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土地の買い取りめぐり現金1千万円収賄か!
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静岡県伊東市の前の市長が、地元の建設会社が所有するホテルの跡地(伊東マンダリン岡本ホテル)を市が買い取る約束をした見返りに建設会社の役員から現金1000万円を受け取った疑いがあるとして、警視庁が収賄の疑いで本格的に捜査を進めていることがわかった。
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収賄の疑いが持たれているのは、静岡県伊東市の佃弘巳前市長(71)で、市長在任中の平成27年、地元の建設会社が所有する市内にあるおよそ4000㎡のホテルの跡地を市で買い取る約束をした見返りに建設会社の役員から現金1000万円を受け取った疑いが持たれている。跡地を売却した伊東市の不動産会社の役員も贈賄容疑で調べる方針で、警視庁は市関係者らから事情を聴き、土地取得の詳しい経緯を解明する。
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ホテルの跡地は、平成26年に地元の建設会社がおよそ4800万円で購入し、翌平成27年、市に2億円余りで売却されてた。この土地は土木建築業者が同ホテルの廃業後の14年10月、競売で取得。市は15年6月の議会で、「生涯学習施設建設用地」としてこの土地を先行取得するとして、補正予算案を計上した。一部の市議からは「市の財政面から見て大変大きな事業計画。この場所の選定には時間をかけるべきだ」などと反発があったが、補正予算案は賛成多数で可決。翌7月、市は業者から2億500万円で購入した。
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この契約は前市長みずからが指示して進めたもので、市は生涯学習施設を建設するために土地を購入したと説明していたが、土地は現在もさら地のままになっている。現在は図書館などの臨時駐車場として使われている。
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警視庁は、前市長が土地を市で購入する見返りに建設会社の役員から現金を受け取った疑いがあるとして、本格的に捜査を進めている。取引の仲介役や土木建築業者にも事情を聴き、全容解明を進める方針だ。警視庁捜査2課が収賄容疑で佃弘巳・前市長(71)の逮捕状を請求する方針。
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佃前市長は市議を3期、静岡県議を3期務めて05年の市長選で初当選。3期にわたり在任した。昨年6月には、後継の小野達也市長の相談に応じて助言や提言をする「市特別顧問」に就任。今年3月に任期が満了した。
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佃前市長は「10年くらい前、知人に2000万円ほどを貸した。3年前に1000万円を返してもらっただけ」と疑惑を否定した。
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伊東市中心部に位置するこの土地には、老舗旅館が建っていた。しかしバブル崩壊後、宿泊客が減少。何度か所有者を代えた後、2009年には東京の不動産会社所有となり、建物は「伊東マンダリン岡本ホテル」という名称で営業を始めた。
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この会社の実質的なオーナーらが、後に「岡本ホテル事件」として知られる巨額詐欺事件を起こす。オーナーは元暴力団組員で「会員になれば系列ホテルに無料で泊まれる」とうたって200億円以上を集め、11年に警視庁に逮捕された。伊東マンダリンは「詐欺の道具」にされた格好で、事件後に閉館した。
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「暴力団が絡んでいる」とうわさの立った土地は地元では敬遠されていたという。しかし14年10月に強制競売に出されると、市内の建設会社が落札。更地とされた後の翌15年7月には、伊東市が買い上げた。地元市議は「落札額は5000万円ほどだと聞いた。解体費用を差し引いても、建設会社は数千万円の利益を得たのではないか」と話している。
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