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中国にらみ防衛強化を支援!
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米国務省は7月9日、台湾に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を更新するための関連装備を売却することを承認し、議会に通知した。売却額は約6億2000万ドル(約665億円)。米軍事用航空機メーカー大手のロッキード・マーチンが主に受託する予定。
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米政府は息子ブッシュ政権下の2008年に台湾へのPAC3などの売却を議会に通知し、オバマ政権下の10年に輸出を正式決定した。台湾のPAC3配備は当時が初めて。
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トランプ政権は2020年5月、台湾にMK48大型誘導魚雷18発(約1億8000万ドル相当)を売却することを承認したほか、2019年も電子装備強化型のF16V戦闘機66機の売却を決めるなど、中国の脅威をにらんだ台湾の防衛力強化を積極的に支援する意向を示している。
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国務省の発表によると、台湾はパトリオットミサイルの「運用耐用年数を30年とするため」、アップグレードに必要な部品の購入を依頼した。台湾国防部は、来月末までに契約の効力が生じると見込んでいる。
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台湾国防部は「トランプ政権が台湾に武器売却を決定するのはこれが7度目となる。この事実は台湾の安全保障の重要性を示し、米台間の防衛面での関係を強化する。また米台は協力して、台湾海峡および地域の平和と安定を維持する」としている。
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国務省は今回の売却に関し、声明で「台湾の兵力近代化と有効な防衛力の維持は、米国の経済や安全保障上の利益にかなうものだ」と指摘した。
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トランプ政権が台湾への武器供与を決めたのは、昨年の新型戦闘機「F16V」を含め、今回で7回目。台湾周辺では、中台統一を目指す中国が軍事活動を一段と活発化させており、総統府報道官は10日、「わが国の防衛能力の強化に協力し、台湾海峡と周辺地域の平和と安全を確保してくれていることに感謝する」との声明を出し、米側の決定を歓迎した。
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