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徳島県発注工事の入札・受注業者に偏り!
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誰のための入札方式なのか!
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徳島県が発注する公共工事の入札で、同一業者に落札が偏っているとして、関係者の間で不満と不信が強まっている。大型工事の発注件数の過半を同一業者が受注した年度もある。要因は入札価格に技術力や工事成績などを加味して決める総合評価落札方式にあるとされる。実績を積むほど次回以降の入札が有利になる仕組みのため、制度を見直して落札業者の固定化を防ぐべきだとの声が出ている。
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総合評価落札方式は、県が談合防止と工事の品質確保を目的に2006年度に設計金額が1億円以上の工事を対象に導入。07年度からは対象を3千万円以上に拡大した。工事の出来が工事成績として次回以降の評価点に大きく影響するため、企業は受注した工事をより良いものに仕上げようと努め、結果的に技術力の向上にもつながるメリットがある。
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一方で、工事成績は評価項目の中で最も配点が高く、評価点全体の3~4割を占める場合もある。工事成績が良ければ、次回の入札でも有利に働くため、落札者の固定化につながる恐れが指摘されている。
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例えば、2億円以上の建築工事の入札に参加できる業者は県内に30社あるが、11年度以降の発注工事29件のうち12件を同一業者が単独または共同企業体の代表として受注。13年度以降だけでは、16件中9件を落札した。
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ある建設業者は「県内の大型工事はこの業者のほぼ独占状態。受注したくとも施工実績がなければ評価点が積めない。このシステムが続けばいくら頑張っても受注できない」と不満を隠さない。別の関係者も「この業者と組まない限り、県の仕事は取れないという話まで聞く」とこぼす。
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この問題は9月の県議会県土整備委員会でも取り上げられた。7月に入札が行われた2件の大型公共工事を、この業者が代表を務める共同企業体が落札したことに委員から疑問の声が上がった。
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県は総合評価落札方式について「落札者の固定化につながるという意見は聞いている」としたものの「今回の入札結果をしっかりと分析し、課題を把握した上で不断の見直しをしていきたい」と答えるにとどめた。
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ある関係者は「仕事も業者数も少ない徳島で総合評価落札方式を採用すれば、受注業者に偏りが出るのは明らか。工事成績の評価法を見直すべきだ」と強く訴えている。
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総合評価方式を採用するのは行政だけではない。民間工事でも、総合評価方式やプロポーザル方式を採用している例は多くなっていると同時に、入札結果を公表せず「発注者の都合で落札者を決める」という談合もどきの落札者決定も目にする。
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発注者にとって都合の良い入札方式であることは間違いない。裏を探れば、利権が見え隠れしているが、、、。
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