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人民元の割合が1.8%に増加・豪ドルと同水準!
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ユーロ20%、円は5%、ポンドは4.48%!
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世界で高まる「ドル不足」の危険性!
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10月1日、国際通貨基金(IMF)の四半期報告によると、2018年第2・四半期の世界全体の外貨準備総額に占める中国人民元の割合が1.8%に増加し、豪ドル(1.7%)やカナダドル(1.9%)と同水準になった。
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スタンダード・チャータード銀行のグローバルG10FX調査部門責任者、スティーブン・イングランダー氏は、中国人民元の割合増加について、「ポートフォリオ上の要因や米国との政策的な相違により、米ドル以外の通貨に投資を拡大させている可能性がある」と述べた。
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もっとも米ドル建てベースで中国人民元の割合は米ドルやユーロ、円に比べて非常に少額という。
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世界全体の外貨準備総額のうち、米ドルが占める割合は62.2%とトップ。次いでユーロが20%、円が5%だった。ポンドの割合は20ベーシスポイント(bp)減少の4.48%だった。
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米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切り、自身のバランスシートを縮小する中で、ドルと米国債利回りは上昇しており、海外投資家によるドル資金調達は、割高かつ困難な状況に陥っている。
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こうした状況は明白だが、意外なのは、そして恐らく懸念すべきは、ドルがいかに高く、希少になりつつあるかということだ。
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通貨スワップ市場では、これまでストレスの兆候はなかった。同市場は、幅広いドル需要や流動性、調達をを示す上でもっとも注視されている指標の1つだが、オフショアドル需要は容易に満たされ、相場も安定していた。
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だが、FRBが今回のサイクルで8回目となる利上げを行い、今後も利上げを継続する意向を示唆した翌日の27日、金利差からのかい離を示すベーシスは急拡大した。ドル/ユーロの1日当たりのベーシス拡大幅は世界金融危機以降で最大を記録した。
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それはまた、銀行による四半期末のリバランスや、イタリア情勢への懸念を生み、ユーロ圏からの資金流出の急増を招いてしまった可能性がある。依然として注目すべき動きであり、他の指標も加味すれば、海外の投資家や企業、金融機関にとって、ドルの借り入れコストは2009年以降でもっとも高くなっている。しかも、それは今後も高くなる一方だ。
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米ドルや利回り、加えて金利の上昇にさらされている世界中のドルの借り手にとって、それは赤信号とは言わないまでも、黄信号が点灯している状態だ。これらの上昇が、債務を膨張させ、返済を困難にするためだ。
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