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指導者たたえる看板を「偽卵」で汚す!
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北朝鮮で最近、黒い液体を入れた卵に似せた物体を、故金日成主席ら最高指導者をたたえるスローガンや展示物に投げ付けて、汚損する事件が起きていることが、分かった。事件を重大視した秘密警察の国家保衛省が今月半ば、平壌で開いた会合で報告した、と北朝鮮関係者が明らかにした。体制への不満が高まっていることの反映、といえそうだ。
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事件は保衛省の会合開催から約一週間後には、住民の相互監視のために地域の数十世帯ごとで組織されている「人民班」でも周知されたという。北朝鮮関係者が聞いた保衛省の報告内容によると、投げ付けられたのは、割れやすい殻で包まれた卵を模した物体の内部に、注射器と同様の器具でインクのような黒い液体を注入したものだった。
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会合では、事件の背後で米中央情報局(CIA)や韓国の情報機関・国家情報院が関係しているとの見方が示された。「偽の卵」は中国との国境を通じて持ち込まれた可能性も指摘されたという。
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北朝鮮国内では、「太陽像」と呼ぶ金主席や故金正日(キムジョンイル)総書記の銅像のほか、金主席は永遠に人民と共にいるという内容が刻まれた「永生塔」、両氏や金正恩朝鮮労働党委員長を称賛するスローガンが各地で見られ、壊したり汚したりする行為は重罪に当たる。
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保衛省は人民班を通じて不審物を所持している者や投てき事件を目撃した場合には、速やかに申告するよう呼び掛けていた。発生件数は不明だが、関係者は「公表された事実から考えれば少なくないのだろう」と話している。
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北朝鮮では三十六年ぶりに労働党大会が開催された昨年五月上旬、保衛省の地方組織幹部が「講演会」と呼ばれる集会で、「敵がまず手をつけるのは、太陽像や永生塔、党のスローガンだ。党大会の全期間、いかなる政治的事故も起きないように、言葉と行動、生活で不審な兆しを発見した場合には直ちに申告することが重要だ」と、注意を喚起していたことが明らかになっている。
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