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人的被害を避ける敵地攻撃兵器!
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米朝首脳会談が6月12日、シンガポールで開催されることが決まった。会談に先行し、北朝鮮は12日、同国北東部の豊渓里核実験場を今月下旬に破壊すると表明した。外国メディアを廃棄式典に招待し、その面前で実験場の坑道を5月月23日から25日の間に爆破するという。金委員長は、同国の核兵器開発はすでに完了しており、豊渓里核実験場は必要なくなったと宣言している。スパイ容疑で逮捕拘留していた3人を解放し、核実験場を解体封鎖することは、たいして金の掛らないアピールだが、保有する核の放棄や核ミサイルに付いては放棄の明言がない。
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北朝鮮が示唆した「電磁パルス(EMP)攻撃」への懸念が増している。米上空で実行されれば送電網が破壊され、1年以内に米人口の最大90パーセントが死亡するという指摘もあるが、こうした予測はどこまで本当なのか。北朝鮮政権は2017年9月、EMP攻撃の恐怖について警告してみせた。どうやら北朝鮮は、攻撃を成功させるだけの能力を備えているようだ。実際、使われたことがないので、被害想定も想像の域を出ない。
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米国とロシアは、過去の歴史で証明してきた。米国は1962年、太平洋上空386kmで「スターフィッシュ・プライム」として知られる1.4メガトン級の核実験を行なった。爆発で生じたEMPによって1448km離れたハワイで数百の街灯が消えたほか、電話にも影響が出た。ロシアも同時期にカザフスタンで核実験を行なったが、482kmにおよぶ通信回線の混乱などが発生し、証拠も残っている。
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「北朝鮮が実際に攻撃を仕掛けてくるその日まで、人々はEMPの脅威などありそうもない話だと言い続けるのでしょう」と「電磁パルス(EMP)攻撃」の米議会委員会の委員が言っている。
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米軍にも、北朝鮮の電磁パルス攻撃と似て非なる最新兵器についての検討がなされている。それは、「非核型対電子装置高出力マイクロ波発達ミサイルプロジェクト(Counter-electronics High-power Microwave Advanced Missile Project =Champ)」と呼ばれる兵器。この通称「チャンプ」とは、ドローン型の電磁パルス兵器であり、空中発射用の巡航ミサイルに搭載し、これを爆撃機から発射する。そして強烈なマイクロ波を照射して、標的としたコンピューターや電子機器のみを破壊するものである。北朝鮮が核兵器を使用する前に、それを無力化できると言われている。
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この非核型電磁パルス兵器「チャンプ」をいつでも使えるという意志と能力があることを明確に国際社会と北朝鮮に示すことは、抑止効果を発揮し、対話と交渉を通じた朝鮮半島問題解決の糸口を得ることに繋がるかもしれない。その名が示すように、勝利者(チャンプ)のためのツールである。
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2017年12月08日、北朝鮮に対抗して米ニューメキシコ州にあるカートランド空軍基地の研究所では、対抗措置となり得る兵器の開発が進んでいる。この兵器は「CHAMP」と呼ばれ、電子レンジなどに使われるマイクロ波を利用。空中発射巡航ミサイルに搭載して、爆撃機から発射する。
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CHAMPを搭載した巡航ミサイルを敵地の領空に低い高度で撃ち込むと、強力な電磁波を放出し、敵の電子制御システムを妨害する。巡航ミサイルはその後、海上に着水する。
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空軍によると、CHAMPは北朝鮮の脅威に対抗する狙いで開発されたわけではないという。
しかし空軍の元幹部は、北朝鮮に対しても有効かもしれないと指摘する。別の元幹部は、CHAMPを使えば、敵側の人命を失うことなく攻撃を実行できる可能性があると語った。
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空軍は2012年、ユタ州にある実験場でCHAMPの実験を行った。CHAMPの開発を主導するメアリー・ロビンソン氏は、NBCニュースに対し、この実験では「想定通りの結果が出た」と述べ、どのシステムに障害が起きるかを「100%の精度で予想できた」と話している。
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ただ、CHAMPを搭載したミサイルを発射すれば、相手には通常兵器との区別がつかず、北朝鮮が撃墜しようとするかもしれないと懸念する声もある。
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CHAMPは、まだ運用段階には入っておらず、いつ実戦配備されるのかについて、空軍は明らかにしなかった。ただ、もしも、危機的な状況になった場合、「CHAMPは、数日で配備できる」と元幹部は予想している。
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