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農水道整備として集めた金!
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栃木県の真岡市土地改良区(真岡市田町、小菅保理事長、組合員約3千人)で、組合員の賦課金など計6000万円以上が使途不明になっていることが6月18日分かった。同土地改良区は刑事告発も視野に調査している。
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田畑や農水道の整備を行う真岡市の土地改良区で組合員から集めるなどした6000万円超の運営資金が使途不明になっている。
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栃木県によると今年2月、改良区の役員の1人から「使途不明金がある」と相談があり、県が調査をしたところ、預金残高と帳簿に記載された金額が合わないことがわかったという。
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使途不明金は少なくとも6000万円にのぼり、県は土地改良区に不明金の総額と原因などについて6月中に報告するよう求めている。
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真岡市土地改良区では18日午前、組合員らに向けた臨時の会合を開き、使途不明金について報告した。
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関係者によると、同改良区は2009年4月、旧真岡市と旧二宮町の合併に伴い旧市内にあった10地区の土地改良区が合併して発足した。合併前は、運営管理費の経常賦課金や農地整備といった事業を行う際に徴収する特別賦課金などを10改良区がそれぞれ担当者を置き、会計処理していたが、合併後は真岡市土地改良区の事務局が各地区の預金通帳や印鑑、定期証書を一括管理した上で地区別に処理しているという。
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ところが決裁なしで出金されているケースや、残高のある会計から内部監査を受ける別の会計に入金して残高があるように装っていたことなどが発覚。同改良区の使途不明金が約9000千万円に上ったことから今年2月下旬に県に相談し、県は3月に特別検査を実施した。同改良区も調査委員会を設置し関係帳簿類の精査や経理担当職員らの聞き取りなどを進め、現時点で6000千万円超と判断した。
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経理担当職員らは不正への関与を否定しているという。同改良区は内部調査では限界があるとして弁護士に調査を依頼し、刑事・民事上の責任追及を視野に入れる一方、県は再発防止に向けた業務改善計画の提出を求めている。
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県内の土地改良区を巡っては、1991年に旧西方村(現栃木市)の土地改良区で約7千万円の使途不明金が発覚した事件があったほか、2005年には塩谷町内の土地改良区で公金数百万円が流用される問題が起きた。
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真岡市土地改良区の職員は、「事実と異なることを言ってしまうと混乱を招く」と話し、具体的なことは一切コメントしていない。
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真岡市土地改良区では、今後は刑事・民事上での責任追及を視野に入れながら原因を明らかにしていくという。
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