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農協改革に慎重な守旧派!
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立候補2氏・政府を批判!
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全国の農協(JA)を束ねる全国農業協同組合中央会(全中)の次期会長を決める選挙をめぐり、立候補した2人が6月22日に所信表明を行い、政府が進める農協改革や通商交渉について、JA東京中央会の須藤正敏会長(69)は「日本の食を軽んじる今の政府に文句がない人はいない」と述べ、JA和歌山中央会の中家徹会長(67)は「理不尽な批判には毅然とした態度で臨む」と訴えた。
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農家の所得向上に向けた抜本的な改革を求められているJA全中=全国農業協同組合中央会の新しい会長を選ぶ選挙が行われ、和歌山中央会の会長の中家徹氏が、新しい会長に内定した。
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7月5日までに、各地の組合長などおよそ250人による投票が行われた結果、和歌山中央会の中家氏が152票を獲得した。88票だった須藤氏を大差で破った。和歌山中央会から全中会長が選ばれるのは初めて。
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JAグループは、農家の所得向上に向けて、組織や業務の抜本的な改革を政府から求められていますが、中家氏は、先月行った所信表明で、「政府の不当な介入にはきぜんとした態度で臨む」と述べていて、政府主導で進む改革への対応が注目されている。
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中家氏は、8月10日に行われるJA全中の臨時総会で、正式に会長に選任される予定。
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和歌山中央会の中家徹会長は5日和歌山市で記者会見し、「国民にJAや農業の役割を十分理解してもらい、農家や地域の方にとって存在価値のある組織を目指したい」と述べた。
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農家の所得向上に向けて政府から抜本的な改革を求められていることについては「自己改革をやり遂げるためにそれぞれの地域のJAで改革がどの程度進んでいるのか現状を確認するところからスタートしたい」と述べた。
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大枠合意に至る見通しとなった日本とEU=ヨーロッパ連合のEPA=経済連携協定の交渉については「推移を見守るしかないが、酪農家を守るのがJAの使命だ。対策を進めていきたい」と述べ、廃業が相次ぐことがないよう国の支援策が不可欠だと訴えた。
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