見で「職員が逮捕されたことは誠に遺憾で心よりおわびする。捜査に全面的に協力し、厳正に対応していく」とする山下政樹市長のコメントを代読し、謝罪した。
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また、小沢紀元総務部長は「過去の類似する工事例を参考にすれば不可能ではない」と話す。だが、入札で同社と競合したことがある建設会社の社長は、「こうした工事は最低制限価格の予想が難しく、落札価格が一致するのはあり得ない」と断言。「約3年前から、市から浅川住宅設備に情報が漏れているのではと、同業者の間でうわさになっていた」と打ち明ける。
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公共工事が減る中、別の水道工事会社の入札担当者は「工事の内容や規模から最低制限価格を独自に試算し、利益の少ない工事でも、ぎりぎりの価格を狙って入札している。職員から情報を聞き出すなんて、ルール違反も甚だしい」と憤る。
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市によると、大村容疑者は旧石和町と笛吹市の水道課などで勤務していた03~05年度に契約書を結ばずに8社に水道工事を発注。工事代金約5900万円が未払いになり、07年4月に減給10分の1(6か月)の懲戒処分を受けている。浅川住宅設備はこのうちの1社で1か月間の指名停止となった。
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