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前年度の落札額を流用・そのまま予定価格に!
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愛知県西部の津島市など7市町村でつくる海部(あま)地区環境事務組合(管理者・村上浩司あま市長)が昨年度に実施した環境調査に関する指名競争入札11件のうち、6件で事前に公表していない予定価格と業者の落札額が一致していたことが分かった。
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予定価格は事業者が想定する費用の上限に当たることから、「落札率100%」に対し組合議会から「入札は公正に行われたのか」などと疑問の声が上がっている。
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2016年度に実施した指名競争入札の予定価格と業者の落札額の一致が相次いだ問題で、落札率が100%だった6件について組合が業者の見積もりなどによる積算に基づかず、前年度の落札額をそのまま予定価格に流用していたことが分かった。
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この6件は環境調査に関する事業で、資料が残る2007年度から昨年度まで同じ4業者が落札。さらに12年度以降は5年連続で同一金額で落札していた。
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16年度の落札額は総額約1021万円。1件約65万~351万円で、落札件数の内訳は県内の1業者が3件、別の3業者が1件ずつだった。
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予定価格は業者による見積もりのほか、材料費や人件費などを調べ、積算して決めるのが一般的。だが、同組合の山田善根次長(56)によると、16年度分の予定価格を決める際、直近の3年連続で落札額が同じ事業は前年度の額を予定価格にしたという。
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15年度までは事業ごとに見積もりを取り、価格を決めていた。同次長は「予定価格に余裕があると、多く予算を組まないといけない。コストカットの一環」と話した。
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管理者の村上市長は取材に「(過去の落札額をそのまま予定価格にするのは)おかしい。1円でも安く、入札結果を出さなければいけない」と述べた。運用の改善を指示したという。
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落札した4業者のうち3業者は、いずれも談合を否定。うち1業者は「事業として成立するぎりぎりの金額で出している。やましいことはない」などと話した。
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入札調書によると、落札率(予定価格に対する落札額の割合)が100%だったのは、同組合の排ガス測定やピットごみ分析など6件、総額約1021万円分の業務委託契約。それぞれ、県内の業者が落札した。
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競争入札は、業者間の競争により、できるだけ安い費用で公共事業などを実施しようとする制度。一般に、事業者は適正な想定価格を基に上限の予定価格を設定する。今回の6件の入札では、いずれも1回目で予定価格と同じ価格を記した業者が落札し、他の業者は予定価格を上回る価格を提示していた。
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同組合は、7市町村が共同でごみの焼却処理などをするために設立され、組合議会が予算の承認などをしている。11月21日に開かれた組合議会では、構成市町村議会から選出された組合議員の吉川三津子・愛西市議が、「競争原理が働いていない。落札率100%の入札には、(入札情報が漏えいする)官製談合や業者談合があるのではないか」などと問いただした。組合の事務局側は、「予定価格は県単価なども参考に決め、適正価格で落札されている。官製談合の事実もない」などと反論した。
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