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「巨浪3型」の試験発射!
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中国国防省の報道官の任国強大佐が6月27日、定例記者会見で「計画通りの正常な研究実験だ」として、6月初めに海上で大陸間弾道ミサイルの実験が行われ、それが「巨浪3型」の試験発射であることを事実上、認めたこととなった。
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6月2日未明、山東省、山西省、河南省、河北省などの多くの地域で空に「発光する不明飛行体」が出現し、「彗星のような明るい物体が長い尾を引いて空の中を走り抜けていく」といった神秘的な事象にいろんな憶測が飛び交う中、中国のロケット軍と海軍の公式ホームページに3日夜、「UFOを見た」とか、「やはりそうか」、「やあ、ピント来たぞ」と叫ぶ声が一斉登場したこともあり、確かに、注目され続けている一件だった。
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一部の外国メディアは、水中発射の「巨浪3型」といわれた大陸
間弾道ミサイルの試験発射ではないかと報じた。今回は環球時報記者の質問に答える形でそのニュースの真実性を確認したわけだが、中国政府が初めて「巨浪3型」の発射を公の場で認めたことを意味する。
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2018年末、アメリカのメディアがアメリカ国防省の消息筋の話として伝えた「中国が同年11月下旬に「巨浪3型」の大陸間弾道ミサイルの初試射を行った」ことを踏まえて、12月の定例記者会見で同じような質問があったが、当時の国防省報道官の呉謙大佐は、「私には発表しなければならないものを持っていない」と答えるにとどまったことが記憶に新しい。
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このタイミングでそれを公表する中国政府は、G20大阪サミット及び米中首脳会談を強く意識するものと思われる。今のところ、この「巨浪3型」の性能について公表していないが、西側のメディアによると、射程が12,000m以上で、最大10発の核爆弾を持つことが可能、突撃能力と命中精度も一段と上がったと見ているようだ。
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中国の軍事専門家の李傑氏は27日、「環球時報」の記者のインタビューを受けて、「今回の試験発射は中国の大陸間弾道ミサイル
のラインナップに新種が加わったことを示した。アメリカ、ロシアは潜水艦より発射する大陸間弾道ミサイルを大量に保有している。中国は、
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この面で少しは発展しているが、数量が限られていて、しかも、いかなる状況においても、先に核兵器を使用しない政策を遂行しているだけでなく、無条件に核兵器の非保有国と非保有地域に対して核兵器を使用しない、また使用の脅かしをしないことを約束している」とコメントし、アメリカとロシアはどちらも「先制不使用」の約束を拒否している点を暗に指した。
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冒頭の記者会見では、任国強報道官は、また、「これらの実験は、特定の国や目標に対するものではない。中国は、一貫して防御的国防という政策と積極的な防衛という軍事戦略を実施しており、国家安全を守るため基本的必要な武器や装備を発展させている」と重ねて強調したという。
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