中国ミサイルDF26:実戦配備・空母への精密攻撃も!

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射程3000~5000km!
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グアム米軍基地を狙う!
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中国は米国への核抑止力として米本土に直接届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めているほか、アジアから米軍を排除する「接近阻止・領域拒否」戦略を支える新型中距離ミサイルを相次いで配備している。中国が台湾への軍事圧力を強め、南シナ海でも軍事拠点化を進める中で、米軍に対して中国近海での作戦行動には高いコストが伴うことを印象付け、介入を防ぐ狙いがある。
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中国国防省は2018年4月、最新鋭中距離弾道ミサイル「東風(DF)26」を戦略ミサイル部隊「ロケット軍」に実戦配備したと発表した。射程3000~5000km。グアムの米軍基地への核攻撃が可能で、「グアム・キラー」と呼ばれる。中国国営メディアによると、大気圏への再突入後に自ら目標を探知し、空母など動くターゲットへの精密攻撃もできる。中国は、在日米軍基地や自衛隊基地、台湾など第1列島線上の標的を狙う射程約1000kmの新型弾道ミサイルDF16も実戦配備している。
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DF-26の存在そのものは、2014年に知られていたが、実際に披露されたのは、2015年9月の抗日戦勝利70周年記念軍事パレードでした。輸送式起立発射機(TEL)に搭載されて登場しました。当日の公式アナウンスにて射程3,000~4,000kmと発表、核弾頭による対艦攻撃能力があり、空母のみならず駆逐艦サイズの標的にも用いられると言われていた。
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中国国防省は2017年5月9日に、朝鮮半島に近い渤海湾で数日前に新型弾道ミサイルの発射試験に成功したと発表した。これは米国が韓国南部にTHAADを配備したことに対する抗議の一つ、と述べている。
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報道では、『消息筋によると、今回の試射は「DF-26 (Dong Feng/東風)」の改良型であった。「DF-26」は2015年北京で開催した対日戦勝記念パレードで“グアム・エクスプレス(Guam Express)”として紹介されたミサイルである。射程は3,500-4,000 kmで、中国が主張する第二列島線内のグアムを含む基地、および海上の移動目標攻撃の能力を持つ。2段式固体燃料ロケットで車載発射機に搭載され、何処へでも移動でき発射地点を選ばず、発射準備に時間が掛からず、展開後すぐに発射できる。
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弾頭には、重量1.2-1.8 tonの核爆弾あるいは通常爆弾を複数個搭載でき、高精度で多目標を個別に攻撃できるMaRV と呼ばれるタイプである。China Militarycomによると、弾頭には電磁パルス発射機能があり、これで空母の通信指揮機能、イージスSM-3誘導攻撃機能、さらにはTHAADシステムを破壊できると、言っている。さらに弾頭には、新開発のマッハ10で飛行する極超音速グライダー(HGV=hypersonic glider vehicle) / WH-14 も搭載でき、「空母キラー」として有効な打撃力を備える。
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DF-26には2つの異名があり、
1つは「グアムキラー」。グアムを戦略的中心地にすることで、米軍は中国のミサイルや空・海軍の抑止力から離れることができ、米軍の長距離攻撃能力を活かして台湾海峡、朝鮮半島、南シナ海問題に対処しようとしている。
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もう1つの異名が「航母?手(空母キラー)」です。洋上を移動する空母をピンポイントで攻撃することは通常弾頭では依然として技術的に難しいとブログ主個人は考えている。
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中国国防省は“ミサイルは渤海湾で発射され、目標地点に着弾”とも言っている。従って新型の潜水艦発射型弾道ミサイル「JL-3」であった可能性もある。これは中国海軍の最新型原子力弾道ミサイル潜水艦「094A型“晋”(Jin)」級、排水量8,000 tonに搭載するため、前級の「JL-2」を改良したものだ。「094A」潜水艦は原型の「094」よりミサイルを多く搭載でき、静粛性が優れている。「JL-3」ミサイルは2016年から配備が始まり、射程は12,000 kmに達する。
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ストックホルム国際平和研究所によると、所有する核弾頭は今年1月時点で前年より10発増え280発と推定されている。
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